2007.04.30
「理解に苦しみます」
バルコニーやルーフバルコニーにまつわるトラブルは、マンショントラブルの代表的な
もので相談が持ち込まれることも少なくありません。
現在ではバルコニーが専有部分ではなく共用部分であり、特定の区分所有者に対し、
専用使用権が与えられているということはマンションのルールとして常識的に広く知ら
れるようになりましたが、昭和50年頃まではバルコニーも売買契約上の専有面積に
含まれているものなどがあり、過去に法廷で争われた事案の判例なども読んでみると
不思議な内容のものが少なくありません。
今、私が受けている相談では主なものだけで、1階バルコニーへサンルームが設置
されている事案、ルーフバルコニーに大型のウッドデッキとフェンス(面積:50平方
メートル以上)が設置されている事案などがありますが、その他にも手すり部分への
パラボラアンテナの設置や物置の設置などについて、理事会さんからの相談は枚挙
に暇がありませんが、ここで首を傾げたくなるような不思議なことが起こっています。
ルーフバルコニーへ大型ウッドデッキを設置した区分所有者さんが、理事会さんから
撤去の要請を受けた際に分譲会社へ調停を求めたのでしょうか、分譲会社さんから
理事会宛に『ルーフバルコニーへウッドデッキを設置することを制限して販売しては
いない』、というような趣旨の文書が届いたということです。
この分譲会社はマンション分譲では一流企業として認識されている大手業者ですが、
販売する際に売りたい一心でウッドデッキの設置を認めてしまったのでしょうか?
それとも、、、、、、。何れにしても、何故このような見解を表明したのか大いに理解に
苦しむところです。
区分所有法には次のように規定されています。
第6条:区分所有者の権利義務等
区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し
区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。
区分所有法に規定されていることは、『絶対的禁止事項』といわれるものでこれに
反する行為があった場合には次の第57条の規定により必要な措置を講ずることが
可能です。
第57条:共同の利益に反する行為の停止等の請求
区分所有者が第6条第1項に規定する行為をした場合又はその行為をする
おそれがある場合には、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分
所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し
または、その行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することが
できる。
この事案を考える場合、バルコニーなどの使用細則がどのように規定されているか
という問題や避難経路などについても検討する必要がありますが、バルコニーは建物
全体の美観とも密接に関連しますから、建物の保存に有害な行為や管理・使用に関し
共同の利益に反する行為とまではいかない場合でも許されることではないでしょう。
理事会さんがウッドデッキの撤去を求めたのは管理組合として当然に行使できること
をしただけなのです。
この件が最終的にどのような結末になるのかまだ判りませんが、私にできることで
役立つのであれば惜しみなく理事会さんを全面的に支援したいと考えています。
2007.04.22
「全ての依頼者の方々に感謝します」
今日の午前中は、横浜市緑区にあるマンションの管理組合総会に出席しました。
主な議案はマンション管理まるごと安心パックと共用部チェックの、二つのサービスを
同時にさくら事務所に依頼するというものです。
出席の目的は、議長である理事長さんから二つのサービスの目的や概要などについて
説明が行なわれた後、組合の方々からの質疑に回答するというものです。
今回の総会では、出席者・委任状・議決権行使書の合計が総議決権数の90%以上に
達していることからも、管理組合の方々の関心の高さをうかがい知ることができます。
決議の結果は、マンション管理まるごと安心パックは出席者、議決権行使書ならびに
委任状を提出された全ての方々の賛同を得て可決され、共用部チェックについても
出席者の一名を除く全ての方々から支持されるという驚くべき支持率で可決されまし
た。
もちろん、全てのサービスでご依頼を頂くことはとても嬉しいものですが、その場に
居合わせているわけですから、ことさらに嬉しさを感じました。
そして、同時に双肩にズッシリと責任の重さも感じながら会場を後にしました。
午後の予定である、都内のマンションの理事会へ出席するために車で移動する最中
に、依頼者の方々の期待には何としても応えなければならないという使命感が体の中
から湧き上がってくるのが感じられました。
この感覚が全てなんですよね。これが感じられなくなったら、この稼業は廃業しなけれ
ばならないのですから。
こんな風に自分が好きで得意なことを仕事にできるのも、サービスを依頼して下さる
方々があればこそということで、全ての依頼者の方々に改めて感謝します。
2007.04.18
「住宅関連業者のコンプライアンス」
「住生活基本法」って知ってますか?
昨年制定された法律ですが、ポスト小泉やら何やらの永田町のドタバタの最中だった
こともあり、今まで曖昧で明文化されていなかった住宅の取引に関すること等、とても
大切なことが決まったんですがイマイチ話題にならなかったんですよね。
中でも第8条では、住宅を造ったり、販売したり、管理したりする業者の責任が明文化
されています。
具体的にはこんな風です。
(住宅関連事業者の責務)
第八条
住宅の供給等を業として行う者(以下「住宅関連事業者」という。)は、基本
理念にのっとり、その事業活動を行うに当たって、自らが住宅の安全性
その他の品質又は性能の確保について最も重要な責任を有していること
を自覚し、住宅の設計、建設、販売及び管理の各段階において住宅の安全
性その他の品質又は性能を確保するために必要な措置を適切に講ずる
責務を有する。
2
前項に定めるもののほか、住宅関連事業者は、基本理念にのっとり、その
事業活動を行うに当たっては、その事業活動に係る住宅に関する正確
かつ適切な情報の提供に努めなければならない。
特に2項では、正確かつ適切な情報の提供に努めなければならないとされています
から、いい加減な説明はこの法律に抵触することになります。
コンプライアンスというと、企業が法令を遵守して、ルールに従がい公正かつ公平に
業務を遂行する遵法の姿勢と思われがちですが、住宅関連の企業では正確な情報の
提供こそがコンプライアンスなのだと思います。
文字にして書けば当たり前のことばかりなのですが、残念ながらこれが守られていない
ことが余りにも多すぎます。
良い情報も悪い情報も、別け隔てなくユーザーに伝えることが何よりも大切なのです。
これが実践されない限り、「人と不動産のより幸せな関係」など築けるはずがありま
せん。
2007.04.13
「敷地等と道路の関係」
建築基準法には敷地等と道路との関係について次のように定められています。
(敷地等と道路の関係)
第43条 建築物の敷地は、道路に2メートル以上接しなければならない。
と明確に規定されていますが、稀に次のような条件の土地が存在しますので注意が
必要です。
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2.0m |
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1.98m |
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この土地は幅4.0mの私道に間口が2.0m接していますが、路地形状の奥部分が
2.0mに達していません。
建築基準法の条文だけを読んで判断すると、接道義務を満たしているというようにも
解釈することができます。
では、この土地に問題なく建物を建てることができるのでしょうか。
残念ながら答えは「ノー」です。
建築基準法の解釈は、間口が2m以上接道すればよいのではなく直径2mの球体が
道路から敷地内に通過できなければならないのです。
したがって、この敷地は路地状部分の1.98m部分を2mの球体が通過できないので
接道義務を満たさないことになり、わずか2cm不足しているだけで建物が建てられないのです。
もちろん、法律ですから例外的な措置により救済される場合もありますが原則としては
建てられません。
実はこのような敷地を建売住宅として購入された方から、最近受けた相談なのですが
売主業者も仲介業者も、この不足している2cmについて明確に説明されることなく契約
したらしいのです。
しかも、売主業者は土地を仕入れる際にこのような問題がある敷地であることは十分
に認識していたようです。
知らずに契約したのであればともかく(それでもダメですが)、知っていて説明(告知)
しなかったというのはどうにも許せません。
滅多ににあることではありませんが、間口が2mギリギリの敷地を検討する場合は
十分に気をつけてほしいものです。
2007.04.09
「人柄」
私は横浜市民ですが、大いに興味を持って見守っていた東京都知事選は現職の
石原慎太郎氏の圧勝という結果に終わった。
投票率は平成15年に行なわれた前回に比して、10%近く上昇し54%強となった
ようですが、かつての東京都知事選の投票率は昭和46年の72.36%を筆頭に
60%以上となることが多かったことを考えると、関心が高まったとは言い難いのかも
しれません。
このような言い方をすると、私が石原氏の当選を歓迎していないのかと思われるかも
しれませんが、私は根っからの石原氏支持者であり氏に共感するところも多い。
ただ、残念だったのはテレビの開票速報で報道されていた有権者が投票した理由
(動機)です。
東京の今と未来を託す知事を選んだ理由で、約40%の人達が「人柄」で選んだと
回答されていたのでした。
もちろん、石原氏を選んだ人達の中には過去二期に亘る実績を指して、「人柄」と
表現された方もいるとは思いますし、「人柄」で選んではいけないというルールも
ありませんが、、、。
しかし、他の候補者へ投票された方も含め本当に「人柄」で選んだのだとすれば、
私達はもう少し考えなくてはいけないのではないでしょうか。
話は飛躍しますが、これって私の目には不動産(住宅)を選ぶ時に○○○○○が
分譲しているからとか、○○○○○が施工しているからとかいう理由だけで色々な
ことを調べることもなく安易に契約している姿とダブって映るのです。
そして、そのような行動をする人は何か問題が起こっても、決して自分にも責任が
あるとは考えないことが多いようにも思えるのです。
結局、日本の未来も、東京の未来も、もちろん自分の未来も、それを明るいものに
するのも、暗雲立ち込めるものにするのも私達一人一人の努力次第だと思うのです。
2007.04.01
「ニッポンの春」
普段、季節の移り変わりを木や花や虫たちの姿や声で感じることが少なくなって
来ているよう気がしますが、この季節はテレビやラジオでも「さくらの開花」について
取り上げられることが多く、逆にさくらの花が咲いていることに気付くことなく過ごす
ことのほうが難しいでしょう。
私の場合、「さくら」と言えば、どうしたって「花見」っていうことで、満開のさくらの下で
「花見酒」となるわけですが、花見酒に良い印象はなく、花見酒が原因で風邪をひいた
記憶が鮮明に残っています。
しかもこの季節は花粉アレルギーであまり気分が良いことはなく、満開のさくらの下で
寒さと花粉のせいで鼻水をすすりながらでは折角の酒も旨く感じられない。
でも、さくらを眺めながら一杯やりたい気分がないはずもなく、今年はガラス越しに
満開のさくらを堪能できる場所と時間を確保して、ニッポンの春を満喫したいと考えて
います。
オススメの場所をご存知の方は、是非こっそり教えていただきたい。是非です。