「経験不足の人生?」
計の仕事には、アイデアを出し、図面化していく「設計」と
それを具体化するための「監理」があります。
どちらも大切な仕事ですが、やっぱり設計しているときが
一番楽しいものです。
設計の仕事のうち半分以上は「考える」仕事です。
これをおろそかにしているといい建物は出来ないでしょう。
「考える時間」と言うより「悩む時間」と言うほうが的確かもしれません。
マイナスイメージに聞こえますが、それを楽しめなければ
「設計」という仕事は出来ないでしょうね。
とはいうものの、人の大切なお金を使っての仕事ですから
頭では楽しんでいても、身体は正直なもので、プレッシャーやストレスで
毎日のように胃薬のお世話になっているのも事実です。
先日、夜の街を歩いていると、歩道の脇で男女が
会話しているのが聞こえました。
右側に女性一人、左に男性と女性が向かい合って
話をしているのですが、
右側の女性が「アナタ、ケッコンシタァ?」と男性に向かって激しく質問!
すると男性が「あ、いや・・していないけど・・・」としどろもどろ。
するとそばにいた別の女性が間髪入れずに、
「シタ、シタ、コノ人ケッコンシタヨ!」と追い討ち。
男性が「してないって!」と、ムキになって反論・・・。
私が通り過ぎる数秒間の会話ですからその後のことはわかりませんが、
いったいどんな設定なのか、どんな人間関係なのかも気になるところです。
十数メートル歩くと今度はサラリーマン風のスーツ姿の男性と
OL風の女性が口論の真っ最中!
女性の左手は自分の腰にあて、右手は男性の胸元に指を立て激しく
「アンタはねぇ、そんなことだからダメなのよ!えーッ、わかってんの!」
と叫んでいる。
男性はたじろいだ様子もなく、両手を腰に構え、
お前の話が終わったら今度は俺の番だと言わんばかりに睨み返している。
帰りの電車の中、人生を振り返り、こういった経験は私にはなかったなぁと思いつつ、
そんな悩みに比べれば設計の悩みなんて・・・と妙に納得した自分でした。
「考えて提案しよう!」
今日は世田谷での内覧会でした。
外構も終わっており仕上がりもいい、言うことないじゃないですか!
内覧を進めていくうちパンフレットとの違いを見つけました。
リビングから入る洋室への入り口の扉の位置が違う。
あれれ?って思っていると、それは依頼者からの要望での変更とのこと。
どうやら使い勝手を考えて売り主にお願いしたとのことらしいのですが、
お世辞にも感心できる変更とは思えない!
と言うのも部屋のスイッチが扉の吊り元にあり、部屋に入り閉めないと
照明のスイッチに触れないこと、もう一つは扉の吊り元が部屋の中央側に
あるため家具のレイアウトがしづらいことです。(導線を考慮していない)
こりゃぁ施工者の間違いだなって思いましたが、打ち合わせ図面をみると
設計の通りじゃありませんか・・・
依頼者に聞くと、吊り元を反対にして欲しいと要望したが、
「掃き出しのサッシと取っ手がぶつかるから出来ない」
と言われたのだそうだがそんなはずはない。
立ち会った施工者の方にも確認しましたが、もちろん問題なくできます。
今回、提案された方の同席がなかった為、真意はわかりませんが
言い切るには根拠を持って提案してもらいたいものです。
そのために返事が遅れることになっても問題ありません。
だって、一生、しかも毎日使うものですから・・・。
今回は施工者の一存で吊り元の変更を快く受けていただきましたが、
入居後発覚すればすんなり変更とはいかなかったでしょうね。
もっとも施工者も設計がそうなっているから施工した!ではなく、
「疑問を持てば話し合う」体質を作って欲しいものです。
「良い現場のあり方」
私の住んでいる周りでも戸建の現場をよく見かけます。
頻繁に通る場所だと、工事の過程がわかり、いい現場かどうか
判断がつきやすいものです。
週末の現場で動いていないときに、しかも一回しか見ていない現場で
善し悪しを判断するのは非常に難しい、というより不可能に近い!
そんなときでもチェックできる方法を紹介しましょう!
戸建の施工は大手建設会社が請け負っている場合もありますが、
ほとんどは地元の工務店が主流です。
品質の差は工務店の姿勢、あるいは大工さんの姿勢が左右します。
上棟前になると仮設の足場が組まれます。
そして近隣に迷惑をかけないよう、作業する人が安全であるように
シートやネットが取り付けられます。
これは建物が完成する頃には外されて、いわば建物には直接関係するものでは
ありませんがとても重要なものです。(
三上君の日記にも書いてあります)
このシートがいい加減にされているとしたら、それは現場監督(工務店)の責任です。
仮設工事はその現場の顔となる部分です。
仮設の状態を見れば監督の仕事振りがわかります。
道路沿いのフェンスをつなぐ針金などの単部を現場側に折り曲げ、
通行人に怪我のない様配慮している姿などを見かけると、
他のことにも配慮できる監督だなって思います。
もう一つが現場内の清掃状態。
これも監督の責任ではありますが、ほとんどは請け負っている大工さんの責任です。
毎日の作業が終わると道具や資材を片付けますが、明日も作業するんだからと
ついついそのままの現場が見られます。
キチンと片付けるのは毎日のけじめや怪我の防止もありますが
もう一つ重要な役目があります。
それは日々入れ替わり入ってくる他の業者さんへの警告です。
建物は大工さんだけで造るものではなく、いろんな業者さんで造られていきます。
ウチの現場はキビシイんだゾ!って言う無言の警告ですね。
おのずとよい品質の住宅が出来るわけです。
床下を覗くとタバコの吸殻や端材が散乱している建物を見ることがありますが
シロアリの問題だけでなく、他のところも気になってきます。
自分の家が、あるいは検討中の物件が工事中であれば
その辺をチェックしてみてはいかがでしょう!
ただ、あくまでチェックのひとつです。
これだけで物件の善し悪しを判断するのは危険ですけど・・・。
「仕事の効率」
子供の算数の問題集を覗くと「仕事算」とか「帰一算」といった文字が目に入る。
忘れているだけかもしれないが、習った覚えがない!
よくよく読んでみるとこのような問題が書かれている。
ある仕事を仕上げるのに、5人で6日かかります。
この仕事を15人ですると仕事が終わるまでに何日かかりますか? |
という問題でした。
この問題は基本問題で、子供はスラスラ解いていきます。
5人で6日ですから30人工!(小学生は人工とは言わないだろうが・・・)
それを15人で仕事をするのだから、答えは・・・そう、
2日!
私が20代の頃、設計事務所に勤め始めたときに現場を監理していたときのことでした。
現場が遅れ、期限に間に合うのかどうかの瀬戸際だったときに、
大工さんに向かってこう提案したことがあります。
「二倍の人を入れれば、作業は半分の日数で終わりますよね!」
今思えば、なんて無謀なことを言ったのかと恥ずかしくなってきます。
当然、大工さんは怒り心頭、現場監督は黙っているだけ・・・。
狭い作業スペースで二倍の人を入れれば作業効率は落ち、
現場は混乱し、怪我の原因ともなりかねません。
決して良い品質の住宅が出来るわけがありませんね。
確かに数字の上では間違ってはいないのですが、現場を知らない若造は
なぜ怒られているのかさえ気がつかなかったのです。
「お父さん、こんなの簡単だよ!」という息子に、
今教えても意味のないこと、また、親が教えることでもないと確信し、
いつの日か、他人に、社会にガツンと頭をたたかれる日を願っている。
「そうだね、答えは・・・2日だね・・・」
「訪問メンテナンス」
さわやかな季節となってきましたが、これからは梅雨時期となってきます。
梅雨対策は衣類や食べ物はもちろんのこと、建物を維持していく為にも
大切なことです。梅雨に入ってからではなく、今から準備しておきましょう。
これから梅雨に入れば、いやおうなくうっとうしくなります。
このさわやかな季節がいつまで続くのかな?なんて思っていると
今日はうっとうしく思う出来事がありました。
新しいマンションに入居して1年が過ぎようとしていますが、
ひっきりなしに訪れる訪問販売、というか訪問メンテナンス!
以前の日記でも書きましたが、ウサンクサイ業者がほんとに多い。
今日、訪問してきた人は「給水管」のメンテナンスを取り扱っているという。
そういったメンテは管理会社に任せていると言うと、
それは「共用部のメンテで、今お薦めしているのは専有部のメンテ」だという。
一見、丁寧な言葉遣いと、胸には社員証をぶら下げているので話を聞くことに
なりましたが、内容の説明がいまいち不十分。
一通り話を聞き「お名刺をいただけますか?」
「それとパンフレットか料金表を頂けませんか?」と言うと
「車に積んでいるので今からとってきます」との事。
名刺もパンフも車にあるのに玄関に持って来ないというのもどうかなって思うが。
当然のことではあるが、今までそれで戻ってきた人は一人もいない!
駅の改札を抜けたところでキムチを売っているおばさんに、
名刺とパンフレットを要求しているわけではないのだ。
(もちろん持っている方もいますよ!)
当たり前ではありますが、勢いや言葉だけで決断してはいけません!