ヒートショックを防ぐ住まいの断熱、その仕組み

ここのところ、急に朝晩の冷え込みが厳しくなりました。
これからの季節、住まいで気になるのがヒートショック。住宅内の急激な温度差は身体に悪影響を及ぼし、最悪死に至ることも。その数は年間1万人以上にも上ると言われています。

そこで昨今、注目を浴びているのが住宅の断熱性です。
断熱がしっかり施された住宅は、外気温の影響を受けずらく、室内の温熱環境を一定に保とうとするため、住宅内に大きな温度差を生じさせません。
今回は、住宅の断熱を考えるときに重要なポイントを2つご紹介します。

①断熱材はメリハリをつけることが重要

断熱材は内外の温度差があるときに熱の移動を抑えるための建材です。
内外の温度差が大きいのはやはり冬と夏ですが、直近1年間で東京におけるそれぞれの月の平均最低気温を見ると、最も低かったのは今年の1月の6.1度でした。暖房の設定温度を仮に18度とすると外部との温度差は11.9度です。逆に最高気温の平均が最も高かったのは去年の8月で、30.5度でした。エアコンの設定温度を28度とすると温度差は2.5度。冬は夏よりも断熱の重要性は増すと言えるでしょう。

しかし、夏も35度を超えることはもはや珍しくありません。その場合、温度差は7度以上となり、夏でもやはり断熱性能が重要になってきます。
ただし、冬と夏とでは断熱のポイントが異なるのです。
太陽の光を直接受ける方位ごとにどれだけの熱量を受け取るかを表したグラフ
これは太陽の光を直接受ける方位ごとにどれだけの熱量を受け取るかを表したグラフです。
(出典:「建築設計資料集成」 場所は鹿児島です)

例えば夏は南向きの壁面よりも、東西の壁面に当たる陽の熱量のほうが大きく(夏は特に西日が問題ですね)、水平面(屋根面)に受ける日射の熱量はさらに大きいことがおわかり頂けると思います。
また、夏は太陽が高い角度から照らしてくるので、上部からの日差しを遮るものが少ないことから屋根の断熱が特に重要です。

② 窓の断熱性能の重要性

最近は窓の断熱性能の重要性についても広く認識されるようになってきました。
施工が容易な内窓のコマーシャルも最近ではよく見かけますね。

窓の断熱性を示す簡単な例をご紹介します。
8畳(2間×2間)の南東角部屋に、幅1.6m×高さ2mと幅1.6m×高さ1mの複層ガラスのサッシが一つずつついている場合、窓から逃げる(冬の場合。夏は入り込む)熱は壁から逃げる(入り込む)熱のおよそ2倍です(窓の面積は壁の半分以下なのに!)。

家の断熱性能を高めようとする場合は壁の断熱だけでなく、サッシの断熱性能にも十分気を付けてください。窓を小さくすれば断熱性能自体は上がります。ただ、取り込みたい冬時期の日差しも少なくなり、開放感などにも影響してきますので十分な配慮が必要です。例えばブラインドやカーテンをつければ熱の出入りは抑えることができるので、上手にご活用ください。


日本の住宅の断熱性能は時間をかけて徐々に上がってきています。2020年からは省エネの新たな基準が導入される予定です。となると、これまでの省エネ基準で建てられた建物とは、将来的な資産価値において差が出てくることも考えられます。新築住宅の購入をご検討中の方、これから建築をしようと思っている方は、この点をもぜひご注意ください。

特にこれから新築、既に着工中の方、完成してからでは断熱の施工状況は確認できません。建築段階でプロにチェックしてもらうサービスもありますので、ご検討されてみてはいかがでしょうか?

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