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ホームインスペクションは、「申し込み後」「契約前」の段階で入れるのがベストです。
結論として、契約完了後、早い段階であれば調査を入れてもインスペクションは有効活用できます。
新築住宅であれば「2年アフターサービス保証」 、中古住宅であれば 「最低2年間の瑕疵担保責任」の併用で、売主が責任を負う形での補修を依頼することができるためです。
本ページでは、住宅引き渡しまでの各タイミングにおける、インスペクションを入れるメリット・デメリット、買主様が保有する権利まで詳しく解説いたしますので、インスペクションを諦めてしまっていた方や、タイミングにお悩みになられていた方は、ぜひ参考にしていただけると幸いです。
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申し込み後から契約前(購入前)のタイミング




繰り返しになりますが、余裕をもってホームインスペクション(住宅診断)を検討できる状況であれば、ホームインスペクションのタイミングは、この「申し込み後」から「契約前」までの時期がベストです。
ちなみに、申し込み前の物件見学の段階では、何ら法的な権利も義務も発生しておらず、依頼者は契約をすることもしないことも自由ですから、この段階でホームインスペクションを入れるのもひとつの手です。
ただし注意点として、申し込み前のタイミングでは「物件を他の方に買われてしまうリスク」があります(実際に仲介様から、このような話をされ申込みをされたなかった方も多いかと思います)。
申し込みの流れは通常、物件の見学後に「買おうかな」という意思が生まれた段階で「申し込み」を行い、「買付証明書」「申込書」などの書類に記名・押印、「申込金」を1~10万円程度支払う流れが一般的です。
この段階はあいかわらず「契約前」であり、いまだなんらかの権利・義務とも発生していません。よって無条件で申し込みを解消することができ、申込金は当然返還されます。
この段階では以下のようなメリットあります
● 「ホームインスペクションの結果(修繕費用など)を資金計画に組み入れることができる」
● 「万が一、大きな問題が見つかった場合には無条件で引き返せる」
● 「申し込みをしているため、原則として他の方に買われる心配がない」
契約後(購入後)から引き渡し前のタイミング

売買契約が終わってからホームインスペクション(住宅診断)の存在を知り、ホームインスペクションを依頼したい、という方もいらっしゃいます。
物件の契約後にホームインスペクションを行う場合は、引き渡し前に行うようにしましょう。
「引き渡し」とは、「お金(残代金)と権利を交換すること」と同義です。お金を全て支払ってしまう前に、建物の仕上がりを確認しておき、不具合などが見つかれば事前に修復してから引き渡してもらう、といったことができます。
引き渡し後でも売主の瑕疵担保責任に基づいた補修を求めることもできますが、契約自体の解除や返金は困難となります。
引き渡し前であれば、万が一、重大な瑕疵が見つかってその修復が困難な場合、売主側と交渉しての売買契約の解除もあり得るかもしれません。
契約後っていつからのこと?
不動産の契約は、本来まず「重要事項説明」をしたのちに、「不動産売買契約」をするという流れになりますが、実務上は同日に行うことがほとんどです。
新築マンション・新築一戸建てなどの場合には、契約者数が多いことから「重要事項説明会」「契約会」などを別の日に設け、それぞれ契約者にまとめて対応することもあります。
「重要事項説明書」「不動産売買契約書」に記名・押印し、手付金を支払うと、契約成立です。この瞬間から契約に基づく「権利」と「義務」が発生することになるので、覚えておきましょう。
不動産売買契約を「仮契約」としている場合があることに注意
業者によっては不動産売買契約を「仮契約」としている場合があることに注意しましょう。不動産契約に「仮契約」というものはありません。
「不動産売買契約」を「仮契約」と称しているケースは主に「仮」といった軽い表現を用いることで、契約を促す趣旨です。そのため、実際には「契約」つまり「本契約」です。
建物に不具合があっても、契約解除をすることはできず、直して引き渡すのが原則です。万がいち天災地変があった場合でも、修復可能な場合には、修復して引渡しすのが契約の原則となるので覚えておきましょう。
引き渡し後(入居後)のタイミング




物件の引き渡し後にインスペクションを入れても意味がないのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、適切な時期に入れることで有効活用ができます。
新築住宅や不動産会社が売主の中古住宅の場合は、売主の瑕疵担保責任が設定されており、「引き渡しから●ヶ月以内であれば買主が指摘した事項について売主が補修の責任を負う」といった内容が契約書に記載されており、その期間内にインスペクションを入れることが重要です。
物件の引き渡し後にホームインスペクションを実施する場合は、引き渡し後、できるだけ早期の実施をおすすめします。
新築住宅の場合
売主様が独自に設けているアフターサービス基準(一般的には2年以内)を確認しましょう。
引き渡しまでの間に、仲介様がアフターサービスについて詳しく説明する時間を設けないケースがあります。また、アフターサービスは一般的には2年以内とされていますが、厳密には、独自の基準で設けられているため、一度詳細の確認をしておきましょう。
新築住宅の引渡し後10年間は、「構造耐力上主要な部分等」と「雨水の浸入を防止する部分」で瑕疵が見つかった場合、売主は補修や損害賠償などの責任を負わなければいけないことが法律で定められています。
- 構造耐力上主要な部分:基礎や杭、スラブ、柱など建物の荷重を支える基本的な構造部分
- 雨水の浸入を防止する部分:屋根や外壁など雨水の侵入を防ぐために機能する部分
しかし、当然ながら法律で定められている部分以外にも不具合が発生することもあるでしょう。それら不具合については、売主が一定期間に限って保証するという独自のアフターサービスを設けていることが一般的です。
このアフターサービスは、おもに2年で設定していることが多く、また原則として無償で実施されます。この2年アフターサービス保証期間は、非常に重要な節目となるため積極的に活用することをおすすめいたします。
重要な理由として大きく2つの理由があります。
①メンテナンスコストを削減できる
アフターサービス保証期間を超えて何らかの不具合が発見された場合、有償で補修しないといけなくなる場合があります。
人件費だけでも1日あたり2万円程度のコストがかかることが一般的で、また1日で終わらなかったり材料が必要になったりする場合はさらに多くかかってしまいます。
しかし、期間内に不具合が発見できれば、ほとんどのケースで無償補修ができるのです。お得な制度があるのに利用しないのは、非常にもったいないといえるでしょう。
②築後2年程度は建物内に変化が現れやすい
引き渡し当初は、建物は多くの水分を含んだ状態です。例えば、モルタルやクロスの糊など建材には大量の水を使用しており、また工事中の雨で建物構造なども水分を含んでいます。
この水分は1~2年をかけて徐々に抜けていきます。抜けていく過程で建材構造材が収縮するなど、建物内のあらゆる部位で変化が現れることがあるのです。しかし、その過程を経ると建物は徐々に安定へと向かいます。
要するに、築後2年程度であれば軽微な不具合が起こることは不思議なことではなく、むしろ当たり前に起こることといっても過言ではありません。そしてこれら軽微な不具合は、初期段階で適切に補修しておくことで、その後の安定が見込めるというわけです。
中古住宅の場合
中古住宅の場合、最低2年間は売主が瑕疵担保責任を負います。
また、売主が個人の場合は、瑕疵担保責任の期間は3ヶ月に設定されていることが多いです(売主が個人の場合は瑕疵担保免責も可)。
瑕疵担保責任の期間内であっても、買主が住み始めてしばらく経ってからだと、見つかった不具合が最初から存在していたのかの判断が難しくなってしまいます。
本来、売主が無償で直すべきところを住宅を購入された方が100万円以上かけて実費で補修していた、といった事例もあるため、引き渡し後は出来るだけ早くホームインスペクションを実施し、建物の状態に瑕疵があるかどうかを第三者の目で確認しておくと良いでしょう。
リフォーム目的のホームインスペクションもご検討を
購入後しばらくしてからリフォームやリノベーションを検討し始めた時に、ホームインスペクションをご利用される方もいらっしゃいます。
国土交通省が所管する公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理センターから発表された「住宅相談統計年報」によると、リフォームに関する相談は増加傾向にあることが報告されています。
なかでも住宅のトラブルに関する内容が最も多いことから、住宅のリフォームにはまだ一定のリスクが伴うことがわかります。リフォームのトラブルは起こってしまってからでは解決が難しいケースも多く、またトラブルの相手のほうが住宅や工事に関する知識が豊富であることが一般的です。リフォームによるトラブルを回避するには事前の予防が重要で、その対策のひとつがホームインスペクションです。
リフォーム目的でのホームインスペクションのメリット
・リフォームや修繕に「いつごろ」「どこに」「いくらお金がかかるのか」がわかる
・ご依頼者と売主の今後の関係に配慮した的確なアドバイスが受けられる
・必要なリフォームと不要不急なリフォームがわかる
・リフォームや修繕工事のベースとして活用でき、不要な工事を避けられる