不動産業界においては、従来から、不動産取引業者と一般消費者の情報量の差(建物のコンディションが不明など)により、取引に不公平が生じやすい傾向がありました。
しかし、それを解決するための法律もルールもありませんでした。そのため、私たちは一般消費者をサポートできる役割が必要だと考えたのです。
社会にホームインスペクションを広めるために
さくら事務所では、消費者や業界に向けて、ホームインスペクション(住宅診断)の存在と必要性を知ってもらうため、個人向け不動産コンサルティングの重要性や、ホームインスペクションとはどういう業務なのかを、自社ホームページを始め、書籍の執筆、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌等、各種メディアを通じて発信し続けてきました。
利用するユーザーに知ってもらうこととともに、ホームインスペクションの担い手・建築士にも、情報を届ける必要がありました。今でこそ当たり前に建築士が担うものとされていますが、長きにわたり、「建築士の仕事は新築を設計すること」という常識が広がっていたからです。
ユーザー・プレイヤーの両方に広く情報を届けるため、建築知識や業界経験でなくPR・マーケティングを牽引してきた現代表の大西倫加に社長を交代し、自社はもちろん社外・業界・社会的にグッドインパクトをもたらすための情報発信やリレーションを最重要戦略と位置付けました。
また、不動産コンサルタントの長嶋は、経済産業省や国土交通省の公的部門の委員会を務める中で、日本の不動産取引におけるインスペクションの重要性について関係省庁に伝え続けてきました。
いよいよ宅建業法が改正!説明が義務化
各種メディアや関係省庁に発信し続け、ホームインスペクションの必要性が日本でも認識され始めた結果、2018年4月、遂に宅建業法が改正されました。改正に伴い、中古住宅取引の際にホームインスペクション(住宅診断)の説明が義務化されたのです。
具体的には媒介契約時、売買契約前の重要事項説明時などにおいて、その建物がホームインスペクションを受けた履歴があるか?今後実施する意向はあるか?が確認されることになります。
新しい法律では、インスペクションは「建物状況調査」と呼ばれ、インスペクションの担い手は国が認めた講習を修了した「既存住宅状況調査技術者」の資格を持つ建築士とされています。
勿論、この法改正でインスペクションの実施が義務化されるわけではありませんが、これまでホームインスペクションという言葉、サービスそのものをご存じなかった方の耳にも、手続きの中で自然と入るようになりました。最近では以前にも増してホームインスペクションのご依頼を頂いています。
また、「誰よりも建築が好き」「建築を一生の仕事にしたい」と思う建築士たちが、新しい建築士の活躍領域としてホームインスペクターという仕事を選び始め、今では老若男女多数の建築士がさくら事務所をはじめ、ホームインスペクション業界で活躍しています。
日本の住宅診断(ホームインスペクション)の普及をし続ける
さくら事務所は、日本で「ホームインスペクション」という言葉を知る人が極めて少なかった1999年から、長年にわたって理念をともにする建築士や運営メンバーたちと普及にあたってきました。
その活動が認められ、2017年には東京建築士会の「これからの建築士賞」を、2021年にはWork Story Award2021の「イノベーション部門賞」を、2023年にはPRパブリックリレーションズ協会の「PRアワードグランプリブロンズ賞」を受賞。
そのほか、多数の書籍やメディア出演を通し、ホームインスペクションは身近なものであること、誰もが使えるものであることを普及しつづけ、利用する方、ホームインスペクターとして活躍する方を生み出し続けていきます。
▶2017年東京建築士会/これからの建築士賞受賞!
「建築士は地域のかかりつけのお医者さんへ」
▶2021年Work Story Award2021/イノベーション部門賞受賞!
『常識も法律も変えた!「設計しない建築士の新ビジネス」』