Q
現況有姿取引(完成済み物件の内覧会)について注意する点はありますか?
- A
「現況有姿」とはいっても、機能上の問題があっても直さないという意味ではなく、キズや汚れなど一定の範囲のものについては完成後の修繕は売主に実費負担が生じるため、販売価格を割り引く分、その修繕は勘弁してもらいたいという内容が一般的です。ですので、修繕してもらえない内容はどういったものなのかを確認されておくといいでしょう。
完成前に購入した場合、引渡し前の内覧会で傷や汚れについても施工会社が補修を実施しています。これは、傷や汚れが生じる原因が、施工会社にのみ存在するからです。(引き渡し前は一般の方は現場に立ち入れないので)
たまに、建設時にきちんと施工されていない部分についても営業の方が「現況有姿ですので」と対応を断ることがあります。しかし、建具を動かすとそのたびに異音が生じる、壁が著しく傾いていることで家具が置きづらい・見た目にも気になる、大きな床鳴りが生じている・・・などは、竣工時に施工会社がきちんと検査して仕上げていなくてはいけない部分ですので、完成後の販売だからといって対応しないということになると、本来引き渡されるべき性能が持たされない住宅を販売されているということになります。
「完成後、販売に伴い人が入ったことで生じた不具合については直さない」ということであり、明らかに販売時の見学程度では起き得ず、建物完成時には手直しされているべき部分が不具合のまま残っていた場合は対応してもらえるのかを確認しておくことが大切です。