
収益物件向け大規模修繕コンサルティング
不動産投資用に一棟マンションを購入する場合、12年~18年に一度のペースで大規模修繕工事を行うことを見越して、長期修繕計画を立てる必要があります。
マンションの大規模修繕工事とは、建物を長く健全な状態を維持するために行う修繕および改修(グレードアップ)改修工事で、空室対策などと並び安定経営を行うための重要な項目です。
大規模修繕工事は健全にマンションを維持するのに必要不可欠ですが、足場をかけておこなう大がかりな工事なため膨大な費用と時間がかかります。
大規模修繕工事費用の目安
マンション大規模修繕の目安は「12年~18年」に一度!

30戸未満
のマンション~4,000万円
30〜50戸
のマンション4,000万~6,000万円
50戸以上
のマンション6,000万円~
マンションは築年数が経過するほど劣化が進むため、大規模修繕工事も回数を重ねるほど工事費用が高くなる傾向があります。
さくら事務所の収益物件向け大規模修繕コンサルティング
長期修繕計画の作成・見直し

マンションは、建物の状況に応じて、定期的な修繕工事が必要です。足場をかけて行う大規模修繕工事になると、多額の費用が発生するため、計画的に準備を進めることが求められます。
- 修繕周期は妥当か?
- 修繕項目や数量に抜け漏れはないか?
- 修繕費用の算出根拠は?
現状把握・劣化診断

大規模修繕工事の実施にあたり、工事範囲や工法選定のためにマンションの劣化状態を調査します。 大規模修繕に利害関係のない第三者の専門機関に調査してもらうのがおすすめです。
- 大規模修繕工事の実施ありきで劣化診断が行われていないか?
- 予算を考慮し、どのような修繕を望むか?
- 今すぐ大規模修繕工事を行うべきか?
予算・工事計画の検討

大規模修繕工事の概算予算、工事の進め方についても検討します。大規模修繕工事を進めるにあたり、施工会社に何をどこまでお願いするか?発注方式もこのタイミングで検討します。
- 予算書の金額は妥当なものか?不当に高額な項目はないか?
- 不要不急な修繕項目は含まれていないか?
- 資金不足が懸念される場合どう見直すか?
施工会社選定

当然工事の仕上がりに大きく影響します。適切な補修が行われていないと、余分な費用や手間がかかる可能性もあります。安心してお任せできる施工会社なのか慎重に検討しましょう。
- 設計監理方式で、談合の疑いはないか?
- 劣化診断の内容を反映した適切な修繕計画になっているか?
- 不要不急な工事項目は含まれていないか?
大規模修繕の工事内容と工程

工程1仮設工事
大規模修繕工事の最初の工程は仮設工事です。マンションに直接関係する工事ではありませんが、工事するにあたって必要不可欠な項目です。
仮設工事は共通仮設と直接仮設の2種類あります。 共通仮設工事は現場事務所や作業員の休憩所などの用意、直接仮設工事は足場をかけることです。 足場は工事が始まる前に全面的に架設するのが一般的ですが、数か月ごとに足場を架ける場所を移動させる方法もあります。

工程2下地・外壁タイル補修工事
仮設工事のつぎは、コンクリートのひび割れや外壁タイルの浮き・欠けの補修です。
外壁タイルの浮きは剥落する危険性があるため、数ある工事でも重要な工事になります。コンクリートのひび割れやタイルの欠けは、今すぐ危険ではありませんが、マンションの躯体の劣化を進行させるため、足場をかける大規模修繕では欠かせない項目です。

工程3シーリング工事
劣化したシーリングの打ち替えや打ち増し工事をおこないます。
シーリングとは、窓サッシと外壁のつなぎ目やタイルの目地などにあるゴム製の防水材です。シーリングの劣化が進むとひび割れややせが生じ、雨漏りの原因になるため、シーリング工事で気密性を高めて防水効果を回復させます。

工程4塗装工事
外壁やバルコニーなどの塗装工事です。
塗装の方法は、マンションの築年数や塗装の劣化状況などによって異なります。既存の塗料の上から塗装する方法や既存の塗料を薬剤で剥離してから塗り替える方法があります。

工程5鉄部塗装工事
外部階段や廊下の手すり、駐車場や駐輪場への扉などの鉄製部分を塗装します。
鉄部は錆の発生が早いため大規模修繕での塗装のみだと不十分です。大規模修繕工事を含めて3~5年程度に1度塗装します。ただし鉄部塗装は、基本的には足場がなくてもできるため必ずしも大規模修繕のタイミングに合わせる必要はありません。

工程6クリーニング工事
クリーニング工事はエントランスの石や、マンション内のタイルなどを薬品洗浄します。
張り替え・交換せずに美観を向上させるのが目的です。そのほか屋外の敷地駐車場のラインの引き直しもクリーニング工事に含まれます。

工程7屋上防水工事
屋上防水工事は、塗膜・シート防水・シンダーコンクリート(コンクリの下に防水層がある)などさまざまな方法があります。大半のマンションでは、鉄部塗装と同様に大規模修繕工事以外のタイミングでもメンテナンスが必要です。
従来の防水保証は10年が基本でしたが、今は15年や30年の保証もあります。屋上防水工事も足場が不要なケースが多いため、防水の種類・耐用年数・保証年数・劣化状況などを管理会社などを確認して、大規模修繕で防水工事を実施するのか判断しましょう。

バリューアップ(改修)工事
修繕工事で可能な限り新築時の状態に戻すだけでは、時代とともに変化する社会や居住者のニーズを満たせません。 資金に余裕があり居住者の希望がある場合は、ライフスタイルに合わせて居住性を向上させるバリューアップ(改修工事)を検討しましょう。
たとえば、階段にスロープを設ける、廊下に手すりを付ける、エントランスを自動ドアに変更するなどが挙げられます。

大規模修繕工事の流れを知って、
マンションの資産性を上げよう!















