中古一戸建てホームインスペクション現場事例 ~築13年で発見!

  • Update: 2014-02-28
中古一戸建てホームインスペクション現場事例 ~築13年で発見!

築13年の中古一戸建てホームインスペクション(住宅診断)の現場でホームインスペクターが指摘・アドバイスをした事例をご紹介。

  • 新築時の施工状態が心配
  • 自分では見つけられないような劣化や不具合が潜んでいないか気になる
  • リフォームや修繕にどのくらいの費用がかかるのか知っておきたい

といった理由から中古一戸建てホームインスペクションのご依頼をいただきます。


外壁

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外 壁面にひび割れが見受けられました。幅は約0.55mmと大きく、下地モルタルの乾燥割れの他、地震や台風等の振動等の影響が考えられます。建物の構造 上、直ちに雨漏りに繋がる不具合ではありませんが、水が内部に浸み込みますと建物の劣化を進行させる原因となりますので補修を行うのが望ましい状態でしょ う。


床下

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基礎の立ち上りに配管を通すため後から穴をあけた箇所が見受けられました。

【ポイント!】

鉄筋の切断跡が確認されましたので、基礎の劣化防止のために鉄筋に錆止めを行うと良いでしょう。


屋根裏

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浴室の西側及び北側の壁面は外壁に面する部分となりますが、断熱材の設置は特に見受けられませんでした。施工忘れと思われます。また、当建物は3階建てのため構造部分には石膏ボード等による防火被覆の施工が必要な箇所になりますが設置が見受けられませんでした。


小屋裏

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構造金物のボルトが緩んでいました。建築時より13年経過しており、木材の乾燥による木痩せや建物の振動が原因と思われます。

【リフォームアドバイス!】

すぐに金物が外れる様な不具合ではありませんが、リフォームを行う際は、工事可能な範囲のものはボルトの締め直しすると良いでしょう。


まとめ ~ホームインスペクターのひとことアドバイス~

外壁のひび割れについては、放置すると建物の劣化が進行する恐れがあるため、早急に補修をされる事をお勧めします。

さらに窓廻りや換気口廻り、給湯器の配管貫通部にコーキングの隙間や切れが確認されました。共に雨漏りの原因となりますので補修を行う事をお勧めします。バルコニーの防水やコーキングのメンテを行うのであれば、同時に外壁や屋根のメンテも行う方が合理的です。

ま た、浴室の天井裏は、浴室の外壁に面する部分に断熱材の施工と外壁面の室内側の部分に石膏ボード等の防火材の施工が見受けられませんでした。屋根の軒裏部 分に不燃材等の施工も確認できなかったため、これらの部分については準耐火建築物の仕様が確保されていない可能性があります。購入前に売主さまに確認した ほうがよいでしょう。