中古一戸建の物件見学では、建物の劣化状況を把握して、契約前に補修費用などの目安をつけておきたいもの。
そこで今回はホームインスペクター(住宅診断士)が中古一戸建ての物件見学時に特にチェックしたい「水回り」について、その方法をご紹介します。
中古一戸建ての物件見学は、空き家であれば、基本的に自由に見て回ることができますが、居住中の場合は、不動産会社に見学前に、「どの部分をチェックできるか」「ここの部分をチェックしたいけど可能かどうか」と事前に相談しておくことをおすすめします。
台所はキッチンシンクの下をチェック!
台所では、まず、シンク下の収納の部分を開けてみましょう。シンク下の収納床面の汚れがひどくないか、水でビショビショになっていないか、そして、汚水臭などの匂いがしないかどうかを調べましょう。
流し台トラップの損傷により水が漏っていたり、排水管の上の防臭キャップが正しくはまっていないことがあります。また、実際に水を流して、排水がスムーズに行われているか、空き家の場合は水の色が濁っていたりしないかもチェックしてみましょう。
トイレでは給水管をみてみよう
トイレでは給水管から水が漏れていないか調べてみましょう。水が漏れていると、床面に水染みが出来ていたり、床材がふやけていることがあります。水を流して漏れを確認するといいでしょう。ほとんどがパッキンの交換程度で直る可能性があります。
バスルームで注意したいタイルの割れと排水
バスルームでは、タイルにヒビが入っていないか、割れてないか。また割れた後の目地を塞ぐためにコーキングの補修がされてないかをチェックしてみましょう。
コーキング補修の後がある場合には過去に漏水をした可能性も考えられます。また、排水溝に水を流して、排水が逆流してこないか、匂いがないかも調べてみましょう。排水が逆流してくる場合は、排水溝に髪の毛や汚物が詰まっている場合があります。
契約前の物件見学でも建物について分かることはたくさんあります。リフォームの予定や予算に応じて事前にチェックポイントをまとめておき、売主さんや不動産会社の担当に確認の上、効率よく確認させてもらうとよいでしょう。