新築一戸建てホームインスペクション(住宅診断)建築途中:安彦 直幸編

  • Update: 2014-01-24
新築一戸建てホームインスペクション(住宅診断)建築途中:安彦 直幸編

みなさんこんにちは。フロントデスクの九澤です。

今回は、新築一戸建てホームインスペクション(住宅診断)に同行しました。
今回は建築途中のご依頼で、構造検査のタイミングでお伺いしています。

※建築途中の場合、お伺いする工程によりチェック内容が変わりますので、タイミングについてはご相談下さいね。

担当者はこの方。

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安彦 直幸さん

建築中の家の中は木のいい香り~ と、犬のように鼻をくんくんさせている私を尻目に、安彦さんはまず現場監督さん、 そしてこの日作業中の大工さんにごあいさつ。

私たちは「第三者」という立場ですが、決して作り手と対決姿勢ではなく、 「依頼者のために、一緒にいい家を作りましょう」というスタンス。
だから、現場の雰囲気も大事ですし、もちろん工事の邪魔にはならないよう気をつけています。

家ができるまでの数カ月、皆がよい関係でやれるかどうかは意外と大事なことなんですよー。

さて、チェックを開始します。


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九澤:「ところで、今日は「構造検査」ということですけれども、何を検査しているのですか?」

安彦:「今回は在来工法なので、筋交いの向きや位置、金物の種類・ビスの本数、あと外壁の構造パネルをとめる釘の長さや間隔をチェックしていきます」

九澤:「ちなみに、これはビスが全部止まっていないように見えますが、大丈夫なんですか?」

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安彦:「種類や位置によって必要な本数が決まっているんです。今回はこれで大丈夫」

九澤:「へぇ~、なんだか忘れているか、コスト削減のために意図的に減らしているんじゃないの?!とか思ってしまいますね」

安彦:「在来工法の金物の種類や使い方はすごく多くて、覚えるのは大変ですよ。法改正もありますしね。 その分専門性が活かされるところではあるんですが…その点2×4(ツーバイフォー)工法なんかは、間違いが少なくて誰でもできちゃうというところがいいのか悪いのか…」

九澤:「ちょっとフクザツな心境というわけですね?」

安彦:「ハイ(^^;」

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たしかに、誰がやっても間違いが起きづらい設計、工法というのが施工不良を起こさないためにはよいと思います。
が、そればっかりになってしまうということも、本当に技術や知識をもっている人からみれば寂しいことなのかもしれませんねー。


さてさて、続きましては外回りのチェックに。

九澤:「構造用パネルはそれをとめる釘の種類や打つ間隔が決まっているということですが1軒の家の中でも違うところがありますね」

安彦:「その壁が設計上どれだけ構造耐力を持たせている壁かによって、変わります。例えば窓がある壁はそれほど耐力を負担していないので、釘の間隔が広かったりするんです。」

お、なんか壁に数字が書いてあります。

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安彦:「現場監督が、職人さんに壁の強さを伝えるために書いたものですね。図面を見ながら作業をするのは大変ですから、ひとめでわかるようにしてあります。」

現場監督さんは、職人さんがどこにどういう風に釘を打つか、間違えないように指示するのが役目なんですね。

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今日見たところは、大事なところですが、完成時にはほとんど全部壁に隠れてしまうところ。
だから、「施工中のチェック全部は無理だけど、どこかポイントを絞って見てほしい」というご希望の方には、「構造検査の時がおススメ」とお話しています。

こうやって建築中に見ることができ、丁寧に作業してくださっているということがわかると 安心もできるし、感謝の気持ちもわいてきますね。

本日のチェックが終了したら、依頼者の方と現場監督さんと、今後のスケジュールを確認。

安彦:「もうすぐ断熱工事が始まりますが、断熱材を施工しまったら、外壁面のコンセントの位置は変えられなくなりますから、今のうちにチェックしておいてくださいね。」

といったことをアドバイス。
調査内容は後日レポートにまとめて提出します。

今日はご依頼者様の3歳の息子さんが一緒に現場に来ていたのですが、「こんにちわー」とあいさつしてくれるのがとても微笑ましかったです。

きっといい家ができあがるから、このおウチで元気に楽しく育ってね!