新築工事チェック(建築途中検査)同行記:安彦 直幸編

  • Update: 2016-09-12
新築工事チェック(建築途中検査)同行記:安彦 直幸編

新築工事チェック(建築途中検査)の調査に同行してきました。

調査の担当者は、この方↓↓↓↓↓

abiko

安彦 直幸さん
担当:安彦 直幸さんのプロフィールはこちら

今回同行したのは、3階建ての戸建て住宅の構造の検査です。
主に、柱や梁の寸法や、それらを接続する金物の取り付け状況、壁の構成や位置、木材の含水率など、建物の耐久性に大きく関わる重要なポイントです。

柱、梁の寸法や接合、防蟻処理から木材水分まで丁寧にチェック

現場は、建物の骨組みが組まれ、各接合部は金物で固定、外壁の合板も張られ、サッシも取り付けられている状態でした。
現場監督さんに今日の検査内容をお伝えし、調査スタート。
柱、梁の寸法をチェック
まずは、柱、梁が図面通りの位置に設計された大きさで設置されているか確認していきます。
図面通りの寸法が確保できていないと、建物の耐久性が低下してしまう恐れがあります。地震の多い日本では建物の強度が住宅性能において最も重要であるといっても過言ではありません。

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柱が基礎にしっかりと固定されているか、筋交い(柱と柱の間に斜めに設置される材)が適切に設置されているか、1つずつチェックしていきます。
ホールダウン金物
この金物は「ホールダウン金物」といいます。
「引き寄せ金物」とも言い、地震などの水平力が建物にかかった場合、柱や壁にかかる引き抜きに対抗するために柱に取付け、基礎と一体化するように固定する金物です。検査では、設置位置や、ナットが最後まで閉まっているか、ボルトの太さが図面通りか確認します。
防蟻処理
部材がオレンジ色に塗装されているのは、防蟻処理を行った部分です。防蟻処理とは、水のかかる恐れのある場所(水回りや、基礎から1m以内の躯体)に対してシロアリなどが発生しないように、木材に特殊な液体を塗布し処理するものです。処理忘れがないか、確認していきます。
羽子板ボルト
こちらは梁を固定する「羽子板ボルト」です。
お正月遊びの羽根突きの羽子板に形が似ているためその名前がついています。主に梁が柱から脱落しないための補強金物です。各所に設置されているか、確認していきます。設置されていないと、梁と柱が離れてしまい、梁が脱落する可能性がありますので、重要なチェック項目です。
水分チェッカー
こちらは「木材水分チェッカー」です。
その名の通り、木材中の含水率を計測します。構造検査の際には、各所で含水率をチェックします。含水率が高いと変色や腐食の原因になります。また、木材の強度が低下してしまう恐れがありますので、含水率が高い場合は部材をしっかり乾燥させる必要があります。

調査も終わり指摘事項をもれなく現場監督さんへ伝え、今日の構造検査は終了です。
現場の施工者さんも、指摘箇所を即座に是正してくださいました。
現場でのコミュニケーションが大事であると考えている安彦さん。現場監督さんへの指摘の伝達も和やかに行っていました。

調査内容は、現場を見ていないご依頼者様にもわかりやすい内容で報告書にてお伝えします。