新築の購入は多くの方にとっては一生に一度の大きなお買い物です。内覧会では見落としのないようしっかりチェックしたいものです。
今回は、新築内覧会で確認しておきたい「コンセント」のチェックポイントを内覧会同行の事例をもとにホームインスペクター(住宅診断士)が解説します。
1.取付け忘れはないか?
取付けられているはずのコンセントが取付けられていないことがあります。ホームインスペクション(住宅診断)の現場でもしばしば遭遇します。たとえば、この写真では冷蔵庫置き場にあるはずのコンセントがありません。このままでは冷蔵庫を設置する際に困ってしまいますね。
取 付け忘れの不具合は、ただお部屋を見ただけではなかなか気づきにくいもの。図面と照らし合わせてチェックしましょう。特に、キッチンは冷蔵庫、電子レン ジ、ハンドミキサー……とたくさんの家電を使うため、さまざまな場所にコンセントが設置されます。つい見落としてしまわないよう、しっかり確認しましょ う。
2.まっすぐ取付けられているか?
コンセントプレートが歪んでいないかも確認しましょう。特に、斜めから見ただけでは気付きにくいものも多いので、しっかりチェックしたいところです。
次の写真ではわかりにくいですが、まっすぐ正面から見ると、コンセントが傾いて取付けられています。
水平器を当ててみると、空気が大きく左側に寄っています。つまり、左上がりの状態で取付けられています。壁紙が縦横のラインがあるタイプだとより傾きがわかりやすくなります。住んでいて気になってしまいますね。
また、次の例もまたコンセントプレートが歪んで取り付けられています。ものさしなど平らな物を当てると、壁との間に隙間が見え、壁が歪んでしまっていることがわかります。
こうした傾きや歪みは内覧会で見つけて、入居前に補修してもらいたいものです。
3.固定不良はないか?
次の写真をご覧ください。コンセントがかなり傾いています。
実は、傾いて取り付けられているのではありません。固定不良のためぐらついてしまっているのです。手で少し動かすと、元通りの位置まで簡単に戻せます。
まっすぐに取付けられているコンセントでも同じく、こうした固定不良がないか確かめておきたいですね。
最近はマルチメディアコンセント(MMC)など、大型のコンセントが増えてきています。大きいコンセントは傾きや歪みが目立ちやすく、日常生活の中でも気になってしまう可能性が高いです。しっかりチェックしましょう。