【完全版】新築戸建の内覧会・施主(竣工)検査のチェックポイント

  • Update: 2021-01-23
【完全版】新築戸建の内覧会・施主(竣工)検査のチェックポイント

内覧会・施主(竣工)検査では、当日何が行われるかご存知でしょうか?
新居の完成・引き渡し前の重要なイベントなのに、「舞い上がっていて気が付いたら終わっていた…」という方も少なくありません。

家は多くの時間を過ごす「大事な場所」。

本記事では、
・日程の決め方や、施工会社への準備依頼
・当日チェックすべき建物内の見るべき場所
・引き渡し前に指摘事項が直してもらえない場合の対処法

など、
引渡しで失敗しないための内覧会・施主(竣工)検査での必須チェックポイントを、初歩的な内容から工事中(検査前)における確認事項までを網羅して解説。

多数の内覧会・施主(竣工)検査に立ち会ってきたプロのホームインスペクター(住宅診断士)が伝授いたします!

▼当日のチェックポイントから見たい方はこちら▼

「施主」の役割を知っておこう!

「施主」の役割を知っておこう!

本題に入る前に、少し分かりづらい住宅業界の用語についておさらいしておきましょう。

施主とは?

注文住宅や建築条件付き住宅において、建物の建設を施工会社・工務店・ハウスメーカーなどに依頼した注文(発注)主を指します。注文主ですから、発注したきちんと工事されているのかを確認したり、必要な修繕などの対処を、契約内容に基づき依頼することができます。

※建売住宅を購入する方の場合、建物の建設発注は不動産会社が行うため施主は不動産会社となり、その住宅を買う方は「契約者」「購入者」と呼ばれます。

竣工(完了)検査とは?

竣工(完了)検査とは、建物の工事が終わった段階で、工事のやり忘れや間違いがないかを確認すること。一般的に、工事を請け負った施工会社や工務店などが社内検査としてまず竣工検査を行い、その後、発注主である施主の竣工検査を設定します。

施主検査とは?

竣工検査のうち、契約書で発注したとおりに建物が作られているかどうかを注文主である施主が確認するものを指します。

住宅は、工事現場で多数の職人の手作業により作られるため、施工に間違いが起きて気づかれずに建物が完成することも。耐久性や耐震性に影響が出るような施工ミスや、建物の形状や壁の位置が図面と異なるなどのミスが気付かれぬまま引き渡されないよう、注文主である施主の目でしっかり検査しておく必要があります。

内覧会・施主(竣工)検査の前(工事中)に確認しておくべきこと

施主検査の前(工事中)に確認しておくべきこと

図面は注文した内容が反映されているか

工事途中で契約時の図面や仕様から内容を変更した場合、その都度、工事に反映されるよう図面を修正していきます。ところが、中には施工会社やハウスメーカーが図面に反映し忘れてしまう場合も。その場合、打ち合わせと異なる建物が作られてしまいます。

打ち合わせで変更したり新たに追加した内容については、必ず図面や仕様書に変更が反映されたかどうか、施工会社や設計担当者に確認しておきましょう。

基礎コンクリートに問題がないか

建設工事の最初に行われる基礎工事では、施工時は上に建物が載っておらず特に異変が出なかったものの、完成までの数か月で建物の重みがかかり、大きなひび割れなど発生することがあります。

髪の毛ほどの細いひび割れ(ヘアクラック)は心配ないことが多いですが、ひび割れの数が非常に多かったり、幅が0.5ミリ程度ある太めのひび割れがいくつもあれば、施工ミスや設計通りの施工が行われていない可能性もあります。

外から簡単に見て回れる場所ですので、歩行に危険がない範囲で工事中に確認しておきましょう。

断熱材に隙間が無いか

内装工事が進むと見えなくなる断熱材。ちょっとした工事の雑さや施工ミスにより、建物の断熱性能が多いに下がってしまうことがあります。最も多い施工ミスは「隙間」

断熱材が外壁にくっついていない隙間があれば、そこから冷気が伝わりやすくなったり、室内の冷暖房の熱が外に逃げ出します。

そのほかにも、断熱材メーカーが指定する施工方法を守っていない工事現場などもあり、発注通りの断熱性能が満たされていないケースもありますので、工事中にしっかり確認しておきたいものです。

内覧会・施主(竣工)検査 日程を決める時のチェックポイント

日程を決める時のチェックポイント

日程の設定は?

引き渡し(代金決済)の2週間以上前の開催が理想的。内覧会・施主(竣工)検査で指摘した不具合を直してもらう日数を確保したいので遅くとも1週間前の開催が望ましいとされています。万が一の悪天候時などの予備日も予め確認しておくとより安心ですね。

開始時間は?

しっかりチェックすると建築士でも2時間程度はかかります。外構(庭やカーポート等)や照明器具のない部屋などを見ることを想定し、できるだけ明るい時間帯の9時~10時の開始が目安。季節にもよりますが、遅くとも13時までには開始しましょう。ホームインスペクター(住宅診断士)による調査・検査を行う場合は、しっかり時間をかけて調査を行うため、午前中スタートがマストです。

天気予報はチェックするべき?

いずれの天候でもチェックは可能ですが、豪雨だと窓が開けられなかったり、積雪すると外構が見えなくなったりするため、念のために確認しておくとベターです。交通トラブルで開催できない可能性があるような台風等の予報時は、代替日を確認しましょう。

内覧会・施主(竣工)検査 事前のチェックポイント

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当日の立会い者について

売主(不動産会社)または施工会社の担当者が立ち会うかを必ず確認。どちらかの担当者1名に立ち会うのが一般的。
内覧会で指摘した不具合の情報が、売主や施工会社の担当者に正確に伝わらないと、手直し工事を担当する職人さんにその情報が伝わらず、修繕し忘れてしまうことがあります。
なお、内覧会・施主(竣工)検査利用時は、建築士も一緒に訪問する旨を先方にも伝えておきます。

当日の準備依頼

当日、チェックを行いやすくするための準備を営業担当者などに依頼。

①点検口

点検口からは、床下や屋根裏・天井裏の水漏れ有無などを点検できるので、引き渡し前にしっかり見ておきたい部分。ドライバーなどの器具がないと開けられなかったり、高所で外しにくい場合もあるため、破損を回避するためにも作業に慣れた施工会社に開けてもらうのが望ましいでしょう。

なお、屋根裏・天井裏は高めの脚立が無いと見ることができないことがほとんどなので、売主や施工会社に脚立準備を依頼します。ホームインスペクター(住宅診断士)が立ち会う時は脚立も持参することが一般的です。

②水や電気、ガス

家は使ってみないと検査が限られるため、使える照明器具は点灯したり、キッチンやトイレ、洗面、浴室などで水を流すことがベストですが、事前に確認しておかないと断られることもあります。工事が終わってさえいれば可能であることが多いので、事前に依頼しておきましょう。

できれば給湯設備からお湯が出るかも確認したいところですが、ガスは入居タイミングでしか開栓できないことも多いので、ダメ元で「可能であれば使いたい」というリクエストをしておくとよいでしょう。

③仮設照明

廊下やトイレの天井に埋め込まれたダウンライト以外は、引き渡し後に照明器具を取り付けないと部屋に灯りがつけられないことが一般的です。部屋が薄暗いと、仕上げ表面の傷や汚れ、その他の部材の状態も見えづらいため、各室に仮設(簡易取り付けできる)照明器具を取り付けてもらえるかを事前に確認しておきましょう。
内覧会当日、天気が晴れであっても、日あたりがいい部屋以外は薄暗かったり、天気や時間帯により全室が見づらい可能性もあります。仮設照明を設置する予定がない場合は、施工会社に持ってきてもらえるよう事前にお願いするのも手段のひとつです。もしそれでも手配されないのであれば、電池式の明るいランタンなどを持参すると便利です。

内覧会・施主(竣工)検査 当日のチェックポイント

内覧会・施主(竣工)検査 当日のチェックポイント

プロのホームインスペクター(住宅診断士)が内覧会同行・立会い時に実施しているチェック項目から、施主・契約者の方もチェックしやすい項目を抜粋してご紹介します。

図面との整合チェック

契約時にもらった図面と建物を見比べ、間違って施工されていないか、取付忘れているものはないかを確認。

①ドアの開閉方向

引き戸と開き戸が間違っていないか
・開く方向が内側・外側、右側・左側で間違っていないか

②壁や窓、収納の位置

図面より窓が小さくなって壁が大きい(又はその逆)場所はないか
収納が図面より小さいなどの変更がないか
・窓は引き違い窓なのか、上げ下げ窓なのか、縦すべり窓なのか
・足元までの掃き出し窓が腰高窓に変更されていないか(またはその逆)

③照明器具の位置と数

ダウンライトの数に間違いがないか
・後付けの照明器具の取り付け位置が図面と大きく異なっていないか

④コンセント・スイッチ等の位置と数

コンセントや照明などのスイッチの数と位置に間違いがないか
インターネット回線や電話回線の位置と数に間違いはないか

屋外(外周り)のチェック

外壁や基礎表面のひび割れや欠けがないか
外構工事に終わっていないところがないか(あったら完成時期を確認)
土地の境界が明示されているか
隣地所有者と共有物になっているものがあるか

室内のチェック

ドア・窓・収納扉の開け閉めはスムーズにできるか
キッチン・洗面所・浴室・トイレの水がきちんと出せて流れていくか、おかしな音はしないか
床下点検口から見える範囲で水漏れが起きていないか
床下内部に多数のごみがないか
・歩くと床や階段から変な音がしないか

天井裏(屋根裏/小屋裏)のチェック

※脚立にのぼって転落する恐れがある場合は無理をしないようにしましょう
※内部に入ると天井が抜けてしまう恐れがあるため、点検口からのぞくだけにします
・点検口からライトで照らして見える範囲に雨染みのようなものはないか
断熱材が剥がれ落ちている場所はないか
換気扇などにダクト(配管)はつながっているか

参考:新築一戸建ての施工不良(不具合)事例

指摘箇所の修繕完了時期を確認・確認会の日程設定

内覧会の指摘項目が直るのはいつ頃なのかを確認しましょう。引き渡し前には全項目の修繕完了が基本です。
万が一、引き渡し前には完了しないと回答された場合は、工事内容、完了予定時期を記載した「残工事リスト」を売主・施工会社から必ず提出してもらうよう依頼します。

その他、重要なポイントなど

チェックポイント

気になることはどんな小さなことでも聞きましょう!

施主は、契約内容と異なるものがあれば直してもらう権利を持っています。ですが、施工が間違っているのではないか、もう少し丁寧に工事してほしいと思う場所があっても、それがどのくらいおかしいの比較する知識・経験がなく、聞けずに終わってしまう方もいます。

ですが、引き渡し(代金決済)後に「やっぱり気になる」と施工会社に伝えても、アフターサービス保証項目を除き、「工事完了を認めた」として、修理を拒否されることがありますので、気になることは内覧会・施主(竣工)検査時に遠慮なく質問しておきましょう。

発見されるよくあるトラブルケース

もう少し丁寧に工事できるのではないか・・・と施工会社に修繕を依頼しても、「こんなものです」と言われ、修繕を断られることがあります

職人の手作りであるため、本当にそれ以上緻密に仕上げられない場合もありますが、中には、実はもっと丁寧に仕上げられるのに、施工会社担当者の個人の感覚で「この程度、いいじゃないか」と考え、あたかもどの工事でも普通であるように「こんなものです」と答えていることもあります。

※『欠陥住宅を防ぐ新築工事のチェックポイント』についてはこちらをご参照ください

場合によってはやり直しも可能?

明らかに雑な工事であったり注文と異なる仕上がりであれば、一部解体を伴うような工事でも、修繕依頼できることがあります。

ただし、工場で機械が作る製品とは異なり、職人の手作業で作られていますから、ほんのわずかな隙間などあまり細かいものまで「不具合」として修繕依頼してしまうと、修繕工事で余計目立ってしまうなんていうことも。

見た目もさほど気にならず、発注内容に相違がない、機能に影響がないようなものは、修繕しない方がいい場合もあることを知っておきましょう。

内覧会、プロに相談する利点って?

ホームインスペクションの活用

ホームインスペクターがいれば、ポイントをモレなくチェック!

内覧会チェックポイントについて記載しましたが、「こんなに自分でチェックできるか心配」「見落としがありそう」と不安を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に、床下や屋根裏内部の状態、構造材の施工不良などは、建築知識がなければ「見たのに気付かなかった」ということもありえます。

そんな方におすすめしたいのが、住宅診断のプロであるホームインスペクター(住宅診断士)に内覧会同行をしてもらうことです。オートレーザーなどのチェックに必要な機材を持参し、お客様と確認しながら調査を行っていきます。ホームインスペクター(住宅診断士)は建物に精通したプロフェッショナルですので、ホームインスペクター(住宅診断士)の内覧会立会い・同行を依頼することにより売主や施工会社の説明の誤りやごまかしもしっかり判別します。