【2022年 決定版】プロが解説!新築戸建の施主検査・竣工検査のチェックリスト

  • Update: 2022-01-13
【2022年 決定版】プロが解説!新築戸建の施主検査・竣工検査のチェックリスト

新築の住宅購入では、取引の最終段階において「施主(竣工)検査」というものがありますが、この検査では、当日何が行われ、立会いにおいて何に注意すればいいのかご存知でしょうか?

新居の引き渡し前の重要なイベントなのに、「舞い上がっていて気が付いたら終わっていた…」という方も少なくありません。

ご依頼実績58,000件(業界1位)をこえる、さくら事務所の過去のご依頼者様宅でも、内覧会同行(引渡し前チェック)サービスご利用時に、給水管水漏れによる床下の水たまり、換気扇ダクトのつけ忘れ、断熱材の外れを発見するなど、新築とはいえど施工ミスが後をたちません。

※驚くことに、2019~2020年にかけて、大手ハウスメーカーや地元の工務店まで幅広く集計・分析した結果、工事時点ですでに『8割以上』の住宅何かしらの施工ミスが発見されていることもわかっています

一般の方が、すべてを完璧にチェックをするのは難しいことも事実ですが、本コラムでは、多数の施主検査に立ち会ってきたさくら事務所のプロのホームインスペクター(住宅診断士)が

・施主検査についての基礎知識
・日程の決め方や、施工会社への事前準備
・当日確認をすべきポイント
・引き渡し前に指摘事項が直してもらえない場合の対処法

など、引渡しで失敗しないための必須チェックポイントを、初歩的なことから細かな内容までできるだけ網羅して解説いたします!ぜひ、参考にしてみてください。

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目次

まずは「施主検査」を正確に理解しよう!

まずは「施主検査」を正確に理解しよう!

本題に入る前に、少し分かりづらい住宅業界の用語についておさらいしておきましょう。

施主とは?

施主とは、注文住宅や建売住宅において、建物の建設工事を施工会社・工務店・ハウスメーカーなどに依頼した注文(発注)主を指します。

注文主という言葉のややこしい所は、一般的に「商品を注文」する人というのは、商品が手元に届く購入者(お客様)となるのですが、住宅購入においての注文主とはそれとは異なるため注意が必要です。

※最終的に住宅が引き渡されるお客様については、一般的に「購入者」「契約者」と呼びます。

施主検査とは?

これは、その名の通り「施主」による検査なので、施主が施工会社・工務店に依頼した建設工事がの仕上がりのチェックをする確認作業になります。この検査は、建設途中に行われるものと、完成後の引き渡し前に行われる2種類に分かれ、両方を含めて施主検査といいます。
※契約者様の目線の用語では、引き渡し前の施主検査と「内覧会」と呼びます

住宅は、工事現場で多数の職人の手作業により作られるため、ミスが起きても気づかれずに建物が完成することもあります。耐久性や耐震性に影響が出るようなミスや、建物の形状や壁の位置が図面と異なるなどのミスが気付かれないまま購入者様に引き渡されないよう、施主の目でしっかり検査しておく必要があるのですね。

竣工(完了)検査とは?

竣工検査とは、建設途中と完成後の2種類の施主検査のうち、完成後に行う検査のことをいいます(上述の通り、契約者様目線では「内覧会」となります)。

竣工検査は一般的に、工事を請け負った施工会社や工務店などが社内検査としてまず行い、その後、発注主である施主が行う流れになります。

施主検査・竣工検査における事前確認について

検査日程はいつがいいの?

検査日程は、引き渡し(代金決済)の2週間以上前の設定が理想的といえるでしょう。本来は、施主(竣工)検査で指摘した不具合を直してもらう日数を確保するために、遅くとも1週間前の開催が望ましいとされていますが、万が一の悪天候時などの予備日も含めて2週間以上前であれば安心できるといえるでしょう。

開始時間はいつがいいの?

開始時間は、外構(庭やカーポート等)や照明器具のない部屋などを見ることを想定し、できるだけ明るい時間帯の9時~10時の開始が目安と考えてよいでしょう。建物の内外をしっかりチェックすると、検査には建築士でも2時間程度はかかるため、季節にもよりますが、遅くとも13時までには開始しましょう。

ホームインスペクター(住宅診断士)による調査を行う場合は、しっかり時間をかけて調査を行うため、午前中スタートがマストです。

当日立会い者の確認をしよう

売主(不動産会社)または施工会社の担当者が立ち会うかを必ず確認。どちらかの担当者1名に立ち会うのが一般的。
内覧会で指摘した不具合の情報が、売主や施工会社の担当者に正確に伝わらないと、手直し工事を担当する職人さんにその情報が伝わらず、修繕し忘れてしまうことがあります。
なお、内覧会・施主(竣工)検査利用時は、建築士も一緒に訪問する旨を先方にも伝えておきます。

検査をスムーズに進めるための事前準備

<点検口>

点検口からは、床下や屋根裏・天井裏の水漏れ有無などを点検できるので、ここは引き渡し前にしっかり見ておきたい部分です。ドライバーなどの器具がないと開けられなかったり、高所で外しにくい場合もあるため、破損を回避するためにも作業に慣れた施工会社に開けてもらうのが望ましいでしょう。

なお、屋根裏・天井裏は高めの脚立が無いと見ることができないことがほとんどなので、売主や施工会社に脚立準備を依頼しておくと良いでしょう。ホームインスペクター(住宅診断士)が立ち会う時は脚立も持参することが一般的です。

<水道・ガス・電気>

水道・ガス・電気については実際に使ってみないと検査が限られるため、実際に照明器具を点灯したり、キッチンやトイレ、洗面、浴室などで水を流すことがベストです。ただし、事前に依頼をしておかないと当日断られることもあるため、事前に依頼しておきましょう(工事が完了していればほとんどの場合は使えます)。

できれば給湯設備からお湯が出るかも確認したいところですが、ガスは入居タイミングでしか開栓できないことも多いので、ダメ元で「可能であれば使いたい」というリクエストをしておくとよいでしょう。

<仮設照明>

廊下やトイレの天井に埋め込まれたダウンライト以外は、引き渡し後に照明器具を取り付けないと、部屋に灯りがつけられないことが一般的です。部屋が薄暗いと、仕上げ表面の傷や汚れ、その他の部材の状態も見えづらいため、各室に仮設(簡易取り付けできる)照明器具を取り付けてもらえるかを事前に確認しておきましょう。

内覧会当日、天気が晴れであっても、日あたりがいい部屋以外は薄暗かったり、天気や時間帯により全室が見づらい可能性もあります。仮設照明を設置する予定がない場合は、施工会社に持ってきてもらえるよう事前にお願いするのも手段のひとつです。もしそれでも手配されないのであれば、電池式の明るいランタンなどを持参すると便利です。

工事中における施主検査(竣工検査)のチェックポイント

工事中のチェックポイント

①図面は注文内容がしっかり反映されているか?

工事途中で契約時の図面や仕様から内容を変更した場合、その都度、工事に反映されるよう図面を修正していきます。ところが、中には施工会社やハウスメーカーが図面に反映し忘れてしまう場合も。その場合、打ち合わせと異なる建物が作られてしまいます。

打ち合わせで変更したり新たに追加した内容については、必ず図面や仕様書に変更が反映されたかどうか、施工会社や設計担当者に確認しておきましょう。

②基礎コンクリートに問題がないか?

建設工事の最初に行われる基礎工事では、施工時は上に建物が載っておらず特に異変が出なかったものの、完成までの数か月で建物の重みがかかり、大きなひび割れなど発生することがあります。

髪の毛ほどの細いひび割れ(ヘアクラック)は心配ないことが多いですが、ひび割れの数が非常に多かったり、幅が0.5ミリ程度ある太めのひび割れがいくつもあれば、施工ミスや設計通りの施工が行われていない可能性もあります。外から簡単に見て回れる場所ですので、歩行に危険がない範囲で工事中に確認しておきましょう。

③断熱材に隙間が無いか?

内装工事が進むと見えなくなる断熱材ですが、最も多い施工ミスは「隙間」です。断熱材が外壁にくっついていない隙間があれば、そこから冷気が伝わりやすくなったり、室内の冷暖房の熱が外に逃げ出したりと、ちょっとした工事の雑さや施工ミスにより、建物の断熱性能が多いに下がってしまうことがあります。

そのほかにも、断熱材メーカーが指定する施工方法を守っていない工事現場などもあり、発注通りの断熱性能が満たされていないケースもありますので、工事中にしっかり確認しておきたいものです。

引渡し前の施主検査(竣工検査)のチェックポイント

引渡し前の施主検査(竣工検査)のチェックポイント

引き渡し前の竣工検査の前では、施工会社や設計事務所も検査をしていますが、これらはあくまでつくり手側の検査です。ここでしっかりチェックができなければ、引き渡し後に後悔することになるため、使う側の視点に立ちしっかりチェックを行うことが大切です。

今回は、プロのホームインスペクター(住宅診断士)が内覧会同行・立会い時に実施しているチェック項目から、施主・契約者の方もチェックしやすい項目を抜粋してご紹介しますので参考にしてみてください。

参考:新築一戸建ての施工不良(不具合)事例

①図面との整合チェック

契約時にもらった図面と建物を見比べ、間違って施工されていないか、取付忘れているものはないかを確認をしていきましょう。

<ドアの開閉方向>
・引き戸と開き戸が間違っていないか
・開く方向が内側・外側、右側・左側で間違っていないか

<壁や窓、収納の位置>
・図面より窓が小さくなって壁が大きい(又はその逆)場所はないか
・収納が図面より小さいなどの変更がないか
・窓は引き違い窓なのか、上げ下げ窓なのか、縦すべり窓なのか
・足元までの掃き出し窓が腰高窓に変更されていないか(またはその逆)

<照明器具の位置と数>
・ダウンライトの数に間違いがないか
・後付けの照明器具の取り付け位置が図面と大きく異なっていないか

<コンセント・スイッチ等の位置と数>
・コンセントや照明などのスイッチの数と位置に間違いがないか
・インターネット回線や電話回線の位置と数に間違いはないか

②屋外(外周り)のチェック

・外壁や基礎表面のひび割れや欠けがないか
・外構工事に終わっていないところがないか(あったら完成時期を確認)
・土地の境界が明示されているか
・隣地所有者と共有物になっているものがあるか

③室内のチェック

・ドア・窓・収納扉の開け閉めはスムーズにできるか
・キッチン・洗面所・浴室・トイレの水がきちんと出せて流れていくか、おかしな音はしないか
・床下点検口から見える範囲で水漏れが起きていないか
・床下内部に多数のごみがないか
・歩くと床や階段から変な音がしないか

④天井裏(屋根裏/小屋裏)のチェック

※脚立にのぼって転落する恐れがある場合は無理をしないようにしましょう
※内部に入ると天井が抜けてしまう恐れがあるため、点検口からのぞくだけにします
・点検口からライトで照らして見える範囲に雨染みのようなものはないか
・断熱材が剥がれ落ちている場所はないか
・換気扇などにダクト(配管)はつながっているか

施主検査(竣工検査)後のチェックポイント

竣工検査が完了しただけでは、実は安心できません。検査で見つかった不具合やミスなどの指摘箇所がしっかりと直っているかどうかが重要です。下記の点に注意して、満足の行く形でお引渡しを迎えられるようにしましょう。

①指摘箇所はリスト化して漏れなくチェック

竣工検査では、そこで発見された不具合箇所などをしっかりと直してもらうことが重要になります。ただし、口頭だけでやり取りを行っていると、「言ったはずの指摘箇所が直っていない…?」ということが後で発生することもしばしば見られます。そのため、検査を行った際には必ず指摘箇所をリスト化して、議事録などの書面に残しておくことが必須です。売主や施工業者に作成してもらうようにしましょう。

②指摘箇所がいつまでに直る予定なのかを明確に

竣工検査を行って見つかった不具合箇所は、必ずしもその場ですぐに直してもらえるとは限りません。そのため、検査を行った際には「後で直しておきますね」という回答を受けることが多いでしょう。ただし、この「後で」がいつになるのかを明確にしておかないと、ズルズルと対応が遅れてしまうケースも珍しくありません。上記の通りリスト化する際には、指摘箇所一つ一つが「いつまでに」直るのか、その予定や期限を明確に設定しましょう。

③指摘箇所が直ったかどうかの再内覧会を設定

リスト化して期限を明確にした後は、それらが満足の行く形でしっかりと直っているかどうかをご自身の目で確認することが大事です。「直しておきました」という報告だけ受けて、いざ入居後に確認してみたら仕上がりに納得できなかったという場合、引渡し後では再度直してもらえることになるかどうか分かりません。後でトラブルになることを防ぐためにも、引渡し前に再内覧会を設定して、お互いに現地で改めて仕上がりを確認し合うことがベストです。ただし、再内覧会は希望しないと設定されないことが多いため、売主や施工業者に事前に相談しておいた方が良いでしょう。

④引渡し後に直すスケジュールは原則NG

指摘箇所を直すスケジュールを決める際、引渡し後に直すようなスケジュールは原則NGです。というのも、引渡しを受けるという事は「現状の仕上がりに納得しています」と表明していることを意味しますので、場合により直してもらえなかったり、直してもらえたとしても対応を後回しにされて中々直してもらえないといったトラブルになることもあるからです。「引渡しを受ける」ということの意味を理解することが重要ですね。

⑤それでも引渡し後に残工事がある場合は?

例えば、資材や設備の欠品等納期の事情、融資や引っ越し・新生活の事情などにより、やむを得ず引渡後に一部工事がのこってしまう場合もあり得ます。その際は、検査時に作成した指摘箇所のリストとは分けて、引渡し時の書類に添付できるよう「残工事リスト」として作成してもらいましょう。「何を・いつまでに・どうする」が明記されていることが必須です。

⑥経過観察に注意

指摘箇所も内容や状態によっては、「しばらく様子を見てみてください」というような結果になることもあります。いわゆる経過観察というものですが、この場合も「誰が・いつまで・どのように確認するのか」について事前に擦り合わせておくことをおすすめします。引渡し後のアフターサービスにおける定期点検や保証期間とも関係してくることが多いですので、その内容と合わせて確認しておくようにしましょう。

その他、よくある質問・疑問について

天気予報はチェックするべき?

いずれの天候でもチェックは可能ですが、豪雨だと窓が開けられなかったり、積雪すると外構が見えなくなったりするため、念のために確認しておくとベターです。交通トラブルで開催できない可能性があるような台風等の予報時は、代替日を確認しましょう。

気になることは、小さなことでも施主に確認!

施主は、契約内容と異なるものがあれば直してもらう権利を持っています。ですが、施工が間違っているのではないか、もう少し丁寧に工事してほしいと思う場所があっても、それがどのくらいおかしいの比較する知識・経験がなく、聞けずに終わってしまう方もいます。

ですが、引き渡し(代金決済)後に「やっぱり気になる」と施工会社に伝えても、アフターサービス保証項目を除き、「工事完了を認めた」として、修理を拒否されることがありますので、気になることは内覧会・施主(竣工)検査時に遠慮なく質問しておきましょう。

発見されるよくあるトラブルケース

もう少し丁寧に工事できるのではないか・・・と施工会社に修繕を依頼しても、「こんなものです」と言われ、修繕を断られることがあります

職人の手作りであるため、本当にそれ以上緻密に仕上げられない場合もありますが、中には、実はもっと丁寧に仕上げられるのに、施工会社担当者の個人の感覚で「この程度、いいじゃないか」と考え、あたかもどの工事でも普通であるように「こんなものです」と答えていることもあります。

※『欠陥住宅を防ぐ新築工事のチェックポイント』についてはこちらをご参照ください

場合によってはやり直しも可能?

明らかに雑な工事であったり注文と異なる仕上がりであれば、一部解体を伴うような工事でも、修繕依頼できることがあります。

ただし、工場で機械が作る製品とは異なり、職人の手作業で作られていますから、ほんのわずかな隙間などあまり細かいものまで「不具合」として修繕依頼してしまうと、修繕工事で余計目立ってしまうなんていうことも。

見た目もさほど気にならず、発注内容に相違がない、機能に影響がないようなものは、修繕しない方がいい場合もあることを知っておきましょう。

ホームインスペクターに依頼すれば、漏れなく調査ができる

中古住宅の購入の際は、ホームインスペクションのご検討を!

施主検査のチェック内容について、「こんなに自分でチェックできるか心配…」「見落としがありそう…」と不安を感じた方も多いのではないでしょうか?特に、床下や屋根裏内部の状態、構造材の施工不良などは、建築知識がなければ「見たのに気付かなかった」ということも多くあります。

そのような方におすすめなのが、住宅診断のプロであるホームインスペクター(住宅診断士)に内覧会同行をしてもらい診断・アドバイスを受けることです。

ホームインスペクションとは、雨漏りやシロアリ被害、建物の傾きなどの劣化状況や、新築時の施工不良などについて、建物に精通した専門家のホームインスペクターが診断するサービスです。改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などの改修アドバイスまでサービスに含まれ、物件価格の約0.2%の費用追加でリスクヘッジができるため、ご利用の検討を強くおすすめしております。

新築住宅の場合、インスペクションを入れるベストなタイミングは『申込み後~契約前』となり、他の時点でも入れることは可能ですが、注意点も多いため、お急ぎの方はまずは一度お問合せください。

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