基礎工事から上棟まで、欠陥住宅を防ぐ新築工事のチェックポイント

  • Update: 2020-11-20
基礎工事から上棟まで、欠陥住宅を防ぐ新築工事のチェックポイント

基礎工事から上棟までは文字通り家の基盤となる重要な工事。基盤がしっかりしていなければ、住宅は長持ちしません。
基礎工事から上棟までの工程は、工事中でしか確認できないことが多くあります。コンクリートが流し込まれ、壁が出来上がるとチェックできないのです。
ここでは、基礎工事から上棟までの注意点やチェックポイントを見ていきます。

基礎工事のチェックポイント

住宅の基礎工事を地縄張りや配筋、型枠工事、コンクリート打設に分けることができます。各工程の注意点やチェックポイントを見ていきましょう。

ベタ基礎と布基礎


ベタ基礎は建物の底一面を鉄筋コンクリートの基礎で支える工法です。
床一面で建物を支えるため、建物が沈む(不同沈下)可能性を下げる基礎と言われています。シロアリ対策にも有効です。布基礎よりもコストが高くなる一面もあります。
一方、立ち上がっている部分のみで支えるのが布基礎。かつては地面がむきだしでしたが、土間コンを打設することも増えてきました。こうなると見た目はベタ基礎と変わりなくなります。
湿気やシロアリ対策に土間コンは有効だと言われているため、多くの住宅で採用されています。

地縄張りが正しく行えているか

建築予定地に縄を張って、設計図通りに建物の配置を決めていく作業のことです。
万一この工程が間違っていると、後の作業がすべて狂ってしまいます。建物の方位や配置を確認してみましょう。地縄張りをすると、ある程度の完成後のイメージができます。

配筋が適切か


鉄筋を組み上げることを配筋といいます。配筋やアンカーボルトの配置、鉄筋の間隔等が適切であれば、設計通りの強度を発揮することが可能です。
一方、鉄筋が曲がっている、あるいはゆがんでいるのは適切な配筋とはいえません。こうした状態でもそのままコンクリートを打設してしまうこともあります。コンクリート打設後には配筋を変更することができません。このタイミングでしか、配筋は確認できないのです。

型枠工事はかぶり厚さの確認を


配筋が終わると型枠工事に入ります。型枠の出来によって基礎工事の出来が左右されるのです。型枠工事ではかぶり厚さを確認しましょう。
かぶり厚さとは、鉄筋がどれほどの厚さでコンクリートに覆われているか、のことです。かぶり厚さは鉄筋の耐久性にも影響します。住宅で使われている一般的なコンクリートの中性化速度は10年でおよそ1㎝です。かぶり厚さが3㎝ならば30年、5㎝ならば50年で劣化してしまいます。
仮に1㎝配筋がずれてしまうと、10年も早く鉄筋が傷んでしまうのです。先ほどの鉄筋調査をしっかり行うことで耐久性を維持することができます。

コンクリート打設


コンクリート打設はコンクリートを打つ、とも表現されます。工場で部材をカット、生産することが多くなった建築業界でもコンクリート工事は現場打ちが基本です。
ここではコンクリート工事のチェックポイントをみていきましょう。きれいに打設されたコンクリートは美しいものです。反対に上手に打設できないと外観や内部に欠陥が発生してしまいます。

コンクリートの品質をチェック

コンクリートには納品書が付属しています。まずはここをチェックしましょう。専門的な数値や名称が並んでいますが、呼び強度だけは確認が必須です。呼び強度はコンクリートの強度の区分になります。
製造元から品質保証の証拠となるのが納品書なのです。多くても数枚の紙片ですが、重要な書類といえます。

出荷から打設までの時間をチェック

コンクリートは「生コン」とも呼ばれるほどで、すぐに固まり始めてしまいます。コンクリートミキサー車がコンクリートを回転させるようにできているのも、撹拌して固まることを防いでいるのです。
コンクリート工場を出発してから打設が終了するまでの時間は、気温が25℃以上の場合は90分以内、気温が25℃を下回っている場合、120分以内になります。
コンクリートの打設は時間との戦いでもあります。コンクリートを打設するための圧送ポンプを使うのも時間短縮のためです。

打設時の天気をチェック

コンクリート打設は雨の日が厳禁です。打設時に雨が降っていると、まだ固まっていないコンクリートに雨水、つまり水分が混入してしまいます。
こうなると、コンクリートの配合が変わってしまうのです。これでは所定通りの性能を発揮できなくなります。
コンクリート打設が完了し、養生中は雨が降っても大丈夫です。むしろ雨が降ることが歓迎すらされています。

型枠を外すまでの日数や天気をチェック

型枠を外すまでの日数やその間の天気もチェックすることになります。コンクリートを打設して型枠を外すまでは少なくとも3日間は必要です。
最近のコンクリートは速乾性が高くなっているものの、ある程度の期間は必要となります。もしこの間に雨が降ればその分延長です。

上棟は短期間で終了

ツーバイフォーの上棟(建て方)

在来の軸組工法も、ツーバイフォー工法も柱などの部材は工場でカット、生産することが主流です。
このため、棟上げは一気に材料を搬入し、手早く済ませてしまいます。早ければ一日、かかったとしても2日から3日で完了です。ここでは図面と照合し、間取りや開口部の位置を確認しましょう。

まとめ

上棟工事が終わった後も工事は続きます。ただ、ここで一度きちんとチェックすることがおすすめです。
上棟工事が終われば、ある程度の間取り、部屋の広さや配置がわかります。完成後のイメージがわきやすいのです。
基礎や柱はこの後次第に見えなくなってしまいます。このタイミングで確認しないとチェックが困難になるのです。設計図と照合し、正しく配置されているか、部材は適切かを確認しましょう。