ホームインスペクションの診断項目と当日の流れ

  • Update: 2020-10-03
ホームインスペクションの診断項目と当日の流れ

中古住宅取引時に説明義務化、インスペクションとは

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場からまた専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務です。

米国では、州によって異なりますが、取引全体の70~90%の割合でホームインスペクションが行われ、すでに常識となっています。

ホームインスペクションの普及率日本でも2018年4月から、中古住宅取引の際にホームインスペクション(住宅診断)の説明が義務化されました。つまり、宅建事業者は「中古住宅の媒介契約時、売買契約前の重要事項説明時などにおいて、建物がホームインスペクションを受けた履歴があるか?実施する意向はあるか?」を確認する必要がある、ということです。

では、実際のホームインスペクション(住宅診断)はどのようなものなのでしょうか?
それにより、どのようなことがわかるのでしょうか?

実際のホームインスペクションで行われること

ホームインスペクションの診断項目

実際のホームインスペクションでは、以下のような内容を調査・診断します。

  • 著しい建物の傾き
  • 不同沈下している可能性
  • 継続していると思われる雨漏りの形跡
  • 著しい施工不良の有無
  • 構造耐力上主要な部分の著しい損傷
  • 躯体の腐食・変形の有無
  • 屋内給排水管の著しい劣化、漏水やその形跡
  • 詳細な調査を行う必要のある箇所の有無

調査項目や報告書の内容は各住宅診断会社により異なり、さくら事務所の場合は以下の項目を調査・診断しております。

ホームインスペクションの調査項目(※さくら事務所の場合)

調査項目(一部)
外周り 基礎(屋外に面する部分)
外壁仕上げ
屋根
軒裏
雨樋
バルコニー(陸屋根)
外部に設置された金物等
室内 壁・柱及び梁のうち屋内に面する部分
天井
階段
開口部等(サッシ・建具)
床下 土台及び床組・束
基礎(戸建てのみ)/床下面
天井裏
屋根裏
梁・桁・小屋組・野地板(下屋を含む)
各階間の天井裏
設備 給水設備
給湯設備
排水設備
換気設備
住宅用火災警報器など
その他

※オプションの有無や戸建て・マンションかによって当日の調査項目は変わります。

具体的には、一戸建であれば、基礎や外壁などのひび割れ、建物の傾き、床下の水漏れ、シロアリの被害、屋根裏の雨漏り、換気扇など設備の動作確認などです。

所要時間は、戸建てで3時間(屋根裏・床下の詳細調査をご希望の場合はプラス1~2時間)、マンションで2時間ほどを見ておくといいでしょう。

上記の調査項目は、さらに細かいチェック項目にわかれます。例えば「基礎」であれば、ひび割れ、著しい欠損、鉄筋の露出、浮き、剥がれ、蟻道。「外壁」であれば、ひび割れ、欠損、浮き、剥がれ、チョーキング、隙間、腐食、白華などです。

さくら事務所では、合計100項目を超える独自のチェックリストを基に、建築士の資格を持った専門家が調査を行います。

ホームインスペクション当日の流れ

1.依頼主様と診断する物件で待ち合わせ

診断させていただく物件で、調査予定時刻に依頼主様と待ち合わせをします。

調査予定時刻に診断物件で待ち合わせ

2.当日の流れをご説明

ご挨拶をさせていただき、当日の流れや所要時間などを簡単にご説明させていただきます。

ホームインスペクション当日の流れをご説明

3.住宅診断開始!

まずは外周りから診断を開始し、確認が終わると室内の診断をしていきます。

外回りの住宅診断
室内の住宅診断

一戸建てのオプションで、床下や屋根裏調査をご希望いただいた場合は、床下の確認や屋根裏の調査をします。

屋根裏調査オプション

4.報告書をお渡し

当日の調査内容のご説明や、ご質問などにお答えします。

調査内容のご説明

当日お渡しする報告のサンプルは、下記PDFよりご覧いただけます。

ホームインスペクション報告書のサンプル

新築でも8割に欠陥!ホームインスペクションで漏れのない調査を

中古住宅の購入の際は、ホームインスペクションのご検討を!

ここまで、ホームインスペクションの診断項目と当日の流れを説明してきましたが、皆さんに改めてご理解いただきたいことは、「新築だから施工ミスはゼロ」といった事実はないことです。

私達さくら事務所が提供している新築工事中ホームインスペクション(第三者検査)サービスでは、建物に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が工事段階から複数回の検査を行いますが、2019~2020年にかけて、大手ハウスメーカーや地元の工務店まで幅広く集計・分析した結果、おおよそ8割近くで不具合が発生していることがわかっております。

また、住宅完成後の内覧会同行(引渡し前チェック)サービスでも、給水管水漏れによる床下の水たまりや、換気扇ダクトの付け忘れ、断熱材の外れなど、新築でも施工不良は多く見られるなど、おそらく多くの人が新築に抱くイメージとは大きくかけ離れた施工状況だと予想されます。

ホームインスペクションとは、雨漏りやシロアリ被害、建物の傾きなどの劣化状況や、新築時の施工不良などについて、建物に精通した専門家のホームインスペクターが診断するサービスです。改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などの改修アドバイスまでサービスに含まれ、物件価格の約0.2%の費用追加でリスクヘッジができるため、ご利用の検討を強くおすすめしております。

新築住宅の場合、インスペクションを入れるベストなタイミングは『申込み後~契約前』となり、他の時点でも入れることは可能ですが、注意点も多いため、お急ぎの方はまずは一度お問合せください。

業界No.1!経験年数20年以上のプロ集団が提供

さくら事務所は、国内におけるホームインスペクション普及のパイオニア的存在であり、これまでご依頼実績は業界No.1(累計68,000件超)、満足度98%(Google口コミ☆4.8)と非常に有り難い評価をいただいております。

実績No.1の理由 ▶

弊社理念の核でもある「第三者性・中立性」を保持しながら、建築・不動産・防災・マンション管理など、あらゆる難関資格を持つメンバーが連携、サービスご利用後にもあらゆる住まいのご相談に対応するための「永年アフターフォローサービス」もご用意これから暮らす住まいの安心に加え、心強い建築士と末永いお付き合いをいただける内容となっております。

ご依頼から概ね3日~1週間以内での調査実施が可能です。お急ぎの方は、まずはお問合せください!

関連コラム
ホームインスペクション費用の相場はいくらくらい?
ホームインスペクションのベストタイミングはいつか?
新築でもホームインスペクションは必要か?