新築マンションの内覧会は、引き渡し前に部屋を確認できる最後のチャンスです。
新しい部屋を前についテンションが上がり不具合を見逃してしまった・・・なんてことになると、入居後に様々なリスクが生じる可能性があります。

本コラムでは、ホームインスペクターが「新築マンション内覧会(お披露目会)立会い・同行サービス」で使用する、さくら事務所オリジナルの内覧会チェックシートや報告書のサンプル、内覧会同行時に見つかった不具合事例を一部ご紹介します。
【注意】「さくら事務所」と名乗り、新築マンション内覧会立会いなどを請け負う人物にご注意ください。詳細はこちら
2年目点検時でなく内覧会時に不具合を修繕した方が良い理由
新築マンションには2年間のアフターサービス期間が設けられていることが多く、それゆえ「2年目点検時に直してもらえばいいや」と思われる方も多いようです。
しかし、引き渡し後に気づいた施工不良を無料で直してもらえなかったケースはよくあるため注意が必要です。
内覧会時に見つかる不具合の中で「床の傾き」がありますが、売主のアフターサービス担当者から「家具の重みで少し床が沈んでいるだけ。異常ではないので修理対象外」と回答される可能性もあります。実際に重い家具を置いたことで床が少し沈むこともあるためです。
アフターサービス期間内に無料で直してもらえるものは、普通に使っていたにも関わらず発生した「所有者に責任がない」不具合です。
「普通に使っていたのにおかしくなった!」というものについて、売主が「これは建設時からの不具合とは認められないのでアフターサービスの対象ではありません」と回答されてしまうケースもあります。
新築時の状態を把握し、売主が対応すべき不具合をきちんと直してもらうためにも、やはり引き渡し前の内覧会時にしっかりと建物の状態をチェックしておくことをおすすめします。
さくら事務所で使っているチェックシートをご紹介
ホームインスペクターが新築マンションの内覧会に同行するときは、部屋別のチェックシートをもとに、指摘事項を記載していきます。
内覧会同行時にチェックする箇所は、洋室、和室、LD、キッチン、洗面室、浴室、トイレ、廊下、玄関です。
ここでは、チェック箇所の中から、洋室でのチェックに使うチェックシートをご紹介します。
一つの部屋でもこれだけチェック項目が多岐にわたることがお分かりいただけるでしょうか。
チェックするポイントは最大で700項目以上です。通常内覧会は30~60分程度の時間が確保されていることが多いですが、建物の専門知識と経験を有したさくら事務所のインスペクターでも、これら全てをチェックするには少なくとも2時間はかかります。
ご自身でチェックする場合は、内覧会の時間を2~3時間確保してもらうことを事前に売主に依頼しておくと良いでしょう。
内覧会で同行した際に見つかった不具合の例
さくら事務所ではこれまで18,000件以上の内覧会に同行してきましたが、その中では入居後の生活に支障が出そうな不具合もたくさん見てきました。
内覧会に同行した際に見つかった不具合の例をいくつかご紹介します。
- 大きな床の傾き
- 排気ダクトの接続不良
- ダウンライトと近すぎるドア
- 給気口のスリーブ忘れ
- 給気口の固定不良
- カマ錠受けの堀り忘れ
- カーテンレールの曲がり
- 断熱材の施工順序が違う
- ダクトの配管がない
- 水漏れ
- 床と扉がこすれる
- ダクト支持具の不足
再内覧会では不具合が是正されたことを必ず確認
内覧会で指摘した事項は、必ず再内覧会時に是正されているかを確認しなくてはいけません。
さくら事務所では内覧会後に、以下のような報告書をお渡しし、指摘箇所と是正の確認方法もお知らせしております。
もちろん、再内覧会への立ち合いも行っております。
ホームインスペクターに内覧会立会い・同行を依頼するメリット
内覧会当日に見つかる不具合の中には、配管など、パッと見ではわからない不具合もあります。建築の専門的な知識がないと以下のことが起こる可能性がありますので、可能な限り、プロに同行してもらうのが安心です。
- 機能的な不具合を見つけるのが難しい
- 図面通りに作られているのか判別ができない
- 売主(施工会社)の説明が正しいのかどうか、客観的な判断ができない
また、こんな事情も考えられます。
- 売主(施工会社)の説明や採寸などに専念したい
- 乳幼児がいて、細かい部分までチェックしている時間がない
専門的なところのチェックをホームインスペクター(住宅診断士)に任せることで、限られた時間を自由に、有効にお使い頂けます。
是非さくら事務所の新築マンション内覧会同行サービスをご利用ください。