やっと気にいった物件が見つかり、ついに見学!なのに、あいにくの雨・・・。
この時期、そんなこともありますよね。
日程の変更を希望したものの、業者さんに『人気がある物件なので、他の方に売れてしまいますよ』なんて言われてしまったり。
そこで、この時期に物件の見学・内覧会を迎える方のために、ホームインスペクター(住宅診断士)が『雨の日だからこそわかるチェックポイント』を解説します。
これから新築・中古一戸建て住宅を検討される方も、ぜひ参考にしてみてください。
敷地周囲をよく確認しましょう
雨が降っていないと解りにくいのが、敷地内の駐車場などの傾斜。
傾斜が建物から道路に向かって斜めなっていると、雨水が道路に流れますね。もし、この傾斜が逆(建物に向かって斜め)になっていると、道路の雨水が敷地に流れてきてしまいます。
雨が降っていれば、駐車場に適切な勾配がとれているか、すぐにわかります。
また上の写真のように敷地と道路に水たまりがある場合も注意が必要。時期によっては『梅雨時期』『ゲリラ豪雨』や『台風』などのまとまった『大雨』が降っ た場合、水たまりの範囲が拡大してしまうことも考えられます。もし敷地と道路で十分な勾配がとれていなかった場合は、この辺りをチェックしましょう。
雨樋をよく見ましょう
上の写真は(矢印の部分)横樋との接続している部分です。接続不良により、この部分から雨水が漏れていた事例です。これは雨が降っていたから発見できました。
天気の良い日だと発見できない不具合です。
床下も見える範囲でチェック
内覧会や見学をする際に「床下点検口」がある場合は、内部に顔を入れて、基礎の外側から床下内部に雨水が浸入していないかチェックしてみましょう。
上の写真は基礎の立上りとべた基礎(ベース/耐圧部分)の隙間にある金物のわずかな隙間から雨水が浸入した事例です。
この隙間に雨水が浸入しないように防 水処理などがされていないために起こってしまいました。このような事象は雨が降った際にチェックをしないと、なかなか分かりにくいものです。
天気がよいと 染みが乾いてしまい発見することが難しいからです。
もし床下点検口があった場合は内部を是非、覗いてみましょう。
天井点検口があったらチェックしましょう
屋根裏内部を確認したところ、雨染み跡がありました。調査当日は強風を伴う雨が降っており施工業者様に屋根を確認していただいたところ、屋根本体に一部変 形している箇所があり、変形した隙間から雨水が浸入してしまったとの事でした。
屋根を撤去し防水を含めて補修してもらいました。
天井点検口は高い位置に設置されていることが多く、覗くことが難しいこともあります。脚立などで安全に確認できる場合は是非、覗いてみてはいかがでしょうか。
梅雨時期で雨が降っているからこそ分かる不具合もいろいろとあります。
物件の見学は図面のとおりに建てられているか確認すると共に不具合がないかを確認する大事な機会です。
希望にあった物件に出会えたら、建物のプロ、ホームインスペクター(住宅診断士)にチェックしてもらってもいいでしょう。
建物の状況をプロに詳しく見てもらうことで、安心して契約できます。