“オンライン帰省”でも大丈夫 マンション購入でご家族に援助を依頼する時 物件のココを説得材料に!

  • Update: 2020-08-07
“オンライン帰省”でも大丈夫 マンション購入でご家族に援助を依頼する時 物件のココを説得材料に!

【注意】「さくら事務所」と名乗り、新築マンション内覧会立会いなどを請け負う人物にご注意ください。詳細はこちら

ココロナ禍で発令された緊急事態宣言解除から、2ヶ月以上が経過しました。
地域によっては、お盆を前に感染者数急増の状況を受け、単独で緊急事態宣言を発表する自治体も出てきました。全国的に気楽に帰省できる状況ではないと「オンライン帰省」をお考えの方も少なくないと思います。
そして、経済の動きは状況を見ながらではありますが、徐々に戻りつつあります。様々な対面サービスが滞ってしまっていた中、新築マンション内覧会もバーチャルで開催されたり、安全対策を取られる中で開催されるようになったり、各社の創意工夫で少しづつ動き出しました。
新築マンション購入をお考えの方の中には、ご家族に援助をお願いしたい方、また実際にお願いする方もいらっしゃるでしょう。ただ、ご家族も援助をする以上、購入するマンションへの審査が厳しくなるのは当然。外観や専有部の見た目の良さだけで「欲しい」と思った物件では、ご家族の納得を得られず購入を断念…というお声もよく聞きます。
そこで、さくら事務所のホームインスペクター(住宅診断士)、マンション管理士、不動産コンサルタントが、マンション購入時にチェックしたいポイントを解説。ぜひ、購入の際のヒントに、またご家族にご自身が検討する物件の提案や、説得をする際の材料にしてください!

地震大国・日本だから「免震構造」の物件であればなお説得力あり


マンションを購入する際、パンフレットやWEBサイトなどで様々な情報を見ることができますが、専門家でない場合、文字情報よりカッコいい外観や、撮影用に作り込まれた素敵な室内といったビジュアルに目を奪われがちです。ただ、ご自身にとっても、ご家族にとっても大切な「住む方の命」を守ることができる家でなければなりません。例えば、地震発生時に、一般的に家具が倒れにくかったり、ガラスの飛散がしにくいのは「免震構造」のマンションです。
似た言葉に「耐震構造」や「制振構造」がありますが、それぞれの違いを簡単に列記すると下記の通りです。

  • 耐震構造…建物が変形、場合により壊れることで揺れを受け止める
  • 制振構造…揺れを吸収して建物が壊れにくい
  • 免震構造…揺れが建物に伝わりにくく、建物が壊れにくい

免震構造の建物は、地盤の揺れを建物に伝えにくくするために、免震装置を基礎と建物の間に設置した建物です。コストとともに採用できる敷地や建物の規模・形状に制限があることから、あまり多くのマンションで採用されてはいませんが、過去の大地震時もゆっくり大きく建物が動いたことで、家具や家財の破損が少なかったとされていますから、免震構造の建物であれば「大地震の時、命はもちろん、家財や建物も安心だから」とアピールしやすくなります。

住宅ローン控除を受けるなら気にしたい「専有面積」

新築マンションの資料に掲載されている「専有面積」は、壁の中心線から測った面積(壁芯面積)が掲載されるのが一般的。しかし、登記される面積は壁の内側から測った面積(内法面積)です。住宅ローン控除を受ける際、この「内法面積」で【50m2以上240m2未満】が条件のひとつとなります。
※その時の税制により対象の面積や条件は異なります。必ずご確認ください。

ご自身が購入する際、ローン控除を受けられるかどうかも重要なことです。また、中古マンションでも、様々な融資や税制控除などで専有面積の下限などを定めることがあります。
ご自身が住む場合、この【内法面積:50m2以上240m2未満】より狭いお部屋でも「気にならない!」と思ったとしても、ある程度広めの専有面積の住戸は、売却時に次の買主候補にとってもメリットがある場合もあります。「将来的に売却することも見据え、この広さを選んだ」と言えるよう、50m2以上(壁芯面積だともう少し広め)を選ぶことをオススメします。

マンションは管理を買え!見えにくい管理状況も要チェック


マンション購入時、購入基準は人それぞれです。エリア、駅からの距離、築年数、間取り、周辺環境…しかし最近は「マンションは管理を買え!」と言われる時代です。ここで言う「管理」とは、管理会社の良し悪しではなく、マンション所有者全員でつくられる『管理組合の運営』のこと。『管理組合の運営』がアクティブで合理的に行われているかどうかを見極めて購入を決めた方が良い、という意味です。先々の建物の維持修繕費に赤字はないか、生活しづらいルールはないかなど、購入したマンションが、他の所有者も含めて資産性や将来設計がしっかりしていることを説明できると、周囲の方の心配が減るかもしれません。
なお、多くの方が聞いたことがあると思われる「管理方式」の種類には「日勤」「巡回」「常駐」などがあり、管理員さんがどのくらいの頻度や時間帯でマンション内にいるかを指しています。これは、人件費がかかるため、マンションの総戸数(規模)に応じて決められていることがほとんどです。大規模マンションなどでは「常駐」となっていて、頼る相手が近くにいて安心するという方も多いはず。ちなみに「常駐」と表現するためには『24時間管理員が窓口対応していることが必要』となり、夜間は警備員が対応している場合や、住み込みであっても定休日があったり、就寝時間が休憩となっていたりする場合は「日勤」と表現されます。将来的な資産価値にも繋がるマンションの管理状況は必ずチェックしてください。

資料の細かいところもチェックしないと「無駄のチリ積も」に!

マンションの月々に支払うお金の資料には「その他費用」というものが書かれていることがあります。「その他」と付いていると、何となく重要なことに感じにくく、見落としてしまい、大きくはないかもしれませんが、後悔のタネになることも。
例えば、あるご利用者様からのご質問でこんなことがありました。
「その他費用」の中に「インターネット接続料」があります。自宅は個別にWi-Fi契約をしていて必要ないので、支払わなくても良いですか?
答えは「ノー」です。マンションが一括でインターネット会社と契約・加入しているため、必要性の有無にかかわらず支払う必要があるのです。個別に徴収されていないからと言って安心はできません。管理費の中から支出しているケース、つまり管理費に含まれていることもあります。

必要ない費用=無駄も積もれば山になりますのでご注意いただくとともに、もしマンションが一括で契約・加入しているインターネットのスペックが良いものであれば、個別の契約は解除することもできるため、それ自体が購入するメリットになるとも言えます。

もし間取り変更したくなった場合、変更しやすい構造種別はコレ!


コロナ禍で、在宅勤務が増え、自宅内に仕事部屋を作りたいと考える方が多いというニュースもありました。住むうちに、家族構成や状況の変化があり、間取り変更を考えるタイミングが訪れるかもしれません。間取り変更を伴うリノベーションをしたい場合、構造種別により、少し手を入れられる範囲が変わってきます。

  • RC造(鉄筋コンクリート造)ラーメン構造
    柱と梁で構成。室内にコンクリート製の壁が無いケースが多く、リノベーションによる間取り変更の自由度が高い。
  • RC造(鉄筋コンクリート造)壁式構造
    室内の壁もコンクリートでできていることがあり、その壁はリノベーションによって撤去するなどの変更ができない部分になり、間取り変更の自由度が低いケースが多い。
  • SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート造)
    RC造ラーメン構造同様、柱と梁がメインの構造体となるため、比較的間取り変更の自由度が高い。

「住戸内にコンクリート製の壁があるかどうか」によって、将来の間取りの可変性に影響が出てきます。壁式構造以外は「リフォームしやすい間取り=家族の変化にも臨機応変な建物」として説明することができます。なお、壁式構造は概ね5階建てまでの建物で採用が可能。多数の壁で建物を支える構造という点では、耐震性の面では安心感が高いとされています。


いかがでしたでしょうか。
理想的なマンションに出会えるチャンスは決して多くありません。その貴重なチャンスに、理想的なマンションの良さを、援助してもらうご家族にも理解していただくための一助になれば幸いです。
もし、膨大な資料の詳細を読み解くことに困った場合は、マンションに精通した専門家(ホームインスペクター・住宅診断士)が、ご希望の新築分譲マンションのホームページやパンフレットの情報を独自の診断項目でチェックし、診断書を作成・ご提供するサービス『新築マンションスペック診断書』をご活用ください。
その診断書をご家族にもご確認いただけば、説得材料にもなるかもしれません!