ホームインスペクション(住宅診断)の現場でいつも課題になるのは「床下」や「天井裏」です。きちんと点検口がついていて、かつ十分なクリアランス(空間)が確保されている場合にはこんな風にしっかりとチェックができます↓↓↓
と ころがこういった物件は決して多いわけではなく、床下や天井裏に人が入れないようなもの、点検口すらついていないものもあります。築年数の古いものであれ ばある程度しかたのないところもありますが、新築でいまどき点検口がついていないのは失格です。点検やメンテナンスのことを考慮していない建築会社は勉強 不足といわざるを得ません。
【売りやすい、買いやすい物件】と【そうでない物件】
築20年の中古物件の床下↓↓↓
点検口がついていないため、床下にもぐることができません。このような場合には、コンクリート基礎部分の「換気口」にデジカメをあて、写真を撮ることで内部を確認。上の写真はそのようにして撮影したものです。
この物件の床下は、基本的に乾燥していて問題ありませんでしたが、一部だけが湿っており、水分が木部にまわっているものもあります。
その原因はこちらです↓↓↓
換気口と犬走り(コンクリート敷き)の段差がほとんどないために、換気口から雨水が浸入しているのです。
おそらく建物が建設されたあとに、外構工事が行われ、その際にこのような事態を想定せず工事してしまったのでしょう。そもそも設計時に、外構工事のことも考えておくべきでした。この物件は床下内部には大きな問題もないため、犬走り部分を撤去することで解決しました。