「家が完成するまでに何ヵ月かかる?」「現場を見に行くなら、いつがいい?」新築工事の流れが分からないと、引っ越しの予定や工事中に確認することも整理しにくいですよね。
この記事では、木造一戸建ての新築工事を中心に、着工準備から引き渡しまでの工程と日数の目安を紹介します。工事の進み方に加えて、完成後には見えなくなってしまう部分を確認するタイミングも押さえ、施工会社との打ち合わせや現場見学にお役立てください!
新築工事の流れと期間【着工から完工まで】
大まかな新築工事の流れと期間の目安は、以下のとおりです。地盤調査などの着工前の準備も含めて紹介します。
- 着工:地盤調査~水道工事(約1ヵ月)
- 基礎工事:配筋検査~木造積み上げ(約1ヵ月)
- 上棟式:屋根工事~サイディング(外装材)取付(2~3週間)
- 仕上げ(内装・外構):クロス貼り~外構(約1ヵ月)
- 完成・引き渡し:竣工検査~引き渡し(1~2週間)
全体では約4ヵ月が一つの目安ですが、建物の規模や工法、地盤の状態、天候などによって前後します。各工程は並行して進む場合もあるため、以下の日数を単純に足し合わせたものが工期になるわけではありません。実際の完成予定日や現場見学の時期は、施工会社の工程表で確認しましょう。
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着工
必要な手続きや施工会社との工程確認を進め、着工準備に入ります。ここでは、どのような作業が行われるのかを見ていきましょう。
さくら事務所では、工事中の建物を第三者の立場で確認する新築工事中ホームインスペクション(第三者検査)を提供しています。工事のどの段階で検査できるか、着工前から相談できます。
地盤調査

地盤調査とは、建物を建てる前に地盤の状態を確認する作業のことです。調査方法や敷地の条件によって、調査箇所や結果が出るまでの期間は異なります。調査結果を踏まえ、基礎の仕様や地盤補強の必要性を施工会社に確認しましょう。
工事にかかる日数の目安:1日
地縄はり・墨だし
地縄張りとは、麻ひもやビニールひもを用いて、敷地内に建物の位置を印すことです。建物位置を敷地に表し、配置(境界からの離れなど)を確認します。建物の具体的な面積を把握できるため、完成後のイメージもしやすいでしょう。
墨だしとは、作業する場所の水平位置や中心位置となる基準線を書き出す作業のことです。実際に建物を建築する現場に、原寸大の設計図を書いていくと考えればわかりやすいでしょう。墨だしを行うことで、図面上だけでは把握しにくい位置関係を明確にします。
工事にかかる日数の目安:1日
地鎮祭

地鎮祭とは土地の神を祭り、工事の無事や建物の安全・繁栄を祈る儀式のことです。実施するかどうかや参加者、準備物は、施工会社と相談して決めます。工事前の近隣への挨拶も、担当者と時期や分担を確認しておくとよいでしょう。
地盤改良工事

地盤調査の結果、改良が必要と判断された場合に行う工事です。採用する工法や日数は地盤や建物の条件によって異なります。施工会社から工法・費用・工程の説明を受け、地盤保証がある場合は対象や条件も確認しましょう。
工事にかかる日数の目安:1日
遣り方

基礎工事の準備として、遣り方(やりかた)を行います。地盤改良が必要な場合は、その工程も踏まえて進めます。
遣り方とは地縄を張った外側に杭を打ち込んでいき、杭同士をつなぐように板を張っていくことです。地縄の周囲を張り巡らした杭や板は、基礎工事の基準となります。
工事にかかる日数の目安:1日
水道工事
水道工事では、建物で使用する給水管や排水管を施工します。屋外から建物へ配管を引き込む位置などを、建物の計画に合わせて整えます。配管する場所や基礎工事との関係によって、施工するタイミングは異なります。
工事にかかる日数の目安:2日
基礎工事
基礎工事は、住宅を支える基礎をつくる工程です。ここでは木造住宅の一例として、基礎工事から骨組みを組み立てるまでの流れを紹介します。
コンクリートを流し込む工程もあることから、天気に左右されることもあるでしょう。ここからは、基礎工事の各工程について解説します。
基礎の鉄筋は、コンクリートを流し込んだ後には見えなくなります。第三者による確認も希望する場合は、新築工事中ホームインスペクション(第三者検査)の検査時期を施工会社と事前に調整しておくと進めやすくなります。
配筋検査

配筋検査とは、基礎の鉄筋が図面に沿って配置されているかを確認する検査です。鉄筋の太さや数量、間隔などを、コンクリートを流し込む前にチェックします。検査の目的によって実施者や確認範囲は異なるため、誰がいつ検査するのか、結果をどのように確認できるのかを施工会社に聞いておきましょう。
さくら事務所が2025年に実施した工事中検査では、基礎配筋の不具合指摘率は、施工会社の規模別で28.6〜57.5%でした。コンクリートを流し込むと鉄筋が見えなくなるため、打設前の確認が大切です。工事の予定と合わせて、配筋検査の実施日や結果の確認方法を施工会社に聞いておきましょう。
工事にかかる日数の目安:6日(配筋工事期間も含む)
土間コンクリート
必要な配筋の確認を終えたら、コンクリートを流し込みます。ベタ基礎の場合は底部にもコンクリートを施工します。基礎の種類や施工方法により工程が異なるため、現場の工程表と合わせて確認しましょう。
型枠

基礎の立ち上がり部分などに型枠を設け、コンクリートを流し込みます。土台などを基礎に固定するアンカーボルトも設置します。コンクリートが必要な強度を得られるよう、温度や水分の状態を保つ「養生」の期間を設けます。
型枠を外す時期は、コンクリートの強度や気温などを踏まえて判断します。単に乾燥するのを待つ工程ではありません。
工事にかかる日数の目安:8日
基礎の種類や工事の進め方、コンクリートを流し込む前の確認ポイントは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
仮設足場
建物の組み立てなどに備え、専門の業者が仮設足場を組みます。高い場所で安全に作業するための設備です。
工事にかかる日数の目安:1日
木造積み上げ(組立)
足場などの準備が整うと、柱や梁などの骨組みを組み立てます。あらかじめ加工(プレカット)された木材などを使い、図面で指定された接合金物を取り付けます。構造部分を確認できる時期や検査の予定は、施工会社に確認しておきましょう。
工事にかかる日数の目安:1~2週間
上棟式

上棟式とは、新築の際に行われる神道の祭祀のことです。建物が無事であるようにとの願いを込めて行われるもので、通常は柱や棟、梁などの骨組みが完成した後に実施します。
上棟式のお供え物には、次のようなものがあります。実施の有無や準備物は地域・施工会社などで異なるため、事前に相談しましょう。
- 米(お皿に山盛りにしておく)
- 神酒(1升)
- 塩(お皿1杯)
骨組みができた後は、屋根や外壁、断熱などの工事を進めます。上棟式を行わない場合も工事は進みます。
屋根

屋根では、下地となる板の上に屋根用の下葺材(ルーフィング)を施工し、その上に屋根材を葺いていきます。バルコニーがある場合は、バルコニー部分の防水工事も行います。
屋外の工事は天候や気温などの影響を受けます。予定が変わる場合は、以降の工程や見学日への影響も確認しておくとよいでしょう。
工事にかかる日数の目安:5日
床・壁・サッシ取付
工事の進捗に合わせて床や壁、サッシを取り付けます。見学時にサッシの動きなどが気になったら、場所や状態を記録して施工担当者に伝えましょう。完成前に調整する項目なのか、対応が必要なのかを確認できます。
そして、外壁防水シートの取付がサッシ取付後に行われます。外壁を張る前の段階で防水シートを張り、開口部や換気扇のダクトなどの貫通部もしっかり防水テープを張ります。
防蟻対策も、建物の仕様に応じて行います。方法や施工時期は一律ではないため、採用する対策を施工会社に確認しましょう。
工事にかかる日数の目安:2週間
電気
壁を仕上げる前に電気配線などを進めます。コンセントやスイッチの位置を現場で確認できる時期を、担当者に聞いておきましょう。家具や家電の配置を思い浮かべながら確認すると、図面だけでは気づかなかった使い勝手も考えやすくなります。変更を希望する場合は、対応の可否や費用を早めに相談しましょう。
工事にかかる日数の目安:1週間
断熱

工事の進捗に合わせて断熱材を施工します。施工する位置や材料は建物の断熱計画によって異なります。壁の内側などは仕上げると見えなくなるため、施工状況の確認や写真記録のタイミングを事前に相談しましょう。
工事にかかる日数の目安:5日
サイディング(外装材)取付
外壁の外側に透湿防水シートを貼り付け、その上からサイディングを取り付けます。複数種類のサイディングを選んだ場合は、図面通りの施工となっているか確認しておくと安心でしょう。
さくら事務所が公表した2025年の工事中検査の集計では、外壁の内側に張る透湿防水シートの穴や破れ、配管・配線まわりの隙間が指摘されています。外壁材で隠れる前に、こうした部分を確認する機会を設けておくことが大切です。
工事にかかる日数の目安:10日
仕上げ(内装・外構)
最後は、建物の内装を仕上げる工程です。大工だけではなく、電気工事士や内装屋といった職人も活躍しながら約1ヵ月で完成させます。ここでは、仕上げに関する工程について見ていきましょう。
仕上げが進むと確認できなくなる部分もあります。新築工事中ホームインスペクション(第三者検査)を検討する場合は、現在の工程で確認できる範囲を相談してみましょう。
フローリング・タイル
フローリングやタイルを施工します。クロス貼りなどと前後する順序は現場によって異なります。施工を終えた場所は、傷がつかないように養生で保護します。
工事にかかる日数の目安:5日
造作・建具
フローリングやタイル貼りと同時に、階段や棚、押入れといった造作工事を進めていきます。
工事にかかる日数の目安:12日
クロス貼り
石膏ボードなどの下地を整えた後、あらかじめ施主が選んだクロス(壁紙)を貼っていきます。
建具の取り付けや調整も、ほかの仕上げ工事と工程を調整しながら進めます。
照明・電気・設備
照明器具などを取り付け、スイッチやコンセントなどの仕上げ・確認を進めます。住宅設備を取り付ける時期は機器や工法によって異なるため、すべての設備がこの段階で入るわけではありません。
工事にかかる日数の目安:2日
外構
敷地内に駐車場やフェンスの設置したり、植栽を整えたりする契約内容であれば、外構工事も実施します。外構工事に関しては、入居後に資金の準備をして見積もりを取る人や、工事を依頼せずにDIYする人などもいます。
工事にかかる日数の目安:工事内容による
完成

建物が完成したら、検査や内覧会を経て引き渡しへ進みます。補修や手続きによって日程が変わることもあるため、入居予定日は担当者と確認しましょう。
竣工検査
竣工検査では、完成した建物に不具合がないか、図面や仕様に沿っているかなどを施工会社が確認します。これとは別に、建築基準法に基づく完了検査では、建築主事や指定確認検査機関が法令への適合を確認します。検査の目的や確認範囲が異なる点を押さえておきましょう。
内覧会
竣工検査が完了したら、内覧会を実施します。内覧会とは、完成した住宅に問題はないかチェックするのが目的です。「契約に沿った住宅が完成しているか」「どこかに不具合はないか」といった点をチェックします。
内覧会を行うときは、ホームインスペクションを活用するのがおすすめです。ホームインスペクションとは、住宅に関する知識が豊富なホームインスペクターが客観的、かつ専門的な立場から建物の調査を実施するものです。
さくら事務所が2025年に実施した新築一戸建ての完成時検査1,370件では、82.0%で何らかの不具合が指摘されました。これは当社の検査対象についての結果で、新築住宅全体の割合や、すべてが重大な欠陥であることを示す数字ではありません。
引き渡し前に気になる箇所を確認し、補修内容や完了予定を担当者と共有しておくと安心です。第三者の確認を希望する場合は、新築一戸建てホームインスペクション(完成検査・内覧会立会い)も利用できます。
内覧会でどこを確認すればよいか迷ったら、当日の注意点やチェックポイントをまとめたこちらの記事も参考にしてみてください。
引き渡し
内覧会で確認した補修事項や手続きの状況を確かめ、引き渡しを迎えます。鍵に加えて、設備の説明書などの受け取りや使い方の説明も確認しましょう。工事の流れを知っておくと、完成を待つだけでなく、必要な場面で質問や確認をしやすくなります。
完成後には見えなくなる部分は、工事中に確認を
ここまで完成・引き渡しまでの流れを紹介しましたが、基礎の鉄筋や壁の内側などは、工事が進むと見えなくなります。完成時の検査に加え、工事中のどの段階で確認するかを事前に考えておくことも大切です。
さくら事務所が2025年に実施した工事中検査の不具合指摘率は、工程別に以下のとおりでした。
工事中に確認しておきたいポイントは、以下の動画でも解説しています。現場見学の前に、参考にしてみてください。
注文住宅の方へ新築工事中ホームインスペクション
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