「中古マンションを買って自分でフルリノベーション(リフォーム)」と、「フルリノベーション済みのマンションを買う」はどっちが得なのでしょう?
よくお悩みの方がいらっしゃいますが、「とにかくコスト重視、最低限の機能回復で十分」という方は、一切リフォーム・リノベーションしていない物件を買い、自分でリフォームしたほうが安く済む可能性があります。
ただし、条件としてはあくまでも出費を最低限にすることを重視した場合のみ。
中古マンション購入&リフォーム・リノベーションでは他にも「間取り」「設備」など重視したいことがあるので、それにより損得の考え方も変わってきます。
そこで今回は、『自分でリフォーム』と『リノベ済み物件』は何が違うのか、比較してみます!
「こんな間取りにしたい!」希望があったら
リノベーション済みマンションも引き渡し後に自分でリフォーム工事を行なえますが、すでに売主がお金をかけて工事を行い、工事費用は売買価格に含まれていますから、余分な費用がかかることになります。
コストを抑えながら自分の希望に合う間取りの工事ができるのは、買ってから『自分でリフォーム』となります。
もちろん、希望近い間取りのリノベ済みマンションに出会えれば、追加リフォームをせずに済む分、コスト的にメリットはあります。
実際に自分が住む間取りや内装を見てから買いたいなら
完成した実物を見て納得したい方はリノベ済み物件がおすすめです。リノベ済み物件は工事が完了してから売却を開始することが多く、契約前からリノベ後の完成状態を見て購入を検討できます。リフォームの打ち合わせの必要もなく、引き渡し日からすぐに新生活がスタートできるということから、手間がかからないというメリットがありま す。
買ってから自分でリノベ・リフォームの場合、一切リフォームされていない中古マンションでは工事後の間取り・インテリアをイメージして契約することになります。完成するまでは全てイメージ図やカタログなどを使った打ち合わせとなり、本当に自分のイメージ通りのものができるかは工事終了してみないとわかりません。
あらかじめ、自分のイメージを形にしてくれそうなリフォーム会社を選定し相談しておいたり、その中古マンションが希望のリフォームができそうなのか、専門家に相談したり、ホームインスペクション(住宅診断)で調べておいたりなど、契約前に準備しておくとスムーズでしょう。リフォームの打ち合わせなどに時間をどのくらい割けるかも考えておきましょう。
どちらも重要なのは「リフォーム工事の施工品質」
「リノベ済みで内装がきれいだから」、「中古マンションで設備がくたびれてるから」といった見た目ではなく、いずれの場合でも物件契約前には室内をしっかり確認しましょう。
○従来の間取りを解体した段階(スケルトン状態)
コンクリートや給排水管に適切な補修を行っておくのが望ましいのですが、リフォーム会社の中にはインテリアには詳しいものの、コンクリートやマンションの給排水管の仕組みには詳しくないという会社もあります。
買ってから自分でリノベする場合には、補修や断熱など性能向上しておくべきところがないか、マンションに詳しい建築士に確認をしてもらうと安心でしょう。
リノベ済みマンションの場合には、同じく解体時の状況やそれに対して行った補修・性能向上工事の内容を詳しく教えてもらうことをおすすめします。
○給排水管や間仕切り・床などの工事
買ってから自分でリノベ・リフォームの場合には、やはり工事途中をしっかりチェックしておくことが肝心です。リフォーム会社の中には独自のチェックリストで現場で細かなチェックをしている会社もあります。どうやって品質を確保しているのか、誰がそれを行うのか、品質管理体制を詳しく説明してもらいましょう。→さくら事務所でも中古マンションリフォーム・リノベーションの工事チェックを行っています。コチラからどうぞ!
壁紙の貼り方などだけでなく、水まわりに不備はないか、火災や事故を引き起こしかねない設計・施工になっていないかなど、建築士に工事途中、第三者としてチェックしてもらうのもよいでしょう。
リフォーム工事業界が活況になるほど、残念ながら施工不良トラブルも増えつつあるのが現状。
リフォーム工事は役所の検査もなく、工事を行ったリフォーム会社担当者による自主点検のことがとても多いものです。
自分でリフォーム工事を発注するとき、リノベ済みマンションを買うときのいずれにしても、チェックする項目の大小にかかわらず、自己防衛が必要だと考えておきましょう。
気になることがあれば、ホームインスペクター(住宅診断士)にお問い合わせください。
トラブルにならないよう、リフォームは特に早めのご相談が効果的です。