水漏れの可能性もチェック!新築一戸建て内覧会(竣工検査)立会い・同行

  • Update: 2014-01-24
水漏れの可能性もチェック!新築一戸建て内覧会(竣工検査)立会い・同行

新築一戸建て内覧会(竣工検査)立会い・同行の実例です。

さくら事務所のホームインスペクション(住宅診断)は、中古住宅のみなら ず、新築住宅にもよく活用されます。建築のプロセスをピンポイントでチェックすることもあれば、完成内覧会に立ち会うことも多いものです。ご依頼は基本的 に買主ですが、他社の新築を仲介した不動産営業からの紹介で、というケースが多いのです。

今回はそんな新築の事例をご紹介します。Y市に建 つこの新築一戸建は、地元工務店によるもの。買主のOさんは、希望の立地であったことと、何より価格に割安感があったことからこの物件を契約。仲介に入っ たS氏は建物の出来上がりに若干の不安を感じており、複数のホームインスペクション会社を紹介しつつ、引渡し前のチェックをおすすめしたそうです。さくら 事務所のホームインスペクターが現地を訪れると・・・。

まずは外まわりから。こちらを御覧ください ↓↓↓

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サッ シ横の外壁下地胴縁が、サイディングボードの幅いっぱいの長さで取り付けられています。入隅部の納まり上の措置と思われますが、外壁の通気が確保されてい るか施工会社さんに確認を依頼しました。そもそも現状のままでは雨水を吸い上げてしまう状態ですから、何らかの是正は必要です。

次は床下を確認します。

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点 検口から侵入するとこのように、基礎立上りにコンクリートを打設する際に使用した木製型枠の破片が埋め込まれています。また他の箇所ではコンクリートの施 工が雑で鉄筋が露出しているところも。施工会社さんに現状の把握をしていただいたうえで必要な補修をしていただくよう依頼します。

ユニットバスの点検口を覗いたところ ↓↓↓

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排気のダクトを通すために防火被覆を切欠いた部分がありますが、この物件は準耐火建築物です。したがって各部位ごとに図面に示された防火被覆を施す必要があります。つまり壁内部へ火が回り込まないようにするための措置が未処理なのです。これもしっかりと是正を依頼します。

その他にもこの物件は、ビスの止め忘れを始めとする細々とした不具合が目立ち、指摘箇所は相当数に上がりました。買主のOさんはとても不安そうでしたが、とりあえずはすべての個所について是正をしてもらえることがわかり安心したようです。

仲介営業のS氏はともすれば、紹介した責任を問われかねない状況でしたが、ホームインスペクションを進めたことでこのような事がわかったわけです。むしろOさんに感謝されています。