2022年11月03日(更新日:2026年10月02日)

柴尾 竜也

監修者:柴尾 竜也

さくら事務所 執行役員/プロホームインスペクター

住宅の販売、仲介、現場施工管理、工事監理と一戸建て住宅に関連する業務に従事。その後、さくら事務所に参画。神奈川県を拠点として東日本に対応。

中古住宅の購入でよくある失敗例12選!後悔しないための対策を住宅のプロが解説!

シェアする

中古住宅の購入でよくある失敗例12選!後悔しないための対策を住宅のプロが解説!

この記事はプロのホームインスペクターが監修しています

「気になる中古住宅があるけれど、買ってから不具合や思わぬ出費が見つかったらどうしよう……」価格や立地に魅力を感じても、購入後に後悔しないか気になりますよね。

中古住宅を選ぶときは、建物の状態・購入後にかかる費用・実際の暮らしやすさをセットで確認することが大切です。内装がきれいでも、屋根や床下、設備まで手入れされているとは限りません。

この記事では、中古住宅のよくある失敗例12選と、購入前に確認したいポイントを紹介します。築15年・築25年前後の戸建てを検討している方に向けて、修繕履歴の見方も整理しました。

建物選びにおけるよくある失敗例と注意すべきポイント

新築住宅の価格の高騰を受けて、中古住宅の需要が増えています。確かに、新築に比べれば物件購入にかかる費用はかかりません。さらに、リフォーム、リノベーションが施されていて品質的にも新築に負けず劣らず…という物件もあります。

しかし、当然ながら世にある全ての中古住宅が品質の高い住宅であるということはありません。中には、「買うんじゃなかった……」と思ってしまうような物件もあるのです。

ここでは、建物選びにおけるよくある失敗例と注意すべきポイントを12例、ご紹介します。中古住宅の購入を検討されている方は、ぜひご覧ください。

  1. 老朽化、ゆがみなど構造上の問題
  2. 建物の間取り
  3. 雨漏り、シロアリの被害
  4. 水回り
  5. 「断熱」「耐震」
  6. リフォーム費用の負担が大きい
  7. 場所・周辺環境
  8. 想定以上に費用がかかり住宅ローンの返済が難しい
  9. 騒音問題
  10. 近隣との人間関係
  11. 換気しづらく湿気が多い
  12. 配管の劣化に後から気づく

①老朽化、ゆがみなど構造上の問題

老朽化

<失敗例>

南側の庭に面した広い縁側があり日差しが入る住宅を購入したところ、縁側のサッシは開閉が難しく、隙間風が入ることが分かった。また縁側の上の2階の床も傾斜を感じられた。

<注意ポイント>

リフォームで見た目がきれいになっていても、床の傾きや建具の開閉は別に確認しましょう。内見では各部屋を歩き、窓やドアが引っかからずに動くかを確かめます。

開閉しづらさや傾きには複数の原因があるため、その場の印象だけで構造上の問題と決めつけず、気になる箇所は専門家に確認してもらうと安心です。耐震性については、建築時の図面や耐震診断・改修の記録も確認します。

建築基準法・耐震基準について詳しくはこちら

②建物の間取り

間取り建物

<失敗例>

3階建ての一戸建てのケース。1階の脱衣洗面室に洗濯機を置いていたが、物干しが3階のバルコニーのため、濡れた洗濯物を持って階段の昇り降りしている日常生活が大変に。

<注意ポイント>

住まいを選ぶ際は、日常的に行う脱衣、洗濯、干すなどの生活動線を短くすると生活し易く体への負担も少なくすることができます。

浴室換気暖房乾燥機など機器を用いて解決する方法もありますし、移動に関しても、階段の昇り降りは体への負担が大きいため、特に3階建ての場合の上下階への移動は少ない方が良いでしょう。

③雨漏り、シロアリの被害

雨漏り・シロアリ

<失敗例>

天井に雨漏りの様な染みがあったが、売主が染みに気づいていなかったことから気にせずにいた。後にシロアリが生息していることが分かり、被害のあった箇所の修復とシロアリの駆除に想定外の費用が掛かった。

<注意ポイント>

天井や壁に染みがあるときは、雨漏り・水漏れの履歴と、補修した内容を確認します。仲介会社を通じて売主に、いつ・どこで起きたのか、原因を直したのか、その後再発していないかを尋ねると状況を整理しやすくなります。

シロアリについても、過去の被害や駆除・防蟻処理の記録があれば確認しましょう。売主も床下や屋根裏の状態を把握していないことがあるため、気になる形跡がある場合は、購入前に調査を相談してください。

④水回り

水回り

<失敗例>

築15年物件のケース。引渡し前は、空き室になっていたためガスが止められていたが、引越しの際にガスの開栓をしてもらったところ、給湯器が故障してお湯が出ない状況であることが判明した。

<注意ポイント>

住宅に取り付けられている換気扇や給湯器などの機器は設計上の標準使用期間を10年としているものが多いため、築10年を超えている場合は売主に給湯器を交換した時期を確認しましょう。

10年を超えて使用している場合は故障の際の費用を準備しておくようにすると安心です。

⑤「断熱」「耐震」

「断熱」「耐震」

<失敗例>

住んでみたところ、夏は暑く冬は寒いことが分かった。また、地震の度に揺れを大きく感じることから新築時の工事に何らかの問題があるのではないかと不安を感じた。

<注意ポイント>

中古住宅の断熱性能は、建てられた時期や仕様、改修の内容によって異なります。窓の仕様や断熱改修の履歴、住宅性能評価書などの資料があるかを確認すると、見た目だけでは分からない性能を把握する手がかりになります。

地震の揺れ方は、建物の構造や地盤などによっても変わります。揺れを大きく感じることだけで施工不良と判断せず、耐震性が気になる場合は図面や改修履歴を基に専門家へ相談しましょう。

⑥リフォーム費用の負担が大きい

リフォーム

<失敗例>
すぐに住めると思い住宅ローンにて購入をしたところ、生活に支障のある劣化や不具合があることが分かり、修繕に想定していた以上の費用を支払うことになった。

<注意ポイント>

中古住宅の劣化状況の程度は「建物状況調査」が参考になります。
※建物状況調査について詳しくはこちら

ただし、「建物状況調査」は任意であるため実施してない物件も多く、実施した時期によっては建物の状況が変わっている可能性も考えられます。
その場合、契約前にはホームインスペクション(住宅診断)を行って建物の状況を細部まで調査をしてから売買の判断をされることをお勧めします。

気になる中古戸建ての状態や、購入後に必要な修繕が不安な方は、さくら事務所へご相談ください。契約や引き渡しの日程が決まっている場合は、その予定もお知らせいただくとスムーズです。

中古戸建ての引き渡し前に

住宅の状態と費用の目安を
プロが診断します。
  • お急ぎの調査にも対応

⑦場所・周辺環境

場所・周辺環境

<失敗例>

南側の隣地の土地が空き地であることもあって日差しが良いと思って購入したところ、3年後、空き地に高層マンションが建築されて日差しが入らなくなりました。

<注意ポイント>

現在は空き地や低層の建物でも、新しい建物が建つと状況が変わることが多々あります。どの程度の建物が建てられるか、どのような用途の建物が建てられるのかは都市計画や条例によって決められているため、現在の環境が維持できるのか、変わる可能性があるのかは予測することが可能です。

また、住むエリアを決めるにあたりこれまでは通勤時間を気にしていましたが、テレワークの導入により勤務形態が変わりエリアを気にしない傾向も出てきた点には考慮が必要です。直近の状況だけではなく、現状の職場や仕事環境でテレワークが将来も継続するのかを確認した上で決める必要はあるでしょう。

⑧想定以上に費用がかかり住宅ローンの返済が厳しい

<失敗例>

「今住んでいる賃貸住宅の家賃と同じくらいの費用(支払額)で家が買える!」と考えていたが、想定していなかった費用がかさみ、住宅ローンの返済が厳しくなってしまった。

<注意ポイント>

これは中古に限らないことですが、住宅を購入する/した際に必要となるお金は住宅ローンの返済費用だけではありません。購入時には諸費用(購入価格の3~8%ほど)、引っ越し費用、必要に応じて家電や家具の費用などがかかりますし、購入後は固定資産税や都市計画税、火災保険料、各種修繕費用がかかります。綿密な資金計画が必要です。

⑨騒音問題

指で耳をふさぐ人

<失敗例>

間取りや住宅のコンディションには何の問題もないのに、周囲の騒音が気になってしまい、落ち着いて生活できない…。

<注意ポイント>

内見では窓を開けたときと閉めたときの音を確認し、可能なら時間帯や曜日を変えて周辺を歩いてみましょう。道路の交通量、電車、近隣施設の営業状況などによって、聞こえる音は変わります。

⑩近隣との人間関係

<失敗例>

30代の夫婦、小学生の子どもが一人。ただ周囲に話の合う同年代の住民がいない上、子どもも少なくて暮らしにくい。

<注意ポイント>

20代、30代の若いファミリー層が多く暮らすエリア、逆にシニア層が多いエリア……と、そこで暮らす世帯の雰囲気はエリアごとに似通っているものです。このような失敗を避けるには、不動産会社に尋ねるのが一番。周囲にはどういった世帯が多いのか、購入前に必ず確認するようにしましょう。

⑪換気しづらく湿気が多い

窓ガラスの内側に付いた結露

<失敗例>

購入時は冬だったので気づかなかったが、梅雨時期に入り、湿気の多さが気になるようになってしまった。

<注意ポイント>

カビや結露を引き起こす湿気。この湿気がたまりやすいかどうかは、パッと内見しただけではわかりにくいものです。ポイントとしては、「窓を開けて風通しを確認する」こと。十分に室内に風が通るかどうか、可能であれば異なる時間帯や異なる天候のもとで何度も確認してみてください。

⑫配管の劣化に後から気づく

<失敗例>

内観がきれいにリノベーションされていたので気がつかなかったが、住み始めてから配管が劣化し漏水していることが発覚した。

<注意ポイント>

配管の寿命は、金属管でおよそ20年、樹脂管で30〜40年が目安とされています。ただし、配管の種類や使用環境、メンテナンスの状況によって異なります。

築15年、20年を超える中古住宅では、配管の交換履歴も確認しておきたいポイントです。内装やキッチンが新しくても、給排水管まで交換されているとは限りません。工事記録があれば、交換した範囲と時期を確認しましょう。

ホームインスペクションでは、目視できる配管や漏水の形跡などを確認します。ただし、壁の中など隠れた配管の状態をすべて確認できるわけではありません。気になる点があれば、追加の調査が必要かも相談してください。

築15年・築25年の中古住宅は、修繕履歴を確認しよう

築年数だけで「買うと後悔する家」かどうかは決まりません。同じ築年数でも、外壁・屋根や設備にどのような手入れをしてきたかで、購入後に必要な工事は変わります。

検討している住宅購入前に確認したいこと
築15年前後外壁・屋根の塗装や防水の手入れ、給湯器などの交換履歴。未実施なら、現在の状態と工事の必要性を確認。
築25年前後これまでの修繕の時期・範囲と、次の修繕計画。内装だけでなく、屋根・外壁・給排水管なども確認。

修繕履歴が分からない場合は、現在の状態を調べて、購入価格に必要な修繕費を加えた総額で検討すると判断しやすくなります。

築30年前後の物件については、築30年の戸建て購入で後悔しないためのチェックポイントも参考にしてみてください。

その他、確認しておきたい対策ポイント

瑕疵保険は、加入の有無と補償範囲を確認する

既存住宅売買瑕疵保険は、中古住宅の検査と保証がセットになった保険制度です。構造上重要な部分や雨水の浸入を防ぐ部分など、保険で定めた範囲の不具合に対する補修費用等を対象とします。

すべての故障や劣化が補償されるわけではありません。加入しているかに加えて、補償対象・期間・金額、対象外となる事項を契約前に確認しましょう。

参考:国土交通省「既存住宅売買瑕疵保険」

住宅ローン減税の対象でも、建物の状態は別に確認する

中古住宅も、要件を満たせば住宅ローン減税を利用できます。入居する年、住宅の性能・床面積、所得などによって条件が異なるため、購入予定の物件と自分の条件で利用できるかを確認します。

減税の対象であることと、雨漏りや設備の故障がないことは別です。減税を前提に予算を組む前に、適用条件と必要な修繕費の両方を確認しておくと安心です。

参考:国土交通省「住宅ローン減税」

建物の状態はホームインスペクションで確認する

ホームインスペクション(住宅診断)では、第三者の専門家が建物の劣化や不具合を調べ、補修や今後のメンテナンスについてアドバイスします。購入前に状態を知ることで、必要な修繕と予算を整理しやすくなります。

すでに調査済みの物件でも、調査した日・調査範囲・指摘事項とその後の補修状況を報告書で確認しましょう。調べられなかった場所がないかも大切です。不明な点があれば説明を求め、必要に応じて買主側での調査を検討します。

調査できる範囲はプランや現場の状況によって異なり、壁の中などすべてを確認できるわけではありません。購入前の調査には、売主の承諾と仲介会社との日程調整も必要です。契約・引き渡しの日程が決まっている方は、早めに相談しておくと進めやすくなります。

実際の中古戸建てでは、どのような場所を調べるのでしょうか。外回りや室内、床下などを確認する様子を、こちらの動画で紹介しています。

「気になる物件の状態を知りたい」「調査が必要か迷っている」という方は、中古戸建てホームインスペクションの内容・相談窓口をご覧ください。

購入・引き渡し前後の方へ中古戸建てホームインスペクション

気に入った物件こそ、
プロの目で確かめて
ください。
  • 契約前・契約後どちらでも対応
  • 不具合の原因・補修方法・費用感がわかる
  • リフォーム前の調査にも最適

24時間受付中

ご相談・お見積りは完全無料

ご相談・お見積りは
完全無料です!

不具合が見つかったときの対応を契約前に確認する

購入後に建物の状態が契約内容と異なるときは、売主の「契約不適合責任」が問題になることがあります。売主が負う責任の範囲や期間、不具合が見つかったときの連絡先を契約書で確認しておきましょう。

雨漏りなどの申告内容や、引き渡しまでに補修する箇所も確認します。分からない条項は契約前に仲介会社へ説明を求め、必要に応じて専門家に相談してください。

見落としがちな「土地」の調査も大切

土地の調査も重要

建物だけでなく、土地の条件も購入後の暮らしに関わります。ハザードマップで、洪水や土砂災害など、その場所で想定されるリスクを確認しましょう。

将来の建て替えを考えている場合は、再建築できる土地かも確認が必要です。道路との接し方などの条件によっては、現在の建物を解体しても新しい家を建てられない場合があります。

「再建築不可」と説明されている物件は、希望する改修ができるかも含め、仲介会社や自治体の建築担当窓口へ確認してから判断しましょう。築年数だけで再建築の可否は分かりません。

中古住宅の購入に不安があれば、さくら事務所へご相談ください

「この物件を買って大丈夫か」「契約前にどこまで確認すればよいか」と迷っている方は、気になっている点をお聞かせください。建物の状態や購入スケジュールに合わせて、調査の内容・タイミングをご案内します。

まずは住まい選びの情報を集めたい方は、さくら事務所の公式LINEもご利用ください。

もっと詳しく知りたい方へ

プロだけが知っている住宅のリアルをLINEでお届け!
  • 今すぐ受け取れる4つの無料特典アリ!

シェアする

柴尾 竜也

監修者柴尾 竜也

さくら事務所 執行役員/プロホームインスペクター

住宅の販売、仲介、現場施工管理、工事監理と一戸建て住宅に関連する業務に従事。その後、さくら事務所に参画。神奈川県を拠点として東日本に対応。

この人が監修したその他の記事

お役立ちコラム 関連記事

お役立ちカテゴリ