梅雨時のカビ対策はこれでOK!部屋のジメジメを撃退せよ

  • Update: 2021-06-12
梅雨時のカビ対策はこれでOK!部屋のジメジメを撃退せよ

ジメジメしてうっとうしい梅雨の時期…

特に今年は、すがすがしい季節である5月を通り越し、早い梅雨入りを迎えた地域も多く見られます。どんよりした天気プラス湿気で、気分はブルー…場合によっては体調も優れないなんてことも多いのではないでしょうか?

梅雨の到来は、室内の湿度が上がり「カビの原因」となるため、皆さんの住宅にも影響します。また、カビの胞子は、アレルギーなどの健康被害を引き起こしたり、そのまま放置しておくと、建材の劣化やシロアリの発生などのリスクも高まります。

今回は、数多くの住宅診断を行ってきたプロのホームインスペクター(住宅診断士)が梅雨を快適に過ごすための湿気対策についてご紹介します。カビの発生を最小限に抑え、快適な生活が送れるよう準備を一緒にしていきましょう!

自宅一戸建てホームインスペクション

梅雨だから仕方ない?お家の湿度が高くなる理由

ジメジメした湿気を感じ、不快になるのは梅雨だけではありません。そもそも日本の住宅は、あえてすきま風が入りやすい構造でした。自然な風の流れがあったというわけですね。

近年、効率よく冷暖房を行うため、気密性の高い住宅が好まれるようになりました。そのため、意識しなければ梅雨に限らず湿気がこもりやすい状況が生じていることになります。

①空気の入れ替わりや循環がない

空気の入れ替わりや循環がない先ほどお伝えしたように、高気密高断熱が主流の現代の住宅では、湿気の逃げ場がありません。そのため、室内に湿気がこもり、高湿度の状況を作り出してしまっています。

高気密高断熱住宅において、湿気を逃し、空気の流れを作るために設置されているのが24時間換気システムです。2003年以降に建てられた全ての住宅に「24時間換気」の機械設備設置が義務づけられました。

※台風時の24時間換気システムについてのコラムはこちらから

全ての開口部を閉めても24時間機械が換気してくれるシステムのため、空気の入れ替わりが行われるようになりました。意識せずとも空気が循環するわけですから、湿気がたまることもなくなるはずです。

ただし、2003年以前に建築された住宅の場合は、換気を行わなければなりません。同様に、24時間換気システムを的確に利用し、効率的な換気ができていない場合、やはり室内は高湿度になってしまいます。

24時間換気システムについては、湿気をためない上手な使い方について後ほど詳しく紹介します。

②湿気の発生源となる水回りの対策が不十分

湿気の発生源となる水回りの対策が不十分バスルームや洗面所、キッチンなど水回りは、より湿気がたまりやすくなっています。定期的な清掃、換気を習慣づけましょう。押し入れやクローゼットも同様です。

また、家具の裏も空気が流れにくく、湿気がたまりやすいところです。壁から少し離して置くなど空気が通りやすいような設置を心がけると良いでしょう。

③換気が十分ではない状況での室内干し

換気が十分ではない状況での室内干し雨が続く季節は、洗濯物の干し場所に悩むものです。部屋干しはある意味仕方のないことでもあります。

傘や、濡れたくつなどからも湿気は発生します。できれば、くつ乾燥機・除湿剤などを用いて乾かしてからシューズボックスに収納するなどの工夫が必要です。

湿度だけじゃない!カビが生える条件

高温多湿でカビの生えやすい日本において、特に梅雨時は注意が必要な季節といえます。カビは空気と水分があると発生しますが、特に発生しやすいのは湿度が70%以上になったときです。

さらに湿度以外の条件としては、温度が20°C台~となること、エサとなる養分(私たちの皮脂や垢、毛髪など)がそろえば、より繁殖していく傾向にあります。カビにとって最適な環境となるのは、次のような条件が整ったときです。

(1)湿度:70%以上で生え始め、梅雨時は湿度90%以上で急速に繁殖する

(2)温度:20°C台~よく生えるようになる。低温の10°C前後で発生したカビは生え方が遅い

(3)エサ(養分):糖質に多く発生するが、糖質以外の物を養分にして繁殖することも少なくない。ホコリや人間の皮脂や垢、毛髪などもエサになる。

※カビ対策について詳しくまとめたコラムはこちら

不快な湿度を減らす!室内の湿度対策

お家の湿度が高まると、不快なだけでなくカビが発生したり、健康にも悪影響を及ぼしたりします。加えて長い目で見ると、建材の劣化など、マイホームにもデメリットとなりかねません。

ここからは、意識的に湿度を減らすための対策についてご紹介をします。

①24時間換気システムを利用して換気を心がけよう

24時間換気システムを利用して換気を心がけよう2003年以降に義務化された24時間換気システムは、適切な換気を行うために欠かせないものです。しかし、「24時間」の換気が行われていなければ、適切な空気の流れは生まれません。

実は、暑さや寒さなどの室温調整や花粉、ホコリの流入などから24時間換気システムを一時的に止めているケースも少なくないのです。通気をよくし、空気の流れを作って湿気をためないために、24時間換気システムで常に換気を行いましょう。

24時間換気システムは文字通り、常時つけっぱなしが基本です。さらに、システムを動かしつつ、1箇所だけ窓を開けるという換気の仕方は効率的ではありません。換気がほとんどできない場所が発生してしまいます。

また、外気を取り入れるための給気口のチェックも怠らないよう気をつけます。給気口がふさがれていないたり、フィルターが汚れていたりすると、換気効率は下がります。

②カビの生えやすい場所をメインに徹底的に掃除

カビの生えやすい場所をメインに徹底的に掃除バスルームや洗面所、キッチンなど水回りは湿気対策はもちろんのこと、カビのエサ、養分を減らすための掃除を行いましょう。

特に湿気とホコリがたまりやすい窓枠は、こまめにチェックして水滴をふくようにします。キッチンでは、包丁やまな板のカビを予防するため、きっちり乾燥させ、アルコール消毒などを忘れずに。毎日の入浴後、バスルームを出る前には石けんかすなどを流すだけでも違います。

③湿気がこもりがちな押し入れやクローゼットの空気を流そう

湿気がこもりがちな押し入れやクローゼットの空気を流そう水回りではないですが、押し入れやクローゼット、シューズボックスなども湿気がこもりやすいところです。収納場所にも空気の流れは必要です。湿気をためないために、来客など必要時以外は、なるべく扉を開け放っておきます。

●収納物は8割程度にとどめ、空気の通り道となるすき間を作る
●収納場所に向けて扇風機をあてる、除湿機をかけるなど意識して換気する
●ホコリなどをこまめに掃除する

詳しい対策や状況を知りたい方は、プロに相談を!

日本は高温多雨で、湿気やカビとのおつきあいはある意味さけられない国でもありますが、24時間換気システムを利用したり、こまめな掃除、換気に気をつけたりするだけでジメジメした湿気を減らすことができるのです。

もしも、お住まいのカビの原因に設備漏水や雨漏りなど大きな原因が隠れていないか調べたい、湿気やカビ対策を相談したいとお考えならば、は専門家にご相談いただくと良いかと思います。

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