今季は平年よりも暖かい日が続いたことにより、花粉が大量に飛散し、一部地域では平年の3倍以上の飛散量と言われています。家の中にいるから症状が出ないかというと全くそうではなく、家の中にいても症状に悩まされている方は大変多いです。
そこで、住宅のことを知り尽くしたホームインスペクター(住宅診断士)が、花粉症シーズンでも家の中で快適に過ごすためのポイントについてまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください!
- 給気口用の花粉フィルターを設置した24時間換気を活用し、窓開け換気は極力しない
2003年以降の住宅であれば、24時間換気システムが設置されていますので、それをきちんと作動させることで、窓を開けなくても2時間に1回お部屋の空気が入れ替わります。その際、給気口用の花粉フィルターを設置しておくことをおすすめします。ただ、こちらは1か月に1度を目安に交換するようにしましょう。換気すらしたくない!という気持ちもわかりますが、換気をしないと室内の空気が汚染されたり、湿気が溜まってしまうことで、カビやダニの発生を誘発する可能性があるので、一切換気をしないのはおすすめしません。
- 石油ストーブの使用は極力避け、できるだけ冷暖房はエアコンを使用する
石油ストーブ等を使用することで、室内のCO2濃度の上昇等、室内の空気汚染が花粉症を悪化させる可能性があります。そのため、花粉症の時期はできるだけ使用を避け、室温調整は室内の空気を汚さないエアコンで行うのが無難と言えるでしょう。エアコンを使用する際は、こまめにフィルターを掃除する、または花粉除去フィルターを付けるようにしましょう。
- 洗濯物は外干しを避ける
洗濯物を外に干してしまうと、取り込む際に洗濯物に花粉が付着して室内に入ってきてしまうので、できれば衣類乾燥機を購入し、外干しは避けた方が望ましいです。ひとつ注意点として、現在、衣類乾燥機の中でもガス衣類乾燥機がとても人気ですが、給湯器がベランダなどの室外にあるマンションなどは、ガス管を通せないことがあり、設置負荷の場合があります。
- 空気清浄機は窓やエアコンから離して壁際に設置する
空気清浄機は窓の近くに設置すると、吹き出し口から出てくる風で、窓付近の花粉をかえって拡散させてしまうことになるので要注意です。同じ理由で給気口の近くに置くのもNGです。花粉は壁際の床に落ちやすいこともあり、窓の正面にあたる壁の隅に設置することが望ましいです。また、エアコン使用時はエアコンの気流の邪魔にならないよう、エアコンと反対の壁際、できれば対角線上に設置するのがベストです。
- 壁際の床を中心に拭き掃除をする
室内に侵入した花粉は壁際に落ちます。それをいきなり掃除機で吸ってしまうと、排気によって花粉が部屋中に舞い散ってしまうので、壁際を中心にまずは拭き掃除をしてから、掃除機をかけることをおすすめします。