春は穏やかな季節・・・とイメージしますが、とても風が強い季節でもあります。「風で家が揺れているのですが、何か問題があるのでは?」などのお問い合わせが多くなる時期でもあります。多くの方がご存知ないのですが、実は「家は風で変形するもの」。
部分的には本当に僅かな変形ですので問題はないのですが、壁や床・柱をつなぐ部分などに、強風による横からの力がかかると各所で少しずつ動き、家のあちこちで動いているので揺れを大きく感じる時があります。
家は、風による僅かな変形を前提として設計されていますので、きちんと施工されていれば問題はありません。
し かし、これは家が作られるまでのお話。住んでからの家の管理・メンテナンスの状態によっては、強風による破損や極端な変形が大きな不具合に発展してしまう ケースもあります。最も大切なのは、不具合の事象を早期に見つけるセルフチェックをすることなのです。そこで、今回は一戸建てにお住まいの方に向け、強風の後にチェックしておきたいポイントをホームインスペクター(住宅診断士)が解説します。
外壁のひび割れや破損
0.5mm以上のひび割れは要注意 そのままにしておくと、雨水などが入り込み 内部の構造躯体に影響を及ぼす可能性があります。
屋根や雨どい
強風で剥がれたり、外れていないか確認しましょう。また、植物やゴミなどがたまっていないかチェック。壊れていたら補修を。つまっていると雨水が外壁をつたって、家の構造躯体の腐食原因になることもあります。
バルコニーやひさし
風による飛来物で排水口はつまっていないか確認しましょう。 床材や手すりに隙間がないか、バルコニー下に染みや変色がないかも確認。防水性に影響があり、家の腐食原因になってしまいます。
後から取り付けたもの(家と一体になっていない雨どいやバルコニー、室外機など)
『強風により変形したり、物の飛来によって破損しているのにその場所を知らない』という状態を長く続けたため、柱や土台が腐食していたとか、知らぬ間に雨が家の中に入っていたりなど、早く気が付いていれば問題なかったというようなことも多いのです。
実は最も大切なのはこれら事象の有無を早期に見つける日頃のセルフチェック。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
おかしいなと思う箇所、判断に迷うような箇所がありましたら、ホームインスペクター(住宅診断士)にご相談ください。