瑕疵担保責任の期限が切れる10年目、寄せられる不安の声

  • Update: 2019-02-20
瑕疵担保責任の期限が切れる10年目、寄せられる不安の声

新築住宅を建てる(販売する)事業者は、「住宅の品質確保促進法」にもとづき、引渡し日から10年以内に「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の欠陥が見つかった場合、無償で直す「瑕疵担保責任」を負っています。

漏水

例えば、こちらの写真のように漏水によって構造材が腐ってしまう、といったケースです。構造や雨漏りに関する瑕疵は、補修に高額な費用が掛かるので当社でもこの無償補修の機会を有効活用すべく、保証期間内での点検をお勧めしています。

売主・施工会社によっては定期的に点検にきてくれるケースもありますが、「ハウスメーカーの点検で、多額の費用が掛かる修繕を勧められている」「こんな高額な補修、本当に今必要ですか?」といった声も寄せられてきました。新築一辺倒から中古住宅にシフトしていく住宅市場で、ハウスメーカーさんとしても修繕やリフォームのチャンスを逃したくない、他社にリフォームを取られたくない、と思う気持ちもあるかもしれません。また、逆に、施工会社の費用負担になるような不具合は実はスルーされてしまうかもしれない、と感じる方もいらっしゃいます。

そこで、今回は10年目を前に瑕疵保証期限切れ前チェックで一戸建て自宅ホームインスペクション(住宅診断)をご検討の方が、どんなことを気にされていたのか?どんな点が心配だったのか?さくら事務所に寄せられた声の中からご紹介します。

中古一戸建てホームインスペクション(住宅診断)

さくら事務所に寄せられた声

売主・施工会社の点検の結果、見積もりが高すぎるような・・・

修繕の見積もりに疑問売主・施工会社の点検の結果、いくつか補修が必要になったけど出てきた見積りが高額で・・というお問い合わせはよく頂きます。
それにより保証が延長できることもあるようですが、本当に適切な修繕なのか?価格は妥当なのか?がご心配のようです。

確かに今やった方がいいけど、長い目で見たら、先々ここと一緒に修繕したほうが効率的・・・という修繕もあります。例えば、屋根などの高所は足場を掛けるだけでも高額です。一緒にできるところはタイミングを併せて同時に修繕したほうが効率的でしょう。

老後は修繕費用を抑えたいのでこの機会にしっかりチェック!というシニアの方

「購入したばかりの若いころは、毎日忙しく点検まで気が回らなかった。歳を重ね、生活スタイルも落ち着き、住まいへの関心も高まってきた。」という方も多いようです。引退後の生活も考え、住まいの修繕費用はなるべく抑えたい、という意図もあるようです。

売却をご検討の方は「スムーズに引渡しできるように」

近く売却を検討中、購入希望者がインスペクションを希望した際に、スムーズに売却できるよう不具合は直しておきたいという方も。無償補修で建物を健全な状態にしておくことで、いざ売却時に不具合が発覚、買主負担で補修することになり多額の出費が発生・・・なんて最悪の自体も避けられます。

補修方法は適切か?長期的に見て適切な修繕がされているか?

これからは全て自費での補修になりますので、その場しのぎの修繕になっていないか?その補修方法が適切なものか?も気になります。とは言えこれを一般の方が判断するのは難しく、プロのアドバイスがあれば尚いいでしょう。

修繕方法は適切か?


いずれも、インスペクション同様、「利害関係者のチェックではその立場から正確な点検がしてもらえないのではないか?」という不安からくるものでしょう。中立的な第三者にチェックしてもらうことで、適切な点検と修繕方法のアドバイスを安心に繋げることができます。