関東を直撃した台風15号から約一週間。新築戸建を建築中に大型の台風が来てしまったら…「そのまま工事を進めてもよいのか?」「台風後の現場対処が心配。どんなところに気を付ければよいか」多くの相談が相次ぎました。
まだ台風シーズンは続きます。新築工事中の強い雨・風などの台風対策についてチェックポイントを紹介します。
材木が濡れてる・・・雨への対策
まず問題になるのが、激しい雨。
一戸建て住宅の工事中に雨が降り、柱や梁、合板などが長時間水に触れてしまうとカビの発生や、家自体の強度や耐力に影響が出る恐れがあります。
通常は防水工事が終わるまでは大工さんが写真のような雨よけのためのビニールシートをかけてくれますし、
濡れてしまった場合でも木材は乾くので、通常の雨で少し濡れたぐらいでは心配ありません。
しかし、台風の時のような大雨・長雨になると少し注意が必要です。
次のような状態がみられたときは強度や耐力が低下している可能性があるので、第三者による現場検査など、専門家に確認してもらったほうがよいでしょう。
・他と比べていつまでも湿っていたり、柔らかくなっている場所がある場合
・外壁の下地や床下地の表面が剥がれてきている場合
また、白く粉っぽいものが付いていたり、黒い斑点などはカビの可能性もあり、継続して湿っていると腐食が始まったりします。
腐食にまで至らない場合でも、乾ききらずにカビが発生してしまうと後々の健康問題につながることも。
また、断熱材に広範囲にカビが生えてしまうと断熱性能にも影響が出てしまいます。
無垢材などは濡れても乾いて元に戻る場合がほとんどですが、床の合板は濡れるとふくらみ、乾いてからも均一になりづらく、仕上げのフローリングが平らに張れなくなってしまうこともあります。
そのようなことから、合板にあらかじめフィルムを貼る施工業者もあるようです。
強風への対策
台風の場合、工事途中での強風も心配ですね。
通常、クギや工具などの飛散防止のために写真のようなグレーのメッシュ状のシートがかけられていますが、台風などの強い風が吹く時には要注意。
強風でシートがあおられ、足場ごと倒れてしまう恐れがあるのです。
足場が倒れると家やモノへの被害のほか、近所を通りがかった方にケガをさせてしまうなど、大事故につながりかねません。
通常、台風や強風の予報がある場合は現場の大工さんがシートを束ねて飛ばないように対策をしてくれます。
工期への影響
激しい雨の日はコンクリートの打設ができません。
台風とぶつかると、ミキサー車などを再び手配するために1週間程度工期が遅れることも。
特に新築工事が台風シーズンにぶつかってしまう場合は、引き渡しが遅れてしまう可能性があることを念頭に置いて引っ越しの準備などを考えておいたほうがいいかもしれません。
一戸建ての工事中に不安を感じたら…
台風への対策に限らず、工事が始まるといろいろと不安を感じることが多いかと思います。
そんな時は第三者の住宅のプロに相談してみるのもひとつの手です。
さくら事務所の一戸建て新築工事中ホームインスペクション(第三者検査)では、建物に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、客観的な立場から工事中の現場検査を行っております。
また台風シーズンであり、増税前の9月30日までは期間限定の工事中インスペクションを実施中。「工事現場、これでいいのかな?」「社内検査はあるみたいだけど、任せて大丈夫?」「専門家の意見を聞いてみたい」といった場合は、お気軽にご相談ください。
家づくりで大事なのは、家づくりを施工会社や売主任せにして進めないこと、あくまで自分たちが当事者であるという意識を忘れないことです。 とはいえ、家づくりなんてもちろん初めて、何もかも知らないことばかり・・・という方がほとんどでしょう。