壁や天井の壁紙
そろそろ大掃除も大詰め・・・という方も多いのではないでしょうか?
「掃除したら今度は妙に壁紙についたカビが気になった!」という方もいらっしゃるかもしれません。
そもそもカビの原因は一体なんでしょうか?
原因はいろいろありますが、特に「雨漏りや漏水」と「結露」で発生する可能性が考えられます。
「雨漏りや漏水」には、定期的な点検とメンテナンスが大切です。
「結露」でカビが発生している場合は、そもそも住宅の断熱性が低い可能性が高く、断熱性能が低い住宅は、結露によるカビの発生で健康被害が出てしまうことがあります。
こうした断熱性能が低い住宅だと、室温が低下し、インフルエンザウイルスが活性化してしまう環境に陥ってしまいます。
又、高齢者に被害の多い、ヒートショックなども心配です。
住宅の断熱改修で結露を防ぎ、暖かい住宅にしないと健康被害が増加する傾向があるため、カビを見つけたら、「原因」を明らかにし適切に対策しないと、知らないうちに健康を損なう住宅になってしまいます。自分の住まいは大丈夫か・・?
まずは、自宅の壁紙の黒ずみやカビをチェックしてみましょう!
今回は、壁紙掃除のポイントとめったにしないからこそ見ておきたいポイントをホームインスペクター(住宅診断士)がご紹介します。
見るべきポイントはここ!
まずは現状の確認をしましょう。
- 「屋外に面した壁・天井」を2・3メートル離れたところからよく眺める
(近づき過ぎると、色の濃淡に気づきにくいので) - 剥がれや隙間は近づいて観察し、壁の下地や壁紙の裏側が黒ずんでいないかを見る
→ 黒ずみがないようなら、剥がれた壁紙は接着剤で貼りつけましょう - 染みのような汚れは、水拭きや家庭用クリーナーなどで色が薄くなるかを確認
→ 薄くなっていくなら、表面が傷つかない程度に拭き続けます
もし壁紙の裏が黒ずんでいたら・・・
黒ずみが見られる場合、「結露」「雨漏り」が原因でカビが生えている可能性があります。剥がれた壁紙を貼り直しても、原因である過剰な水分が続く限り、いずれまた再発します。
断熱性能不足による結露が原因の場合、夏は除湿器を置き、冬は壁近くが温まるよう暖房をかけ急激な温度低下を避けることで剥がれとカビの再発を防げるかもしれません。
雨漏りを疑う場合、雨水の浸入口の特定は容易ではありません。ホームインスペクターなど住宅診断の専門家にご相談されることをお勧めします。
拭いても汚れが薄くならなければ・・・
雨水により壁紙自体が変色しているのかもしれません。時間の経過により染みの色が濃く大きくなることがありますので、写真を撮っておき、数か月後に変化が無いか、写真を比較して確認しましょう。染みが濃く大きくなってきたら雨漏りの可能性があります。
では、さくら事務所で自宅点検ホームインスペクション(住宅診断)に伺った際に見つかった実際の事例をご紹介します。
事例①
マンションの壁に雨漏りが原因でできた壁の染み。裏側から変質してしまっているため、拭いても拭いてもキレイにならなりません。
事例②
断熱性能不足により結露で壁紙に隙間が空いたマンション。壁下地にも剥がれた壁紙の裏にもカビはなかった。結露しても湿気の量がさほど多くなければカビが生えないことも。
事例③
雨漏りが原因でひどい結露を起こしていた一戸建てでは、剥がれてきた壁紙の裏側にカビが生えていました。雨漏りの原因箇所を特定しなければ解決できません。
いかがでしたでしょうか?
カビは建物を傷めるだけでなく、人体にも悪影響を及ぼします。この機会にぜひチェックしてください。(高いところなどは十分に注意してチェックなさってくださいね。)
不安なところがあれば、ホームインスペクター(住宅診断士)に相談してみましょう。