プロが解説する台風対策3選!その対策、思い込みでやっていませんか?

  • Update: 2022-07-10
プロが解説する台風対策3選!その対策、思い込みでやっていませんか?

例年、台風の発生・接近が最も多い7月~10月、家屋に与えるダメージが気になる時期になりました。よく知られている対策のなかには、住宅のプロであるホームインスペクターから見ると、費用対効果が低い対策も見受けられます。

本コラムは、災害対策の具体的アドバイスも行っている、さくら事務所のホームインスペクターが監修!「やっても効果の低い対策」、優先的にやるべき「おすすめの対策」を整理し、できるだけ分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!

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思い込みだけでやっていませんか!?ありがちな台風対策「3選」

【第3位】「外からの浸水対策のみ行う」

台風・水害対策として、比較的準備されているのは、玄関や窓からの浸水を防ぐための土嚢や水嚢の準備・止水版の設置かと思います。水嚢は土嚢より手軽で、二重の袋に水を入れ、空気を抜いて袋の口を縛り、あれば段ボールに入れると強度が増します。

しかし、水の侵入口は、玄関や窓だけではありません。水はトイレ・洗面所・キッチンの排水溝、お風呂や洗濯機の排水管から水が逆流して、浸水する可能性があるのです。室外からの浸水にのみ対策するのではなく、室内から浸水することへの対策も必要となるので気をつけましょう。

【第2位】 浸水後、すぐに電気を使う

一度浸水した建物で電気の使用を再開するときは、事前の十分な確認と、異変を感じた場合は、即時電気の使用を停止する必要があります。

阪神淡路大震災で多くの火災の原因となった「通電火災」。これは、ブレーカーを落とさずに建物の外へ避難し、停電が解消され、通電再開によって発生する火災のことをいいます。台風後は特に、家の中への浸水によって家電やコンセント部分、分電盤が濡れていることに気づかずに電気を使用し、ショート・発火して火災につながります。

配電盤や電気系統の配管が濡れた状態かどうかは、目に見える雨漏りや、床上浸水、内水氾濫だけでなく、横殴りの雨が続くと外壁から浸水し、室内では気づかないケースも考えられます。そのため、通電を再開してしばらくは焦げ臭い、バチバチ音がするなど、異変に気付けるよう、注視することをお勧めします。

【第1位】 養生テープを窓ガラスに貼る

とても効果的な印象がある、窓ガラスに貼る米印の養生テープ。費用と手間のわりに、その効果としては「ガラスの飛散を多少防いでくれる程度」しか期待できません。

その手間と費用をかけるのであれば、ホームセンターやネットで購入できる半透明のプラスチック製段ボールを窓ガラスに貼るのがおすすめです。窓ガラスに粘着剤が残ることもなく、室内室外、両方から貼ることで、ガラス自体も保護できます。

養生テープとともに、半透明のプラスチック製段ボールも購入し、大きめの窓だけでも、7月~10月の台風時期は貼ったままにしておくと安心です。

ホームインスペクターおすすめの台風対策「3選」

【その①】家の中から水があふれることを防ぐ

浸水直前の対策 ~下水の逆流を防ぐ~

水嚢で水回りの排水溝を塞いでおくと、排水の逆流をある程度防ぐことができます。玄関や窓からだけではなく、室内の排水管からも内水氾濫が起こるという点を踏まえ、しっかり対策しましょう。

【その②】 停電したらブレーカーを落とす

災害時の二次災害ともいえる「通電火災」阻止に重要な点は、停電したらまずは、全ブレーカーを落とすことです。ブレーカーを落とすことで、電力供給が再開した際、家電やコンセントが濡れていても通電火災を防ぐことができます。

ブレーカーを上げるタイミングは「緊急事態に対応できる大人が在宅しているとき」です。ブレーカーを落とした状態で、くまなく雨漏りを確認することは難しいため、大人がいる状況でブレーカーを上げます。ブレーカーを上げたあと、もし室内で焦げ臭い匂いが漂ってきたら、ブレーカーを落とし、消防(119)に通報しましょう。

台風が過ぎ去ったら、自宅の点検を行うこともおすすめします。

もし天井や壁に雨漏りのシミが見つかったら、自宅を建てた施工会社や最寄りの工務店、ホームインスペクション業者・さくら事務所などに相談してください。

【その③】 飛散防止フィルムを窓に貼る

台風はほぼ毎年発生するものです。予報が出てから窓ガラスの対策をするのではなく、あらかじめ割れたガラスが飛散しないよう、飛散防止フィルムを窓ガラスに貼っておくのがおすすめです。一度貼れば、貼りっぱなしでも問題ありません。

ただし、飛散防止フィルムは気泡が入らないように貼る必要があるため、少し難しく感じる方もいらっしゃるでしょう。最初は、サイズの小さい窓から試し、うまく貼ることができたら、少しずつ大きな窓にもチャレンジしてみてください。

自分で貼るのは自信がない、大きな窓が心配、という場合は、プロの職人に依頼することも検討しましょう。

戸建てをこれから建築される方や、後からでも設置できる場合は、大きな窓だけでもシャッター設置がおすすめです。費用は1ヵ所10万円前後、工事期間も最短1日と比較的、気軽に設置できます。

「災害リスクカルテ」のご紹介

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ハザードマップだけで災害リスクに全方位備えるのは、読み取り方・縮尺による実状との乖離があり、難しい側面があります。災害リスクをより具体的・多角的に捉えたい方は、ハザードマップに加え、さくら事務所の「災害リスクカルテ」のご利用をおすすめします。

水害、土砂災害、地盤の揺れやすさ、地盤の液状化、大規模盛り土、津波、高潮などに関してリスクが高いのか中程度なのか、低いのか、対象外なのかを地盤と災害の専門家が評価するものです。

災害リスクカルテをお申込みいただいた方には、自分の家にはどんな災害リスクがあるのか、自分の家を災害から守るためには、どのような対策をすればいいのか、さくら事務所のホームインスペクターが建物に合わせた災害対策をお伝えいたします。

いつ来てもおかしくない、災害リスク。今できる対策を知っておくために、さくら事務所の「災害リスクカルテ」を、ぜひご利用ください。