連休で家を空ける前に実践しておきたい防犯対策を紹介!

  • Update: 2023-04-28
連休で家を空ける前に実践しておきたい防犯対策を紹介!

「今年のゴールデンウィークは出かけよう!」とお考えの方が多いのではないでしょうか。長期間家を離れる際は、いつも以上に入念な防犯対策を講じておくのがおすすめです。しかし「どんな防犯対策をすればいいかわからない」「自分の家は防犯対策が十分なのか?」など疑問に思うこともあるでしょう。

そこで本記事では、ホームインスペクター(住宅診断士)による防犯対策の確認方法を紹介します。1日でできる防犯対策や、DIYをする際に気を付けるべきこともプロの視点で解説しています。また、マンションの大規模修繕工事や一戸建ての外壁・屋根塗装工事など、工事期間中に防犯リスクが高まる理由と、その対策についてもご紹介しています。これから家を建てたり、リフォームで新しい住まいづくりをされたりする方はぜひ参考にしてください。

自宅の防犯対策について確認すべき箇所

警察庁の発表によると、不審者が侵入してくる経路は玄関ドア、もしくは窓の2ヶ所が多いとされています。そのため、この2ヶ所を重点的に防犯対策することで、不審者の侵入を防ぎやすくなるでしょう。※. データ出典: 警視庁住まいる防犯110番 

まずは、具体的な防犯対策を紹介します。

玄関ドアへの対策

玄関ドアに有効な防犯対策は、主に以下のとおりです。

  • ディンプルキーやリモコンキーへの変更
  • 補助錠の追加設置
  • カメラ・録画機能付きインターホンの設置

玄関ドアは鍵山があるタイプの鍵だとピッキング被害に合いやすくなるため、構造が複雑なディンプルキーがおすすめです。ディンプルキーとは表面に複数のくぼみがある鍵のことで、一般的な鍵よりも防犯対策に優れているといわれています。交換費用も数万円程度で済むため、すぐに取り入れられる防犯対策といえるでしょう。

また、玄関の閉め忘れによって不審者が侵入しているケースも多く見られるため、リモコンキーの導入も効果的です。製品によっては外出先でも鍵をかけられるため、閉め忘れたときも安心です。

窓への対策

窓に有効とされる防犯対策は、主に以下のとおりです。

  • 防犯ガラスに取り替える
  • 防犯フィルムを貼る
  • 雨戸/シャッター・面格子を取り付ける
  • 内窓を設置する
  • 二重鍵にする

警察庁によると一戸建てのガラス破り(ガラスを割って侵入)は、令和4年に3,710件発生しています。対策としては防犯ガラスや防犯フィルムを利用することで、不審者の侵入を防ぎやすくなります。また、CPマークがついた製品であれば、侵入手口に対しての抵抗時間が5分以上かかることが確認されており、防犯対策にも有効です。

 

面格子がすでに付いている場合でも、設置しているビスがむき出しであったり、本体が錆びていたりすると簡単に外せるため現状を確認しておきましょう。

内窓・二重窓は1ヶ所あたり30分程度で設置できるため、手軽に活用できる防犯対策の一つです。防音や断熱の効果も得られるため、快適な暮らしを実現できるでしょう。

死角への対策

自宅に死角がある場合は、以下のような対策も有効です。

  • センサーライトや防犯カメラを設置する
  • 防犯砂利を敷く
  • 物置などで2階に上がれるような足がかりを作らない
  • 電信柱や物置、隣の家が近いなど、侵入する足場になる箇所には対策を行う
  • 物置などを置く場合は、なるべく死角を作らないようにする
  • プライバシーを守るための目隠しフェンス設置は、ある程度の視覚性も保てるような格子状などにする

自宅に死角があると不審者が侵入しやすくなるため、なるべく見通しの良い環境を作りましょう。例えば、プライバシー確保のために、窓や玄関の前にフェンスや植栽を設置し、外からの視線を遮ることもあるかもしれません。しかし、外から完全に見えないようにすると、防犯上のリスクが高まります。囲いを設置する場合は、ある程度見通しの良い素材を選ぶことで不審者の侵入を防ぎやすくなります。

留守中の対策

上述の警察庁のデータによると、昨年の侵入窃盗36,588件のうち、一戸建ては33%、共同住宅は12%で、半分近くが住宅。また、侵入窃盗全体の29%を占める侵入方法は「空き巣」であることから、住宅の防犯対策は「留守だと思われにくい工夫」が大事と言えます。

留守宅に見えづらくする・住まいの工夫

①タイマーを利用した照明のON・OFF

タイマー付きのコンセントに明るめのフロアライトや電気スタンドを接続し、窓近くの壁際に置きます。17時~22時/5時~7時などで点灯・消灯することで、人が中にいると思わせるのが設置の目的です。「タイマー付きコンセント デジタル」などで検索すると、様々なタイマー付きコンセント製品が出てきます。

②カーテンを自動で開閉・在宅風を演出

住宅内を覗かれにくくするために窓のカーテンを閉めて出かけると、昼間もカーテンが閉めっぱなしなことから、逆に住民不在が目立ってしまいます。そこで、カーテンの開閉が自動でできるツールをカーテンレールに取り付ければ、タイマーやスマートフォン操作で、任意の時間に開閉が可能。「誰か家にいる」と窃盗犯に思わせられるかもしれません。「カーテンロボット」や「カーテン 自動開閉 タイマー」などで検索すると、いろいろな製品が出てきます。

③外出先でインターホンにリアルタイム応答!

一戸建ての門柱などに、遠隔応答ができるカメラ付きインターホンを取り付けておくと、インターホンの呼び出しに、外出先からリアルタイムの応答が可能です。マンションでの設置は難しく、一戸建てでも既存インターホンに改造・設置することはできないことから、取り付け可能な住宅や場所は限定されますが、一戸建ての門柱などに設置できれば、留守中の来訪者に外出先からスマートフォンで音声応答が可能に。窃盗犯が下見でインターホンを押しても「今手が離せない」など応答すれば、留守だと思われにくくなるかもしれません。「インターホン 遠隔 双方向」などで検索します。

この他に、次のようなことから、周囲に留守を知らせることになり得ますので、気を付けましょう。

・ポストに郵便物や新聞をためない(郵便局や販売店に連絡して配達を一時停止するか、信頼できる隣人や知人に回収してもらいましょう)

・洗濯物は干したままにしない

・留守番電話に、留守をする期間がわかる旨のメッセージを残さない

・SNSで留守にする旨のメッセージや写真をアップしない

マンション・戸建ての修繕工事期間中は特に注意

マンションの大規模修繕工事期間中は、部外者による不法侵入や空き巣などの犯罪被害が発生するリスクが高まります。大規模修繕の工事には、足場の設置は必要不可欠。しかし、足場が組まれると、部外者のベランダからの侵入が容易になるというデメリットも存在します。特に、マンションの高層階の部屋は、油断しやすく、セキュリティが甘くなりがちですが、足場や屋上をつたった高層階への侵入リスクも高まります。

玄関や窓を施錠することは基本中の基本ですが、工事期間中は特に注意し、どんな小さな窓でも施錠しましょう。また、工事期間中の足場のセキュリティのため「暗証番号付きのオートロック扉(仮設)」を施工会社に設置してもらいましょう。

このほか、工事期間中の侵入犯罪を防ぐためには、住民一人ひとりが防犯意識を高く持つことが重要です。管理組合が掲示物などを利用して、各住民が自宅で実施できる効果的な防犯対策の方法などを周知し、マンション全体の防犯力を高めることも大切です。

一戸建てにおいても外壁・屋根塗装等、足場を組んだ作業期間中は、2階以上への侵入が容易になります。足場入口への施錠、センサーライト設置等の対応を施工会社に依頼する他、作業日と作業が休みの日は事前に把握しておくことで、「休みの日なのに誰か足場にいる」と異変に気付きやすくなります。自宅ではなく、隣近所の家が工事期間中である場合も、足場をつたって2階や3階などへの侵入がしやすくなるかもしれませんので、気を付けましょう。

DIYで防犯対策を行う時に気を付けたいこと

防犯カメラやセンサーライトなどは、ホームセンターなどで手軽に購入できることから、自分でDIYをしようと考える人もいるかもしれません。しかし、外壁に穴を開けてしまうと雨漏りや浸水の原因になるため注意が必要です。外壁の取付箇所には十分に気をつけ、もしご自身で行う場合にはシーリングなどで防水対策を施しましょう。

「自分で防水対策するのは難しい」「外壁に穴を開けるのは不安」と感じるようであれば、プロに依頼したほうがやはり確実で安心です。専門家に依頼することで、安心して防犯対策を行ってもらえます。

防犯リフォーム前には専門家に相談を

防犯リフォームをする場合は、専門家に相談するというのも一つの方法です。さくら事務所のホームインスペクション(住宅診断)では、防犯についても現地でご相談にのらせていただきます。大事なマイホームで長く暮らすには建物の性能強化はもちろん、大切な財産を奪われないための防犯性能も大切です。

特に築年数の古い建物の場合は、劣化がないかどうかを現状確認をしなければいけません。すでに防犯対策をしてあっても、劣化によって機能が損なわれている可能性もあるためです。場合によっては、修繕が必要になるケースもあるでしょう。こうした作業を業者に依頼する際、必要のない工事まで含まれたり、品質に問題があったりするなど、さまざまなことが原因でトラブルに発展する可能性があります。トラブルを回避するためにも、工事内容を適正に見極める作業が必要です。

さくら事務所では「専門家相談」として、1時間1万円という利用しやすい価格で、建物のプロにリフォーム計画などを相談できます。もちろん、リフォーム工事途中の検査をご希望される場合には「リフォーム・リノベーション工事チェック」のサービスも提供しています。

建物に精通したホームインスペクターが、客観的な立場からチェックを行うことで、リフォーム工事によるトラブルを未然に防ぐことが可能です。 リフォーム前の状況確認から見積もり内容のチェック、そして施工中の不備の是正や完成検査までさまざまな内容で対応しています。防犯対策でお困りの方は、ぜひさくら事務所までお問合せください。