ハウスメーカーと工務店の違いとは?家づくりで失敗しないためのポイントも解説

  • Update: 2023-12-14
ハウスメーカーと工務店の違いとは?家づくりで失敗しないためのポイントも解説

「注文住宅を購入したいけど、ハウスメーカーと工務店の違いがよくわからない」と不安に感じる方もいるでしょう。人生に一度の家づくりだからこそ、失敗したくないと思う方は多いはずです。

そこで本記事では、ハウスメーカーと工務店の違いを紹介します。それぞれのメリット・デメリットや建築会社選びで失敗しないポイントなども解説しているので、併せて参考にしてください。

ハウスメーカーとは

ハウスメーカーとは、家づくりに関するサービスを提供している住宅メーカーのことを指すのが一般的です。部材生産から施工に至るまでをサポートしており、テーマに沿った多数の住宅商品を販売しています。また、ハウスメーカーは全国展開している大企業であることから、対応エリアが広いことも特徴です。

なお、ハウスメーカーでは住宅の品質・形状・寸法や工法の一部を規格化することで、注文住宅の大量生産を可能にしています。また、あらかじめ行政から認可を受けた仕様で住宅を生産・供給しており、一定の品質を保てることも魅力の一つです。その結果、ハウスメーカーは多くのお客様が求める住宅を一定の品質を保ちながら提供できる仕組みを構築しています。

工務店とは

工務店とは、地域に密着しながら住宅工事を請け負っている会社のことです。新築住宅を建設するのはもちろんのこと、リフォームや増築などにも対応しています。

なお、工務店は規模や形態によって以下の3種類に分けられます。

  • 地域密着型の工務店
  • フランチャイズの加盟店
  • 営業規模・エリアを拡大した工務店

地域密着型の工務店は、拠点のある地域と深い関わりを持ちながら事業を展開しています。会社の規模は小さいものの、そのエリアの知識を豊富に持っているのが魅力です。

フランチャイズ加盟店は、本部が開発した規格や工法などを共有していたり、建築資材を一括で仕入れていたりといったメリットがあります。

営業規模・エリアを拡大した工務店は、近隣地域に支店や営業所を構えているのが特徴です。地域密着型ではあるものの、営業活動に力を入れているため、住宅展示場やモデルハウスが用意されているケースもあります。

ハウスメーカーと工務店との大きな違いは事業規模の大きさ

ハウスメーカーと工務店にはさまざまな相違点がみられるものの、大きな違いは事業の規模です。先ほども解説したとおり、ハウスメーカーは全国規模で事業を展開しているのに対して、工務店は地域に密着しながら事業を進めています。

そのため、ハウスメーカーと工務店のどちらを利用するか迷った際は「全国展開しているかどうか」「地域の情報に精通していたほうが良いか」といった視点で考慮するのも一つの方法です。

ハウスメーカーのメリット・デメリット

自分の理想を叶える家づくりを行うためには、より深くハウスメーカーの特徴を理解する必要があります。そこで、ここからはハウスメーカーを利用するメリット・デメリットを紹介します。ハウスメーカーの特徴を理解し、自分にあった建築会社を見つけていきましょう。

メリット

ハウスメーカーのメリットは主に以下のとおりです。

  • 対応エリアが広い
  • 最新設備を導入しやすい
  • 品質が安定しやすい
  • 工期が短い
  • アフターサービスが充実している
  • 倒産のリスクが低い

ハウスメーカーは全国展開している大手の住宅建築会社であることから、経営基盤が安定している傾向があります。そのため「アフターサービスを利用しようと思ったけど、会社が倒産していた」といったトラブルを防ぎやすいでしょう。また、ブランド力や会社によっては、ハウスメーカーは買い手にアフターサービスを引き継げる場合などがあり、売却時に有利になりやすいといったメリットがあります。

デメリット

ハウスメーカーを選ぶデメリットは主に以下のとおりです。

  • 工務店よりも高額になりやすい
  • 設計の自由度が低い

ハウスメーカーは規格化された仕様で住宅設計を行っているため、個性的なマイホームを建てたい方には不向きです。また、人件費や広告費にお金がかかっていることから、コストが割高になる点にも注意しましょう。

工務店のメリット・デメリット

ハウスメーカーとの違いをより深く把握するためには、工務店のメリット・デメリットも確認しておきましょう。どちらが自分の希望に沿っているかがわかりやすくなります。

メリット

工務店を利用するメリットは主に以下のとおりです。

  • 地域に密着している
  • 自由に住宅設計ができる
  • コストパフォーマンスが高い

工務店は地域密着型の建築会社であるため、そのエリアの情報に精通しています。そのため「地域のことをよく理解している方に住宅を設計してもらいたい」と考える方に向いているでしょう。また、建材や設備など、建築に関連するあらゆる事柄を一緒に決めながら柔軟に対応してくれる場合が多く、こだわりののマイホームを手に入れたい人におすすめです。

デメリット

工務店を利用するデメリットは主に以下のとおりです。

  • 工期が長くなりやすい
  • アフターサービスに差がある

工務店はオリジナルの住宅を建てられる一方、決める事柄が多いため工期が長くなりやすい点に注意が必要です。また、それぞれの工務店が持つ特徴も異なるため、依頼する前にどのようなサービスを提供しているかをよく確認しておくといいでしょう。

建築会社選びで失敗しないポイント

建設会社選びで失敗しないポイントは、主に以下のとおりです。

  • 自身の希望にあった特徴を持つ会社を選ぶ
  • 検査体制について確認する
  • 担当者と価値観が合うか

ハウスメーカーや工務店を選ぶ際は、どのような住宅を建てたいかを明確にすることが大切です。そのうえで、希望を叶えてくれる会社を選ぶといいでしょう。

ここでは、家づくりに失敗しないためのポイントを紹介します。

自身の希望にあった特徴を持つ会社を選ぶ

建築会社は、自身の希望を叶えてくれる会社を選ぶようにしましょう。理想とする住宅は、人によってさまざまです。例えば「なるべくコストを抑えながら、こだわり抜いた住宅を建てたい」と考える方もいれば「品質の安心感をなによりも重視したい」と考える方もいるでしょう。

そのため、建築会社は「希望を叶えられる会社はどこか」を考慮したうえで選ぶと、失敗しにくく納得できる住宅を建てられます。今回紹介したハウスメーカーや工務店の特徴を参考にしながら、自分の希望を考えてみてください。

検査体制について確認する

建築中の検査体制は会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。例えば「重要な工程の説明は、施主が立ち会いのもと行う」と決めている会社もある一方、説明時間を設けていないところもあります。また、自由に建築現場を見学できるケースもあれば、事前予約がないと見学できないケースも珍しくありません。

そのため建築会社を選ぶ際は「どのような検査体制になっているか」「施主の立ち会いはあるのか」などを確認しておくと安心です。

担当者と価値観が合うか

建築会社を選ぶときは、担当者との相性もチェックしておきましょう。住宅購入は人生の中でも大きなイベントであり、不安を抱えている方も少なくありません。そのようなときに、信頼して相談できる担当者がいれば心強さを感じられるでしょう。

実際、建築会社を選んだポイントに「担当者が信頼できたから」と回答する方は多いです。担当者との相性が良いとスムーズにコミュニケーションが取れるのでストレスが軽減され、不具合やトラブルが起きても相談しやすかったりといったメリットがあります。そのため、建築会社選び迷ったときは、担当者との相性を確認しておくと安心して任せられます。

家づくりで失敗しないためにはインスペクションの検討も

家づくりで失敗しないためには、ホームインスペクションの活用も検討しましょう。

建築業界において設計監理を行う「監理者」と現場管理を行う「施工者」は、別の会社が担当するのが一般的です。建築現場で不具合が起きたとしても、設計監理を行っている監理者がその問題に気付けるからです。

しかし、多くの注文住宅の場合は、設計監理と現場管理を同じ1つの会社に依頼しています。ワンストップで設計から施工までを任せられるため、施主にとって数多くのメリットがあるものの、建築中に起こる不具合に気付きにくいといったデメリットがあります。

この品質管理の欠点を補えるのが、ホームインスペクション(住宅診断)の活用です。ホームインスペクションとは、住宅に精通したホームインスペクターが第三者の立場から住宅に関するアドバイスを行うことです。施工状況の不具合の有無や改修すべき箇所の見極めなどを実施しています。注文住宅を建築する際にホームインスペクションを活用すると、ワンストップによって見落としやすい不具合のチェックを補完することができます。その結果、安心して暮らせる住宅を手に入れられるでしょう。

さくら事務所では創業以来63,000件以上の実績(2023年11月時点)を誇っており、注文住宅におけるホームインスペクションにも対応しております。また、ホームインスペクションにとどまらず、災害に関するアドバイスなども行っていますので、住宅の購入に不安を抱えている方はぜひお気軽にお問い合わせください。

ハウスメーカー・工務店の特徴や住宅業界の構造を理解し、家づくりを成功させよう

家づくりを成功させるためには、自分の希望にあった建築会社を選びましょう。全国展開しているハウスメーカーでは、工期が短くアフターサービスも充実しています。地域密着型の工務店であれば、エリアに特化した情報を把握したうえでオリジナルの住宅を設計してくれます。それぞれの特徴を理解することで、理想の住宅を購入できるでしょう。

ただし、多くの注文住宅ではワンストップで設計から施工までを行っているため、メリットもある反面、品質管理に課題を抱えている場合もあります。この課題を解決できるホームインスペクションを活用して、より快適な暮らしを手に入れてください。

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