自分に合った工務店の選び方とは?覚えておきたい7つの判断基準を解説

  • Update: 2023-12-25
自分に合った工務店の選び方とは?覚えておきたい7つの判断基準を解説

「家づくりを工務店に依頼したいけど、どうやって選べばいいのだろうか」

このように悩む方は少なくありません。工務店は地域密着型な場合が多く、地元の情報にも詳しいことから安心感を抱く方もいるでしょう。とはいえ、自分に合った工務店を選ばなければ、満足度の高い家づくりは難しいです。

そこで本記事では、自分に合った工務店の選び方を紹介します。工務店選びの流れや家づくりで失敗しないための注意点も解説しているので、併せて参考にしてください。

新築工事中ホームインスペクション(第三者検査)サービス

自分に合った工務店の選び方ー7つの判断基準ー

工務店に家づくりを依頼するとゼロからこだわりの詰まった住宅を建てられるため、思い入れの深い住まいを手に入れられます。とはいえ、どの工務店に依頼するかによって住宅への満足度は大きく変わるため、自分に合った工務店選びが大切です。

なお自分に合った工務店を選ぶ際は、以下の7つの判断基準を参考にしてみてください。

  1. 対応エリア
  2. 経営状況
  3. 自社施工かどうか
  4. 担当者
  5. プランニング力
  6. 技術力
  7. 工務店の強み・得意分野

それぞれのポイントについて解説します。

対応エリア

工務店は地域密着型の場合が多く、対応エリアが限られていることがあります。そのため依頼する前に対応エリアを確認してから、工務店を選ばなければいけません。なお、建設地と工務店の距離が近いと現場の管理がしやすくなるため、コスト削減にもつながるでしょう。

経営状況

工務店を選ぶ際は、経営状況の確認も行っておきましょう。もし万が一、建設工事中に工務店が倒産してしまうと工事がストップしてしまい、住宅を完成させることができません。たとえ住宅が完成した後であってもアフターサービスを受けられない可能性が出てくるため、その後の生活に大きな影響を与えるでしょう。

特に近年は新型コロナウイルスの影響によって経営状況が厳しくなった企業に対して、実質無利子・無担保で行われた融資(ゼロゼロ融資)の返済が開始されており、建設業界にも影響を及ぼす可能性があります。

なお、工務店の経営状況については、年間の施工棟数を確認するのがおすすめです。施工棟数が多いと安定した経営をしていると判断できるため、安心して依頼できます。他には、各都道府県庁の窓口で発行できる建設業許可書類の決算書を確認する方法もあります。

参考:建設業許可申請書類等の閲覧について|大阪府

自社施工かどうか

工務店を決める際は、自社施工かどうかをチェックしましょう。工務店の中には、契約後の施工作業を下請け会社に依頼するところがあります。下請け会社にすべてを任せた体制の工務店の場合、不具合が起こった際の対応も下請けを通して行うケースがあります。下請けを通す場合、対応スピードが遅かったり、適切な対応をしてもらえなかったりなど、サービス面での安心感を得にくくなる恐れがあります。

定期点検やメンテナンスなどのアフターサービスにおいても満足度の高いサービスを受けられない可能性もあるため、できるだけ自社施工の工務店を選ぶことをおすすめします。

担当者

工務店を選ぶときは、担当者との相性もチェックしましょう。注文住宅を建てる際「どのような家を建てたいか」「どの点にこだわりたいか」といった家づくりの詳細を何度も担当者と打ち合わせしなければいけません。入居後はアフターサービスやメンテナンスなどの打ち合わせが発生する可能性もあり、今後の人生において長い付き合いになります。だからこそ、気軽に相談でき、親身になって対応してくれる担当者がいる工務店を選ぶことが大切です。

また担当者のやる気や熱意は建物の出来上がりに影響を及ぼすため、その点も注目しておくとより満足度の高い住宅が完成します。

プランニング力

自由度の高い工務店を選ぶのであれば、プランニング力の高さも確認しておきましょう。「施主の要望をどこまで叶えてくれるか」を重視すると、満足度の高い住宅を建てられます。なお、工務店のプランニング力をチェックするためには、以下のポイントを確認してみてください。

  • 要望を否定せずに聞いてくれるか
  • 実現が難しい要望に対して、修正案や代替案を提案してくれるか

技術力

工務店を決めるときは、技術力を確認しましょう。技術力の高さは住宅の出来栄えを大きく左右し、満足度にも影響します。そのため建築士や施工管理士といった有資格者が多い工務店だと、建築に関する知識も豊富で住宅の完成度にも期待できます。

なお、技術力を見極めたい場合は、完成見学会などのイベント参加や、施工中の現場の見学がおすすめです。実物件を見学すると、どのような住宅が完成するのかをイメージしやすくなったり、作業員の様子を確認できたりするため、技術力や雰囲気を判断する際の参考になるでしょう。

工務店の強み・得意分野

工務店ごとに強みや得意分野が異なるため、依頼前に確認しておきましょう。例えば、以下のような強みや得意分野を持っている工務店が存在します。

  • デザイン力に自信がある
  • アフターサービスが充実している
  • 自然素材にこだわっている
  • 断熱や気密といった性能にこだわっている
  • 狭小地や変形地を活かした住宅を建てられる

そのため注文住宅を建てる際はどのような家を建てたいかを明確にしておき、その要望を叶えてくれる工務店を選ぶことが大切です。

工務店選びの流れ

工務店選びは、以下のような流れで実施していきましょう。

  1. 土地選び
  2. 工務店探し・資料請求
  3. 工務店を数社に絞り見積もりを依頼する
  4. 工事現場を見学する
  5. 資金計画・間取りなども踏まえて工務店を決める

それぞれのステップについて解説します。

STEP1:土地選び

まず、注文住宅を建てたい土地探しから始めましょう。検討しているエリアや敷地面積などが決まっていないと、注文住宅を建てる際にかかる費用の目安がわかりません。また何も決まっていない状態だと工務店を選ぶのも難しいでしょう。そのため、まずは気に入る土地を見つけることから始めてみてください。

なお、後悔しない土地を見つけるためには、以下のポイントをチェックしてみましょう。

  • 通勤や通学の利便性の良さ
  • 最寄り駅の利便性の良さ
  • 日常的な買い物がしやすい
  • 病院や郵便局といった公共施設が近くにある
  • 再開発計画の有無

さらに候補となる土地が見つかったら、洪水や津波といった災害のリスクを調べておくのもおすすめです。災害のリスクをあらかじめ把握しておくと、住宅を建てる際の参考になるでしょう。

参考:ハザードマップポータルサイト

STEP2:工務店探し・資料請求

土地のエリアが決まったら、先ほど紹介した選び方を参考にして工務店探しを始めましょう。工務店は全国展開しているハウスメーカーとは異なり、広告などで積極的にPRを行っていない場合が多いです。そのため情報収集が困難な可能性があります。

そのため地域の工務店情報を掲載した情報誌やインターネットでリサーチし、気になる工務店へ直接訪問したり、資料請求の問い合わせを行いましょう。できるだけ多くの工務店の話を聞いたり資料請求したりすると、それぞれの良さや特徴がわかりやすくなり、比較検討がしやすくなります。

STEP3:工務店を数社に絞り見積りを依頼する

資料請求や話を聞いたうえで、気になる工務店を2~3社程度に絞り、見積もりやプランの依頼をしましょう。数社の工務店に依頼することで、契約内容を比較しやすくなります。

またこのタイミングで担当者の対応や人柄などをチェックしておくと、安心して任せられる工務店を見つけやすくなります。

STEP4:工事現場を見学する

可能な限り、気になる工務店の工事現場を見学しておきましょう。「工事現場を見ても、専門的なことはわからない」と感じる方もいるかもしれません。しかし専門的な知識がなくても、現場を見ることで得られる情報もあるはずです。

例えば現場の整理整頓がきちんと行われているか、作業員の態度に問題はないかなどは、現場へ行ったからこそわかることです。さらに、建設物の仕上がりを見ると、工務店の技術力も判断しやすくなるでしょう。

ただし、工事現場は大変危険であるため、工務店の許可を取ったうえで足を運ぶようにしてください。

STEP5:資金計画・間取りなども踏まえて工務店を決める

ここまでのステップや間取り、資金計画などを総合的に評価して、依頼する工務店を決めていきましょう。たとえ要望を叶えてくれる工務店を見つけたとしても、予算的な条件が合わないと契約はできません。そのため、希望条件・間取り・予算などを総合的に考慮したうえで、自分の理想の家を建ててくれそうな工務店を選びましょう。

家づくりで失敗しないための注意点

家づくりで重視すべき点は、工務店選びだけではありません。失敗しない住宅を手に入れるためにも、以下のポイントに注意しましょう。

  • 家づくりは工事が始まってからが重要
  • 心配事ができたら遠慮せずプロの力を借りる

それぞれの注意点について解説します。

家づくりは工事が始まってからが重要

家づくりは、工事が始まってからが重要です。なぜなら工事中のチェック体制によって、家づくりが成功するかどうかが決まるからです。

建築業界において設計監理を行う「監理者」と現場管理を行う「施工者」は、別の会社が担当するのが一般的といわれています。別の会社に依頼すると不具合が起きたときに、どちらかがその問題に気付けるからです。

しかし注文住宅の場合は、設計監理と現場管理を同じ1つの会社に依頼しているのが多いです。ワンストップで設計から施工までを任せられるといったメリットがあるものの、建築中に起こる不具合に気付きにくいといったデメリットも存在しています。

だからこそ工事中の不具合にいち早く気付けるように、第三者チェックを実施するのがおすすめです。

心配事ができたら遠慮せずプロの力を借りる

第三者チェックを自身で行うことに不安を感じる場合は、遠慮せずにプロの力を借りましょう。

さくら事務所では、注文住宅のチェック体制をサポートすべくホームインスペクションを行っています。ホームインスペクションとは、住宅に関する専門知識を持ったホームインスペクターが第三者の立場でアドバイスを行うサービスのことです。例えば不具合の有無や改修すべき箇所などを見極めて、適切なアドバイスを行っています。

ホームインスペクションは施工途中の段階でも導入していただけます。「安心して住める家を建てたい」とお考えの方、満足度の高い注文住宅を購入したい方は、ホームインスペクション実績数業界No.1のさくら事務所の新築工事中ホームインスペクションをご検討ください。

工務店の選び方・注意点を理解して家づくりを成功に導こう

工務店を選ぶ際は対応エリアを確認したり、自社施工かどうかをチェックしたりしましょう。今回紹介した7つの判断基準を押さえておくと、自分に合った工務店に出会いやすくなります。

また、家づくりを成功させるためには、工事中のチェック体制を確認しておくことも大切です。心配であれば専門知識を持った第三者に依頼して、不具合がないかをチェックしておきましょう。