ハウスメーカー選びで後悔しないために!5つのチェックポイントと契約までの流れを解説

  • Update: 2024-01-25
ハウスメーカー選びで後悔しないために!5つのチェックポイントと契約までの流れを解説

「ハウスメーカーで家づくりを依頼したいけど、何から始めていいかわからない」と悩んでいる人は多いかと思います。すでにハウスメーカーを探し始めているけれど、悩みすぎて疲れてしまったという人も中にはいらっしゃるかもしれません。

そこで今回はハウスメーカー選びで後悔しないために抑えておきたいポイントと、理想的なハウスメーカー選びの手順について解説します。

ぜひ最後までお読みください。

ハウスメーカーを選ぶ際のポイント

ハウスメーカー選びで後悔しないためには選ぶ際のポイントを抑えることが大切です。

抑えておきたいハウスメーカー選びのポイントは以下の点です。

  • 工法
  • デザイン
  • 性能
  • 予算
  • 保証・アフターサービス

ハウスメーカー選びでは、これらのポイントをひとつに偏ることなく総合的に判断する必要があります。

それぞれのポイントについて紹介しますので、しっかり抑えておきましょう。

工法で決める

ハウスメーカーに限った話ではないですが、住宅の構造・工法には以下のように複数の種類が存在します。

  • 在来工法(木造軸組工法
  • 2×4工法
  • 鉄骨造(S造)
  • 鉄筋コンクリート造(RC造)

それぞれの構造・工法にはメリット・デメリットがあります。

ハウスメーカー選びの参考になるように各構造・工法の特徴について解説します。

在来工法(木造軸組工法)

在来工法は日本で昔から使用されてきた木造軸組工法を改良・発展させた工法です。木の梁と柱で建物を支えます。間取りの自由度が高く、リフォームしやすい点がメリットです。

構造上耐力が必要な箇所には筋交いと呼ばれる部材が入るのですが、近年では筋交いの代わりに構造用合板などの面材を採用するケースが見られます。これにより構造の強さも向上しています。

2×4工法

2×4(ツーバイフォー)工法は木造住宅の一種です。柱や梁で支える在来工法と異なり、壁で建物を支える構造です。「枠組壁工法」とも呼ばれます。

2×4工法は面で支える構造のため、凹凸が多いデザインにしにくかったり、開口のサイズや室内壁の位置などに制限があります。

ただし、その分構造的には安定しており、地震に強い構造です。

鉄骨造(S造)

鉄骨造とは名前の通り、鉄骨で構造体を作り上げる工法です。構造体に使用する鋼材の厚みによって下記の2種類に分けられます。

  • 軽量鉄骨造(鋼材の厚み:6mm未満)
  • 重量鉄骨造(鋼材の厚み:6mm以上)

鉄の特性である硬さ・粘り強さにより高い耐震性能を有します。ただし遮音性は低めなため、ハウスメーカーによっては特殊な部材を用いて遮音性能を高めています。

鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造とは鉄筋を仕込んだ型枠にコンクリートを流し込んで構造体を作り上げる工法です。

コンクリートの特性上、曲線などの細かなデザインに対応でき、自由度の高い工法のひとつです。

耐久性や寿命も長く、ビルなどの大規模建築にも多く採用されています。

ただし、断熱性能は低く、木材は10倍ほど熱を伝えやすい素材です。そのためしっかりと断熱施工を行わなければなりません。

デザインで決める

ハウスメーカーを選ぶ際のポイントにデザインで決める点が挙げられます。デザインで決める際は、希望のデザインを叶えてくれそうなハウスメーカーを選びましょう。

ハウスメーカーの施工事例などを見比べていくと、各社のデザインコンセプトや特徴が掴めてくるはずです。

たとえばとあるメーカーは、大きな窓が特徴的だったり、洋風なデザインやタイル調の家が得意だったり、逆に昔ながらの和風住宅が得意だったりと、各社が特徴的なデザインを持っています。

これらの施工事例はカタログや、展示場へ足を運び自身の目で見ながら把握していくと良いでしょう。

性能で決める

続いてはハウスメーカーを性能で決める方法をご紹介します。

先に述べたように工法によって少しずつ特徴が異なり、得手不得手も存在しました。しかし、実際には各ハウスメーカーとも弱点を補う手段を講じており、実際のスペック差はほとんどありません。

ただし、ハウスメーカーによっては差別化のためにひとつの性能に特化している会社も存在します。そのため各社で少しずつ性能差が生まれています。これらを見分けるためには各社の特徴をしっかり把握しておくとよいでしょう。

予算で決める

予算についてもハウスメーカー選びに重要な要素です。当然のことですがハウスメーカーによって設定している価格帯は異なります。相場は住宅情報誌やWebなどで平均坪単価という形で発表されていることがほとんどです。

坪単価とは一坪(約3.3㎡)で本体価格を割った一坪当りの本体価格を指します。ここで注意したいのが、先に紹介した通り、本体価格の単価である点です。

実は建物の本体価格には含まれていない費用が存在します。

具体的には以下の点が挙げられます。

  • 付帯工事費
  • 諸経費
  • 土地価格

付帯工事費とは給排水工事や地盤改良工事、解体工事などの工事費を指します。付帯工事は物件によって必要な工事が異なり、工事費に幅があるため本体工事と分けて考えられます。

諸経費には住宅ローンの手数料や火災保険料などが含まれます。

保証・アフターサービスで決める

保証やアフターサービスについてはハウスメーカーによって内容が異なります。そのためハウスメーカー選びにおいても決め手となり得る要素のひとつです。

アフターサービスは保証期間はもちろんのこと、条件や保証対象部位なども各社で異なります。

たとえば長期保証を受けるためには有償点検を受ける必要があったり、他社でメンテナンスを実施しないなどの諸条件を課されているケースも見られます。入居後に保証を受けようとしても受けられなかったという事態に陥らないためにも、あらかじめアフターサービスの内容は確認・比較しておくと良いでしょう。

ハウスメーカーの選びの手順

ハウスメーカー選びは時間と労力がかかります。人生で一度きりになる可能性もある家づくり。各自好きなステップを踏んで家づくりを進めても良いでしょう。しかし時間をかけすぎて家づくりに疲れてしまっては元も子もありません。

そこで、ここからは理想的なハウスメーカー選びの手順を解説します。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. 希望条件を整理する
  2. 条件に合うハウスメーカーのカタログを請求
  3. 住宅展示場やオープンハウスなどのイベントに行く
  4. 2、3社に絞って見積もり依頼
  5. 比較検討しハウスメーカーを決める

それぞれの手順について解説します。

希望条件を整理する

ハウスメーカー選びを行う前に希望条件を整理しておきましょう。

「希望条件と言われても、思い浮かばない」という方は以下の点についてまとめておくと良いです。

  • 家を購入して叶えたい暮らし
  • 欲しい部屋数
  • 各部屋の広さ
  • 好みのデザイン、色
  • トータルの予算

特に予算に関しては、現在の暮らしを参考に無理のない資金計画を立てて決めることが重要です。

具体的には以下のような流れで決めると良いでしょう。

  1. 住宅購入に費やせる自己資金を把握
  2. 現在の住居の家賃を確認
  3. 自己資金と家賃をベースに借入額や月々の支払額をシミュレーション
  4. 無理のない範囲で月々の支払額を調整して住宅ローン借入額を計算

条件に合うハウスメーカーのカタログを請求

希望条件がまとまったら、実際にハウスメーカーを選んでいきましょう。

まずはWebや住宅情報誌をチェックし、希望条件に合致しそうなハウスメーカーのカタログ請求をします。カタログはハウスメーカーの特徴や住宅性能などのアピールポイントをまとめたものです。中には別冊で施工事例をまとめたカタログを用意しているハウスメーカーも見られます。

情報収集のためにこれらすべてを取り寄せましょう。この時点では会社の数は気にしないのがポイントです。

住宅展示場やオープンハウスなどのイベントに行く

取り寄せたカタログである程度の傾向を掴んだら、住宅展示場に足を運びましょう。住宅展示場ではカタログを見て、より興味が湧いた、実際に見たいと感じたハウスメーカーの展示棟を見学するのがポイントです。

住宅展示場はカタログ同様ハウスメーカーの得意とするポイントをふんだんに取り入れたモデルハウス仕様になっています。目星をつけずなんとなく展示場を歩いていても、違いがわからず、ハウスメーカー選びに迷ってしまう原因に繋がります。

またこのタイミングで下記のようなイベントを、気になるハウスメーカーが実施していた場合は積極的に参加すると良いでしょう。

  • 構造見学会
  • 完成見学会(オープンハウス)

これらのイベントは住宅展示場と異なり、実際に建てられている住宅の仕様やスペックを把握できる貴重なタイミングです。運が良ければオーナーの意見も聞ける可能性があります。

機会があれば、ぜひ参加してみると良いでしょう。

2、3社に絞って見積もり依頼

実際に足を運んだ上で、特に良かったと感じたハウスメーカーを2、3社に絞りましょう。ハウスメーカーを絞れたら、次は見積もり依頼です。

見積もり依頼のポイントは、はじめに挙げた希望条件を各社とも、もれなく伝えることです。見積もり依頼の際に希望条件がブレてしまうと比較検討がしづらくなってしまいます。

そのため見積もり依頼をする際は希望条件をもれなく、ブレがないように伝えましょう。

比較検討しハウスメーカーを決める

続いては、いよいよハウスメーカーを決める段階です。各社の見積もりが出揃ったら比較検討をして、依頼するハウスメーカーを決めます。

比較検討をする際は希望条件に合致しているかはもちろんのことですが、担当者との相性や住宅展示場や、各種イベントに参加した際に学んだ点などを、総合的に判断するのがおすすめです。

特に担当者との相性は今後の打ち合わせのしやすさを左右する点です。ハウスメーカーとの契約から引き渡しまでの期間は半年〜1年ほどかかります。この間に担当者とは何度も打ち合わせの実施や連絡を取り合いながら家を作り上げていきます。そのため話しやすい・相談しやすい担当者かどうかも判断基準に含めるのがおすすめです。

ハウスメーカーには難点も存在する

ここまでハウスメーカーの選び方にフォーカスを当てて解説しましたが、実はハウスメーカーには弱点が存在します。しかし、心配はいりません。それぞれの弱点を補うための対策も存在します。

ここからはハウスメーカーの弱点と、それを補う対策について解説します。

制約がある

ハウスメーカーの中には規格化を徹底している会社があります。規格化は一定の品質が保てる点がメリットです。しかし家づくりに制約が生まれてしまうといったデメリットも挙げられます。

たとえば、構造的な制約で思い通りの間取りが作れなかったり、使いたい建材を使用できなかったりといったケースが考えられます。また仮にできたとしても高額な特注費がかかってしまったりといったこともあり得るでしょう。

制約により希望が実現できないといった事態を避けるには、あらかじめ希望条件をもれなく伝えておくことが重要です。言葉での表現が難しい場合はSNSなどでイメージ写真を集めておくと良いでしょう。

一括発注ゆえのデメリットがある

ハウスメーカーは設計・施工を一括で請け負う「一括発注方式」が主流です。一括発注方式は一つの会社がワンストップで設計・施工が行えるため、打合せの円滑化や、情報伝達の漏れや認識違いの発生リスクが抑えられるメリットがあります。しかし一括発注方式にはデメリットも存在します。それが工事管理・設計監理の機能が上手く発揮されない場合がある点です。

本来の建築工事は工事管理、設計監理といった2つの役割を施工会社、設計会社がそれぞれ担い、品質の確保を行っています。しかし、設計と施工を自社一貫体制とするハウスメーカーの場合は設計・工事をワンストップで行っているため、上記2つの役割がうまく機能していないケースがゼロではありません。結果として職人の力量に依存してしまうのです。

上記デメリットを補うにはセカンドオピニオンとして専門家に工事中の品質チェックを依頼するのがおすすめです。代表的なサービスとしてホームインスペクションが挙げられます。ホームインスペクションは、第三者的かつ中立的な立場で住宅のことを知り尽くしたホームインスペクターが、工事中の品質チェックを行います。ホームインスペクションがダブルチェックの役割を果たし、施工の不具合の発生リスクを抑えられるのです。

ポイントを押さえてあなたに合ったハウスメーカーを見つけよう

ハウスメーカーの選び方は工法や性能、価格などさまざまな観点での比較検討が必要です。途中で迷わないためにもあらかじめ希望条件や予算などの整理をしておくのが大切です。

条件を整えて自身にあったハウスメーカーを見つけ出しましょう。

また今回紹介したホームインスペクションは、弊社さくら事務所でも依頼可能です。さくら事務所はホームインスペクション専門会社で、2024年1月現在のご依頼実績数は業界No.1の64,000組を突破いたしました。豊富な実績で培ったノウハウで施工の不具合を未然に防ぐサポートをいたします。

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