「おしゃれな建売住宅に住みたい」と考えても、どれも似たような外観の物件ばかりに見えて決めきれないこともあるのではないでしょうか。
なかには「建売住宅では自分たちの希望や要望を反映できない」と思い込んでいたり、「いかにも建売」という印象の住宅に抵抗を感じ、購入をためらったりする方もいるでしょう。
しかし実のところ、おしゃれで個性的な建売住宅も、たくさんあるのです。この記事では、おしゃれな建売住宅の特徴や見つける方法、購入の際の注意点について詳しく解説します。自分らしい住まいを探している方や、より魅力的な家を求めている方は、ぜひ参考にしてください。
おしゃれな建売住宅の特徴
ここからは、以下5つのおしゃれな建売住宅の特徴を解説します。ご自身が理想とする住まいと一致しているかどうか、ぜひ参考にしてください。
- 住宅ごとにコンセプトが設定されている
- 個性的で目を引く外壁デザイン
- こだわりを感じる窓の種類や配置
- アプローチや庭に植栽が計画されている
- 収納や内装材にこだわっている
住宅ごとにコンセプトが設定されている
おしゃれな建売住宅の特徴のひとつが、住宅ごとにコンセプトが設定されていることです。コンセプトが明確に設定されている住宅はデザイン面で統一感が生まれ、全体的におしゃれな印象を与えます。
たとえば「西海岸をイメージした住宅」や「リゾート風住宅」など、特定のテーマに基づいて設計された住宅は、そのテーマに合った内装や外観が施されており、個性的で魅力的な住まいとなるのです。
このようにコンセプトが設定されている建売住宅は、デザイン面で統一感があり、おしゃれで個性的な住宅に仕上がっています。建売住宅を選ぶ際には住宅のコンセプトに注目し、自分のライフスタイルや好みに合った住宅を見つけることが大切です。
個性的で目を引く外壁デザイン
個性的で目を引く外壁デザインは、おしゃれな建売住宅の特徴です。
多くの建売住宅はシンプルなサイディング張りの外観ですが、外壁のデザインや素材を工夫することで個性を演出できます。たとえば塗り壁や吹付塗装、タイル、金属外壁などを採用すると、目を引くおしゃれな外観を実現できるのです。
このように建売住宅でも外壁デザインや素材にこだわることで、おしゃれで個性的な住まいを実現可能です。建売住宅を選ぶ際には、外観のデザインや使用されている素材にも注目し、自分のライフスタイルや好みに合った住宅を見つけましょう。
こだわりを感じる窓の種類や配置
窓の配置や大きさを工夫すると外観や室内のデザインを高められます。一般的な建売住宅ではコストを抑えるために引き違い窓が多く採用されています。これを横長や縦長のデザインの窓に変更すると、外観や室内の印象を大きく変えられるのです。
窓のデザインだけでなく配置も工夫すると、建物全体のデザイン性をより高めるだけでなく、採光や風の通り道を確保できます。これらのように窓の種類や配置の工夫を凝らしている建売住宅はおしゃれな傾向があります。
アプローチや庭に植栽が計画されている
アプローチや庭に計画的に植栽を取り入れられているのも、おしゃれな建売住宅の特徴です。
適切な植栽を配置することで、自然な雰囲気を演出し、外構全体の印象をやわらかくする効果が期待できます。一般的な建売住宅はコストを抑えるために植栽を省略しがちですが、植栽をなくすと、室内からの眺めや住宅そのものが質素な印象になることがあるのです。
植栽が適度に配置されている住宅は、建物自体をより魅力的に見せる効果があります。さらに植栽と合わせてライトアップ用の外構照明などが計画されていると、夜間もおしゃれな雰囲気を演出可能です。ライトアップされた庭は、昼間とは異なる表情を見せ、特別な時間を過ごすことができるでしょう。
収納や内装材にこだわっている
おしゃれな建売住宅は、内装にも細部までこだわっています。たとえば、天井の高さを変えて現し梁とすることで、おしゃれで開放的な空間を演出しています。またアクセントクロスを用いて壁面のデザインにメリハリをつけ、部屋全体の雰囲気を一新させるといった演出が施されているのです。
照明をペンダントライトや間接照明、ダウンライトを用いることで、空間をデザインする事例が増えています。
収納も、ただの空間ではなく、おしゃれにディスプレイできるような設計が施されていることが多いです。たとえばオープンシェルフを取り入れ、インテリアとしても楽しめる収納スペースに仕上げています。機能性とデザイン性を両立させた空間作りにより、おしゃれな収納が実現します。
おしゃれな建売住宅を選ぶ際は、これらの内装の工夫や収納のデザインにも注目しましょう。
一般的な建売住宅の特徴
ここからは、一般的な以下3つの建売住宅の特徴を紹介します。おしゃれな建売住宅とどのような違いがあるのか、比較してみてください。
- 似たような外観・間取りが多い
- 外構は土間だけなど簡素なものが多い
- 内装色がワンパターン
似たような外観・間取りが多い
建売住宅は、コスト削減のために同じ原材料や設計で規格化されていることから、似たデザインや間取りの住宅が多くなる傾向があります。とくに広い土地を区画割して販売するエリアでは、近隣の住宅と似たような外観や間取りになる恐れがあります。
統一感のある街並みとしておしゃれに見える場合もありますが、これは個々の好みによって評価がわかれる点です。そのため建売住宅を購入する際は実際の物件を見学し、自分がどのように感じるか確認が大切です。
外構は土間だけなど簡素なものが多い
建売住宅は、より多くの人々に受け入れられるように、外構のデザインがシンプルになっています。たとえば外構は土間コンクリートだけ、といったケースです。植栽や庭は手入れが必要になるため顧客の好みがわかれることが多いことから、計画されないことがあるためです。
シンプルな外構は購入後に顧客が自分たちでカスタマイズする余地を残している一方で、初めて購入する際には無機質で個性がないと感じることがあるかもしれません。
建売住宅の外構が簡素なもうひとつの理由に、住む人々が自分たちのライフスタイルや好みに合わせて変更できる余地を残した、「配慮」が挙げられます。住む人がカスタマイズできる余地があることで、購入者は費用を抑えつつ、自分たちの理想の外構を実現できます。
内装色がワンパターン
建売住宅は幅広い客層に受け入れられるように設計されるため、内装色がワンパターンになりがちです。内装は白一色で統一されることが多く、個性やデザイン性の高さはほとんど見られません。これは多くの人に受け入れられやすいカラーリングにすることで、販売時に幅広い層にアピールしやすくするためです。
建売住宅の内装がシンプルな理由のひとつに、コストの問題が挙げられます。同じ内装材を大量に仕入れることでコストを抑え、結果として価格を抑えた住宅を提供できるのです。コストを抑えているがゆえに内装材の選択肢が限られ、結果的にワンパターンな内装になってしまうのです。
これらの理由から、建売住宅の内装は一般的にシンプルでワンパターンになりがちです。
おしゃれな建売住宅を見つける方法
ここからは、 おしゃれな建売住宅を見つける以下4つの方法について、詳しく解説します。こだわりの建売住宅を探している方は、ぜひ参考にしてください。
- 不動産ポータルサイトを活用する
- 地場の不動産会社へ相談する
- SNSで調べる
- ハウスメーカーへ直接訪問する
不動産ポータルサイトを活用する
おしゃれな建売住宅を探す際は、不動産ポータルサイトを活用すると効果的です。
不動産ポータルサイトとは、多くの不動産物件情報を集約し、検索や比較ができるウェブサイトをいいます。まず不動産ポータルサイトの検索機能を活用して「デザイン住宅」「デザイナーズ住宅」「ハイスペック」などのキーワードで検索しましょう。とくにデザインにこだわった物件や、最新設備を備えた物件が見つかる可能性があります。
検索結果を絞り込む際はエリアや価格帯、間取りなどの条件を設定しましょう。実際に物件を見に行く前にポータルサイトで多くの物件を比較し、気になる物件をピックアップしておくことが成功の鍵です。事前の情報収集により、時間を節約し効率的に理想の建売住宅を見つけられます。
地場の不動産会社へ相談する
おしゃれな建売住宅を見つける方法のひとつが、地場の不動産会社へ相談することです。地元の不動産会社は、その地域の特性や市場動向に詳しいため、公開されている情報だけでなく未公開の情報を持っています。その中から魅力的な物件を紹介してくれることがあるのです。
住みたい地域が決まっているのであれば、その地域の不動産会社に相談することで、地域特化の情報を得られるでしょう。たとえば地域の建売住宅のデザイン傾向や、最新のデザインを取り入れた物件についての情報を提供してくれます。また地元のデザイナーや施工業者と連携している場合、より個性的でおしゃれな物件を紹介してもらえる可能性が高まります。
SNSで調べる
おしゃれな建売住宅を見つけたいと考えたとき、SNSを活用する方法があります。とくにInstagramは多くの建築会社が自社物件を紹介する場として利用しているため、最新のデザインやトレンドを簡単にチェックできるでしょう。
Instagramでリール動画や投稿を検索する際に「建売 ルームツアー 〇〇(希望エリア)」「おしゃれ 建売 〇〇(希望エリア)」などのキーワードを使用すると、多くの参考になる投稿がヒットします。
SNSを利用する際には、他の情報収集手段と組み合わせることが重要です。不動産ポータルサイトや地場の不動産会社への相談と併用することで、より精度の高い情報を得ることができ、理想の建売住宅を見つける確率が高まります。
ハウスメーカーへ直接訪問する
おしゃれな建売住宅を見つけたいと考えたとき、ハウスメーカーを直接訪問する方法があります。ハウスメーカーの中には注文住宅だけでなく、デザイン性に優れた建売住宅を取り扱っている会社が多くあるためです。ハウスメーカーを直接訪問することで、最新のデザインやトレンドを取り入れた物件を実際に見られるでしょう。
訪問前にSNSや検索エンジンを活用して「ハウスメーカーの建売」などのキーワードで調べ、気になるハウスメーカーをリストアップします。たとえば「デザイン住宅」や「おしゃれな建売住宅」などのキーワードを使うと、デザインにこだわった物件を多く手掛けているハウスメーカーを見つけやすくなります。
訪問の際には、担当者に具体的な希望や要望を伝えると、理想に近い物件を紹介してもらえる確率が高まるでしょう。
おしゃれな建売住宅を購入する際の注意点
おしゃれな建売住宅が見つかっても、何も調べずに契約してはいけません。ここからは、おしゃれな建売住宅を購入する際の、以下6つの注意点を紹介します。せっかく見つけたおしゃれな建売住宅購入で後悔しないよう、ぜひ参考にしてください。
立地や周辺環境も必ず確認する
おしゃれな建売住宅を購入する際は、物件自体のデザインや機能だけでなく、立地や周辺環境も十分な確認が必要です。建物の見た目や内装がおしゃれであっても地域の住みやすさや快適さが欠けていると、入居後に後悔する可能性があります。
まず、駅や周辺施設へのアクセスを確認しましょう。通勤や通学に便利な立地は、日常生活のストレスを軽減します。また買い物に便利な店舗や家族が楽しめるレジャー施設が近くにあると、休日の過ごし方も充実するでしょう。
さらに、建物周辺の人通りや騒音などの治安面のチェックも重要です。昼間だけでなく夜間にも訪れてみることで、実際の環境を把握できます。
さらに将来の生活スタイルの変化を考慮したうえで、教育機関へのアクセスも確認しておきましょう。子どもの成長にともない、学校や塾などへのアクセスが良好であることは、家族全体の生活の質を高めます。
一般的な建売住宅よりも価格が高い傾向がある
おしゃれな建売住宅は、一般的な建売住宅よりも価格が高くなる傾向がある点に注意が必要です。
建売住宅の魅力のひとつは、建築コストを抑えて比較的低価格で提供される点にあります。そのためデザインや内装にこだわったおしゃれな建売住宅は、コストが上昇し結果的に販売価格が高くなる傾向があるのです。
したがっておしゃれな建売住宅を購入する際には、事前に周辺地域の住宅価格相場を調べ、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。価格が予算を超えてしまうことを防ぐためにも、事前に十分なリサーチを行い、購入後に後悔しないように準備を整えましょう。
カスタマイズ可能か事前に確認する
建売住宅は、あらかじめ決められたデザインや仕様で建てられるため、内装や設備の変更が難しいことがあります。しかし一部の建売住宅ではカスタマイズオプションが用意されており、壁紙やフローリングの色や素材を選んだり、設備をアップグレードすることが可能です。そのため、建売住宅を購入する前に、カスタマイズの可否を確認することが大切です。
まず、建売住宅を提供している不動産会社やハウスメーカーに問い合わせ、カスタマイズ可能な項目について詳しく聞いてみましょう。多くの場合、追加費用が発生することがありますが、自分好みの空間に仕上げたい場合は、この費用を考慮する価値があるでしょう。
アフターサービスの内容を確認する
おしゃれな建売住宅を購入する際は、アフターサービスの内容を確認することが大切です。アフターサービスとは住宅の引き渡し後に一定期間提供されるサポートや修繕のことで、ハウスメーカーや工務店によって内容や範囲が異なります。購入前に確認することで、将来的な安心感を得られます。
住宅購入は大きな投資であり、長期的な視点での考慮が必要です。アフターサービスの内容を事前に確認し将来のトラブルに備えることで、安心しておしゃれな建売住宅を購入できるでしょう。
メンテナンスのしやすさや使い勝手なども確認する
おしゃれな建売住宅を購入する際は、見た目の美しさだけでなく、メンテナンスのしやすさや使い勝手を確認することも重要です。
まず、使用されている建材や設備の品質を確認します。とくに一般的にあまり流通していない部材や特殊な設備を使用している場合、メンテナンス時に交換部品が高額になったり、取り寄せに時間がかかることがあるためです。購入前に、どのような建材や設備が使用されているかを確認し、長期的に見てメンテナンスが容易かどうかを判断しましょう。
さらに、長期的な耐久性や機能性についても確認しておくと安心できます。外壁材や屋根材の耐久性、窓やドアの断熱性能など、長期間にわたって快適に住み続けるための要素をチェックしましょう。
不具合箇所がないか引渡し前に確認する
おしゃれな建売住宅を購入する際には、新築住宅でも不具合発生率が8割に及ぶことがあるため、引渡し前に不具合箇所の確認が不可欠です。契約前に不具合の有無を確認することが望ましいですが、遅くとも引渡し前には必ず確認しましょう。
実際に発見された不具合には、以下のようなものがあります。
- 床下に水たまりがあった
- 換気扇ダクトの取り付けられていなかった
- 天井裏(小屋裏)の束(つか)が取り付けられていなかった
- 使用場所に合わない部材が使用されていた
主なチェックポイントは、以下のようになります。
- 外観の確認:外壁や屋根にひび割れや塗装の剥がれがないか。
- 内装の確認:床や壁に傷や汚れがないか、ドアや窓が正常に開閉するか。
- 設備の確認:水回り(キッチン、バスルーム、トイレ)の配管に漏れがないか、電気設備が正常に動作するか。
上記のように確認項目が多岐に渡るうえ、不具合かどうかの見極めには一定の建築知識が必要となります。そのため、住宅の専門家であるホームインスペクターの力を借りてチェックすることもひとつの手段です。さくら事務所では、専門的な知識を持つホームインスペクターが住宅のチェックをおこなうホームインスペクションサービスを提供しています。おしゃれな建売住宅の購入を決めた方は、ぜひご依頼ください。
プロのサービスを利用することで見落としがちな不具合を見つけ出し、修理などの対応を依頼できます。長期的な視点で安心して住むためには、プロによる事前の確認作業が必要といえるでしょう。
まとめ
建売住宅を選ぶ際は、おしゃれな外観や内装だけにとらわれず、この記事で紹介したようなさまざまな要素を総合的に検討することが重要です。
さらに新築の建売住宅といえど、一定の不具合が発生する可能性があるため、引渡し前に不具合箇所がないか、しっかり確認することが求められます。新築住宅でも不具合発生率が8割に及ぶため、専門的な知識を持つプロのホームインスペクターに依頼して、見落としがちなポイントも含めて徹底的にチェックすることがおすすめです。
さくら事務所では、住宅の専門家によるホームインスペクションサービスを提供しています。さくら事務所のホームインスペクションサービスを利用することで、建物の品質や安全性を確保し、将来的な修繕やメンテナンスの費用を抑えることが可能です。
さくら事務所のホームインスペクションサービスを活用して、おしゃれで快適な建売住宅での快適な暮らしを手に入れましょう。