分譲マンション、部屋の不具合は誰に相談する?

  • Update: 2014-01-25
分譲マンション、部屋の不具合は誰に相談する?
中古マンションホームインスペクション

管理会社が部屋の不具合を直してくれない・・・

マンションに住む方から相談されることのひとつに「部屋の不具合について管理員に相談しているのですが、なかなか対応してくれなくて・・・」という話があります。

たしかに管理員は、居住者以外で最もその物件に来ている人ですし、会社による研修で住戸のことも教えられていることもありますから、住戸の不具合についてもわかる人がいるかもしれません。

ただ、ここで注意したいのは、管理員はあくまでも管理会社から派遣されている、または、管理組合から管理に関する仕事を委託されているだけで、マンション全体に関わるような緊急時を除き、住戸の不具合を対応する義務はありません。

もちろん相談を受けた管理員は、連絡先を調べてその方に伝えるべきですが、管理員自身もアフターサービスとは何かを知らず、それを居住者に言いづらいがために相談されたことを放置しているケースも見られます。

クローゼットのビス

アフターサービス期間内の住戸内の不具合は売主に相談する

特に、売主アフターサービス期間内の部屋の不具合については管理会社も関係せず、売主に連絡しなくてはいけません。「引き渡しを受けてから数ヶ月、部屋の●●の調子が悪く管理員に相談しているのに、一向に直してくれない」なんていう話も耳にしますが、残念ながら言う相手を間違っています。

アフターサービス期間は新築マンションを購入したのか、中古マンションを購入したのかによっても違いますし、項目によっても異なります。

たしかに不具合が出ると、つい困って管理員に相談したくなるかもしれませんが、ここはきちんと契約時にもらったアフターサービスに関する書類に目を通し、ご自身でしかるべきところに連絡したいところです。

マンションの外観

売主のグループ会社でも管理会社はあくまで別会社

よく勘違いされることの中に、「管理会社は売主のグループ会社なのだから、住戸の件も管理会社経由で売主に伝わるだろう」というのがあります。

中には管理会社が親会社の不動産会社とこまめに連絡をとっているケースもありますが、住戸所有者との契約関係は、それぞれ別個です。

売主との契約内容は「売買契約書」に書かれていることが全てであり、管理会社との契約内容は「管理委託契約書」に書かれていることが全てです。書かれていない内容について協力してくれなくても、ルール違反ではありません。

ついつい売主と管理会社が同じような名前だと一緒に見えてしまいますが、管理会社と売主(不動産会社) はまったく別の契約関係にあることを知っておかなくてはいけません。

アフターサービス基準書を読んでみよう

売主に無償で住戸の不具合を直してもらえる項目は「アフターサービス基準書」に書かれています。新築マンションは必ずこの書類が契約書に添付されていますし、中古マンションの場合、売主が不動産会社であれば2年まで保証が付けられているはずです。

※中古マンションで個人が売主の場合は、保証が一切つかない契約も有効です。
 全てにおいて直してもらえるわけではありませんが、一度目を通しておきましょう。

参考:共用部分にもアフターサービス期間がある