内覧会立会いなどで建物のチェックにお伺いすると、「ちょっとした施工ミス」に出くわすことがあります。どれも直せば問題ないものばかり。
しかし、引き渡し後に気が付くと、これがガッカリするものなのです。できれば引き渡し前に全て見つけておきたいですよね。
今回は内覧会時に施工ミスを見逃さないコツをご紹介します。
一戸建てやマンションの内覧会・引き渡しを予定している方は、ぜひ参考になさってください!
その1. 引き出しは全部「引き出して」チェック!
こちら、キッチンの引き出しです。
この通り、見た目には問題がありません。
しかし、上から一段ずつ開けていくと……
二段目のレールがうまく仕上がっておらず、引き出すと傾いてしまいました。
普段、同時に二つの引き出しを開けておくことはあまりないですよね。
しかし、当然まっすぐ取り付けられるべきものなので、売主様・施工会社様に調整していただくことになりました。
全部引き出してみなかったら、この施工ミスには気が付かなかったでしょう。
その2. 「白」は角度を変えてチェック!
お次は白色の引き違い戸です。
正面からは、傷も特に見当たらず、問題ないように見えました。
が……
え!?角度を変えて見たら、左が「オフホワイト」で右が「ホワイト」!!!
なんと、同じ製品ではあるものの、微妙に異なる色の扉が搬入されてしまい起こったミスでした。
白色は日差しや照明の具合により、このような微妙な差異に気付きにくいことがあります。
「だからと言って、普通は施工中に職人さんが気付くでしょう!」と思うかもしれません。
しかし、施工中は人の出入りが多いため、移動しやすいように扉を開けっぱなしにしていることがほとんど。
見逃しがあっても不思議ではありません。
「微妙な色味の違い」をチェックするコツとしては、
・正面からだけではなく、角度を変えた位置から見てみる
・少し陽当たりが変わった時間に見てみる
上記をぜひ実行してみてください。
その3. 部屋同士を比較してチェック!
ある一室のドアの写真です。
さて、何が間違っているのでしょう?
こちらが他の部屋のドアの写真。
そうです、先ほどとは違って、ドアが風で勢いよく閉まらないよう固定できる「あおり止め(兼戸当たり)」が床に取り付けられていますね。
ホームインスペクター(住宅診断士)のような建物の検査・調査を専門にしている人以外は、なかなかこういった細かな部分のあり・なしに容易に気付けないもの。
そういうときは部屋同士を比較して、「どこかに違いはないか?」をチェックしてみましょう。
「あの部屋にあったものが、この部屋にはない!」と気付けるはずです。
上記の施工ミスは、家全体の性能・機能を大きく左右するものではないかもしれません。
しかし、生活を始めてからではなく、引き渡し前に気付いておきたいものばかり。
一戸建てもマンションも、内覧会時にはこの3つをしっかりチェックしておきましょう。