先日、大阪北部地震では多くの建物被害がありました。
もし地震に遭ったとき、「我が家が被害を受けていないか?」は気にされるかと思いますが、「我が家が他人に危害を加えないか?」もぜひ注意してほしいポイントです。
今回の地震で痛ましい事故を起こしたブロック塀を始め、災害時には思わぬものが凶器に変わります。
もし自宅が他人に危害を加えてしまった場合、自身がその責任を問われることも。
そこで今回は、災害時に凶器になりうる自宅の要注意ポイントについて、中古一戸建て ホームインスペクション(住宅診断)の経験豊富なホームインスペクターに聴きました。
建物被害だけじゃない!自宅が加害者になってしまうかも
ブロック塀だけじゃない!よく見る大谷石の塀や門柱も
独特の風合いで好まれる大谷石。
柔らかく加工がしやすいという特徴があり 門柱や塀などの素材に用いられることもしばしば。
ですが同時に雨風で劣化しやすく強度が落ちてしまう、というデメリットも。
また、鉄筋が入っていない、積んでいるだけの状態、基礎が不十分など、 ブロック塀同様に建築基準法に適合していないものもあります。
マンションだけじゃない、戸建ても要注意!タイルは意外と剥がれやすい・・・
今回の地震でも、多くの住宅でタイルの浮きや剥落がありました。
低いところならまだしもマンションの高所から剥落した場合、 甚大な被害をもたらす可能性も。
みなさん「経年劣化」や「地震」が原因と思いがちですが、剥がれたタイルを 調査すると、そもそも施工時の接着方法に問題が発覚するケースがしばしば。
また、今回の揺れで動いたタイルが、今後の余震で落下してしまうことも 考えられますので、浮いているようなタイルがあれば点検・補修しましょう。
(危険なところには近寄らないようにしましょう。)
屋根が破損!瓦が落下!台風シーズン前にチェックしておきたい
今回の地震でも、95棟の建物で屋根が損壊、瓦の落下が確認されています。
瓦もタイル同様、飛来して通行人などに怪我をさせてしまう危険性があります。
また、地震や台風の際、落下や損傷などの被害がなかったという方も 気がつかない間に瓦がずれて、そこから雨漏りしてしまっているケースも。
雨漏りを放置してしまうとシロアリやカビの発生で木材が劣化してしまい、 補修費用の負担が大きくなります。
災害時や台風の後は、できる範囲でセルフチェックしてみるといいでしょう。
いかがでしたでしょうか?
これらは、いずれも来たる台風シーズンにも気をつけたいポイントです。
気になる箇所がある場合、建物にプロ、ホームインスペクター(住宅診断士)にお問い合わせください。