プロが解説!中古住宅の購入で見つかった欠陥の対処法とは?

  • Update: 2021-08-13
プロが解説!中古住宅の購入で見つかった欠陥の対処法とは?

中古住宅の購入を検討するとき、とくに不安になることといえば、購入後に欠陥や不具合が見つかることではないでしょうか?

せっかくマイホームを手に入れても、暮らし始めて問題が生じるようでは喜びも半減です。万が一、中古住宅を購入後に欠陥や不具合が見つかった場合、どうなるのでしょか?

また、消費者の立場としてどのように身を守ればよいのか、そしてそもそも欠陥住宅を購入しないようにするにはどうすればよいのかという点は気になる人も多いでしょう。

そこで今回は、中古住宅を購入した後に見つかる欠陥や不具合はどのように対応すればよいのか、また欠陥住宅を購入しない方法についてご紹介いたします。

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中古物件購入のメリットとデメリットとは?

メリットとデメリット

中古住宅の購入を検討するとき、まずはメリットとデメリットの両方を理解して決定することが重要になります。中古住宅を購入するメリットとデメリットについて、それぞれ解説したいと思います。

メリット

まず、中古住宅を購入するおもなメリットとしては、以下のことが挙げられます。

  • 価格が安い
  • 希望のエリアで探しやすい
  • 建物の状態をチェックして購入を決定できる
  • 購入後に好みのスタイルに変えられる

●価格が安い

中古住宅は、新築と比較して安い価格で購入することが可能です。一般的に築年数を重ねるごとに価格は下がるうえ、売主が個人であれば多くは消費税がかかりません。

ただし、内部の設備などは古いモデルで老朽化も進んでいるため、交換する場合は費用がかかります。

●希望のエリアで探しやすい

新築住宅の場合、住みたいと思うエリアの物件が見つからなかったり、あるいは価格が高く予算が合わなかったりなど、一定の制限があります。

中古住宅であれば、希望のエリア内で探すことはそれほど難しくありません。築年数や間取りなど希望通りの物件が見つかるかどうかはわかりませんが、複数の選択肢のなかから選べることでしょう。

●建物の状態をチェックして購入を決定できる

中古住宅は、建物の状態を把握して購入するかどうか決定できます。

新築住宅の場合でも、建売住宅であれば状態をチェックしたうえで購入することが可能ですが、注文住宅は契約後に建物が建てられるため、事前チェックはできません。

マンションであれば、共用部分の管理状況や近隣住人などのチェックをしてから購入が決められるのは中古ならではのメリットです。

●購入後に好みのスタイルに変えられる

中古住宅の醍醐味といえば、物件を比較的安く購入した後に、内装や設備を好みのスタイルに変えられることでしょう。間取りの制限はありますが、こだわりの内装材をふんだんに取り入れたり、あるいは最新の設備を導入したりできるなど、ある程度自由なリフォームやリノベーションが可能です。

デメリット

続いて、中古住宅を購入するおもなデメリットとしては、以下のことが挙げられます。

  • 性能が不足する場合がある
  • 建物や設備が老朽化している
  • 税制は新築のほうが優遇される

●性能が不足する場合がある

中古住宅は、住まいとしての性能が十分ではない場合があります。この点は、住み心地に影響する部分でもあるため、どの程度の性能を有しているのか、事前にチェックしておきたいポイントです。

とくに重要な住宅性能といえば、耐震性能と断熱性能が挙げられます。耐震性能が十分でない場合、万が一の地震のときには家族の安全が守られない可能性がある点は大きな不安要素となります。

また、断熱性能が低い場合は、夏に暑く冬に寒いといった快適性に影響するうえ、エネルギーロスが多く光熱費が高くなりやすいことは注意が必要です。

●建物や設備が老朽化している

中古住宅は、一般的に築年数が古くなるほど建物や設置している設備で老朽化が進んでいます。そのため、購入後の早い段階で故障が起こり、修理や交換が必要になるケースもあります。

マンションの場合は、修繕積立金が段階的に上がっていく傾向にあり、購入後すぐに増額されることもあります。修繕積立金については、購入前に必ず管理組合に確認しておくことが重要です。

●税制は新築のほうが優遇される

税制面では、中古住宅よりも新築住宅のほうが優遇されています。固定資産税や登録免許税、不動産取得税などは、新築住宅では軽減措置が適用されますが、中古住宅では軽減されない、もしくは軽減率が低く設定されています。

中古住宅購入のリスクに備える保険「住宅瑕疵保険」について

中古住宅購入のリスクに備える保険「住宅瑕疵保険」について

契約不適合責任は、不動産取引において、万が一の契約不適合があった場合に必要となる規定です。

民法上で定められた契約不適合責任は、義務ではなく双方同意のもとに取り決められる任意規定となります。任意規定を取り決めたとしても、買主の立場としては、実際に契約不適合があったときに保証が得られなければ大きなリスクとなります。

一方、売主の立場としては、契約不適合責任を追及されることがリスクといえるでしょう。

この双方にとってリスクになり得る契約不適合責任に備える保険が「住宅瑕疵保険」です。

住宅瑕疵保険とはなに?

住宅瑕疵保険とは、不動産取引が行われた住宅において、欠陥や不具合などの瑕疵が発見された場合、補修費用などが保険金として支払われるというものです。

住宅瑕疵保険の適用範囲は、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分になります。

なお、不動産会社や検査会社などの被保険者となる事業者が倒産して瑕疵(欠陥)が発見された場合であっても、保険期間内であれば、保険会社に対し買主が補修費用を直接請求できます。

中古住宅の住宅瑕疵保険の流れ

中古住宅の住宅瑕疵保険は、売主が不動産会社の場合と個人の場合では手続きの流れが異なります。それぞれの流れについて、簡単にご紹介いたします。

●売主が不動産会社の場合

売主が不動産会社の場合の住宅瑕疵保険の手続きは、

  1. 不動産会社が住宅瑕疵保険法人へ保険加入の申込み
  2. 住宅瑕疵保険法人による対象物件の検査
  3. 不動産会社が住宅瑕疵保険に加入

となり、不動産会社が住宅瑕疵保険へ加入することになります。

万が一、瑕疵(欠陥)があることが認められた場合には、不動産会社が買主に対して契約不適合責任を履行することで、発生する補修費用などについて保険金が支払われます。

なお、不動産会社が倒産している場合は、買主から住宅瑕疵保険法人へ直接請求することが可能です。

●売主が個人の場合

売主が個人の場合の住宅瑕疵保険の手続きは、

  1. 売主または買主が検査機関へ検査と保証を依頼
  2. 検査機関が住宅瑕疵保険法人へ保険加入の申込み
  3. 検査機関や住宅瑕疵保険法人による対象物件の検査
  4. 検査機関が住宅瑕疵保険に加入

となり、検査機関が住宅瑕疵保険へ加入することになります。

万が一、契約不適合責任が発生した場合は、検査機関が買主に対して発生する保証について保険金が支払われます。

なお、検査機関が倒産している場合は、買主から住宅瑕疵保険法人へ直接請求することが可能です。

中古住宅を購入する際に欠陥住宅を購入しないための対策

中古住宅を購入する際に欠陥住宅を購入しないための対策

新築住宅の場合、品確法によって10年間の瑕疵担保責任が保証されています。

売主は、瑕疵担保責任を確実に履行できるよう「住宅瑕疵保険への加入」か「供託」のいずれかの措置をとることが義務となっています。

しかし、中古住宅の場合、当事者どうしで任意規定で取り決めをしたうえで売買にいたるため、購入の際には十分に注意しなくてはなりません。というのも、中古住宅は築年数が経過していることから、老朽化が進行していたり、またなんらかの欠陥や不具合を抱えていたりする可能性があるためです。

このような欠陥を抱えている住宅を購入しないよう、しっかりと対策を講じることが重要になります。 欠陥を抱えている住宅を購入しないおもな対策は以下の2点です。

  • 売主または買主が住宅瑕疵保険に加入
  • ホームインスペクション(住宅診断)を利用する

売主または買主が住宅瑕疵保険に加入

購入を検討している中古住宅があれば、住宅瑕疵保険への加入の有無を確認しておくことが重要です。

売主に対しては、住宅瑕疵保険に加入してもらえるよう依頼してみるとよいでしょう。

また、売主が個人であれば、買主が検査機関へ検査と保証を依頼することも可能です。この場合、検査料と保険料が必要になりますが、住宅瑕疵保険に加入しておくことによる安心が得られるうえ、税制優遇などの措置が受けられる場合もあります。

ホームインスペクション(住宅診断)を利用する

ホームインスペクションと併せると効果的かつお得

購入を検討している中古住宅があれば、ホームインスペクション(住宅診断)を実施することをおすすめいたします。

ホームインスペクション(住宅診断)を契約前に実施することで、第三者の立場から、専門家の見地から、住宅の劣化状況や欠陥の有無など建物のコンディションをチェックできます。

つまり、欠陥や不具合を抱えている場合は事前にわかるため、そのような住宅を購入することが防止できるというわけです。

中古住宅の欠陥発見にはホームインスペクションを

中古住宅の欠陥発見にはホームインスペクションを

中古住宅の購入は一定のリスクがあります。そのリスクは、購入後に欠陥や不具合が見つかることであり、そのことに対する保証が得られないことといえるでしょう。

これらのリスクを回避するための対策となるのは、住宅瑕疵保険への加入を依頼すること、そしてホームインスペクション(住宅診断)を実施することです。

中古住宅の購入を検討するときには、ぜひ参考にしてください。