帰省時にチェック!あなたの実家、「原石住宅」かもしれません!

  • Update: 2023-11-29
帰省時にチェック!あなたの実家、「原石住宅」かもしれません!

もうすぐ年末。年末年始の帰省時期には、多くの人々が実家へ戻り、実家の現状に思いを馳せるよい機会とも言えます。それと同時に古くなった実家の価値に関する疑問を抱く方もいることでしょう。

一見すると古くて価値のないように見えるこれらの住宅が、実は不動産市場における隠れた「ダイヤモンドの原石」であることも少なくありません。今回はそんな「原石住宅」となり得る住宅の特徴について解説します。ぜひみなさんも帰省時にはチェックしてみてください。

実家の隠れた価値

現代の不動産市況は、少子高齢化、地方の過疎化、そして都市部の人口集中など、多様な社会的変化に影響を受けています。空き家問題や相続問題が各メディアで取りざたされている中で、古い家屋や実家の扱いに関する問題は、多くの方にとって切実なテーマとなっています。

実家を訪れた際、多くの方はその古さや手入れの行き届かなさに目を向け、「この家にはもはや価値がないだろう」と考えることでしょう。しかし、不動産売却のプロである不動産エージェントから見ると、これらの家屋には意外な価値が隠されていることが多いのです。

「原石住宅」の特徴とは

「原石住宅」という言葉はさくら事務所の造語となります。「原石住宅」には「実は現時点で価値のある住宅」と「実は将来的な価値のある住宅」の2つがあります。どちらも価値があるにも関わらず、市場では評価されにくいために、一見価値がないように思われます。しかし実際のところはどうなのでしょうか。今回はその2つの「原石住宅」の特徴について、多くの不動産売買を経験している不動産エージェントに聞いてみました。

実は現時点で価値のある住宅

その家の所有者が気にも留めていなかった特徴が、実は不動産市場では希少性が高いということがあります。具体的な特徴を見ていきましょう。

・伝統的な蔵や池、欄間がある

このような古き良き日本家屋を思わせる要素は、高級感と同時に今の住宅にはない新しさを感じさせ、特に海外の人々や若い世代に人気があります。

・庭に大きく育った桜の木がある

こちらも居住者にとってはそこまで重要視していなくても、市場ではピンポイントなニーズがあります。

・大きな屋根裏部屋、地下室、屋上テラスがある

物置にできるというメリットのほか、まるで秘密基地が家にあるかのような少年ごころをくすぐるポイントとして、意外にも買主様から喜ばれるケースがあります。

・猫窓のある中古物件や、一階に道場がある

このような特徴はかなりレアケースではあるものの、過去には実際に「猫窓がある」ということが決め手となり、成約になった事例もあるようです。

実は将来的な価値のある住宅

現段階では不動産としての価値は高くなくとも、リフォーム履歴や現在の住宅のコンディションを明らかにすることで、価値を与えることができる大きなポテンシャルを秘めた住宅もあります。こちらも具体的な特徴を見ていきましょう。

・1970年〜1980年代に建てられた戸建て

1970年〜1980年代に建築された戸建ては、当時の流行りから、リフォームがしやすい間取りで設計されていることが多いため、リフォーム提案がしやすく、売却の際のアピールポイントとなります。

・面積が150㎡〜200㎡程度ある広い住宅

インバウンド需要が活況なことを背景に、民泊需要が高まり、面積が150㎡〜200㎡程度ある広い住宅は市場での希少性が高いため、民泊を経営したい層から高い需要があります。加えて、敷地の広い住宅は二世帯住宅へのリフォーム可能性も持っているので、そのような希望をもつ方へのアプローチも可能となります。

・コンディションが良好な住宅

どんなに築古でも、きちんと定期的にメンテナンスを重ね、良好なコンディションを保っている住宅は、今後の大規模な修理が不要であるため、その分買主様の今後の出費も少なく、とても魅力的です。

市場価値とのギャップ

これらの特徴を持つ家は、一般市場には必ずしも響くわけではないものの、特定のニーズには合致しています。ある程度立地が良ければ、「原石住宅」の価値を見出せる不動産エージェントに売却を依頼することで、少しでも良い価格で売却ができる可能性が大いにあります。少なくとも、100㎡程度の通常の戸建てであれば解体費用200万円は下りません。住宅自体に価値がつけばその分だけ土地のみの売却値よりもプラスとなります。

売主様にとって古い家はただの石ころに見えるかもしれませんが、特定の買主様にとってはダイヤモンドのように価値がある場合もあります。自分の家の真の価値を知るためには、自身が所有している住宅がダイヤモンドであるかどうかを調査し、専門家の知見なども借りながら確認する必要があります。

実家の価値を見極める

不動産市場の今後の動向を予測することは容易ではありませんが、変化に対応するためには、所有している不動産の本質的な価値を理解することが不可欠です。特に、都市部と地方部では市場の動きが大きく異なるため、地域に応じた戦略が必要となります。

しかし残念ながら、ご自身がお持ちの住宅の価値を正確に評価し、適切な売却活動を行うのは、情報格差の大きい不動産売買の場において難しい部分があるのも事実です。単に手近な不動産会社に任せるのではなく、その物件の「真の価値」を最大限にアピールしてくれる不動産エージェントを選ぶことが重要です。

また、さくら事務所では、居住中の住宅のホームインスペクションも承っています。ご実家の売却を検討する際には、現在の住宅のコンデションやポテンシャルを確認するためにホームインスペクションを実施することをおすすめします。ご希望でしたら写真付き報告書を発行することも可能ですので、ぜひ売却の際にお役立ていただければと思います。

まとめ

古い家屋や実家の扱いは、物理的な価値を超えた、家族の歴史や思い出といった感情的な価値も含む複雑な問題です。

所有する家が見た目以上の価値を持っている可能性を考慮に入れ、不動産エージェントやホームインスペクターに助言を求めることで、隠れた「原石」を見つけることができるかもしれません。不動産市場の変動性や複雑さを理解し、専門家の助けを借りて、自分の家の真の価値を見極めることが、賢明な選択肢と言えるでしょう。

ぜひ、ご実家に帰られた際には、あなたのご実家が先述したような特徴を持つ「原石住宅」かどうかチェックしてみてください。