リノベ済み物件 思わぬ落とし穴を回避する3つのコツ

  • Update: 2016-04-15
リノベ済み物件 思わぬ落とし穴を回避する3つのコツ

最近「リフォーム済み」「リノベーション済み」とうたう物件チラシが増えてきています。室内は新築のようにきれい、修繕の手間も少なくてすぐ住みはじめられる、しかもリーズナブル……と一見良いところずくめのように見えます。

し かし、実は「リフォーム・リノベ済み物件」には、目に見えないところにリスクが潜んでいることも。

住み始めてから「こんなはずじゃなかった……」と後悔する前に、最低限チェックしておきたいポイントを実際のリフォーム・リノベーション工事中の第三者チェックサービス「リフォーム・リノベーション工事チェック・完成検査」の事例をもとに、ホームインスペクター(住宅診断士)がご紹介します!

ポイント1.リフォーム・リノベーションの範囲を確認しましょう

「リ ノベーション」と言えば、大規模な改修工事で生まれ変わったようなきれいな部屋を想像されるかもしれません。

しかし、リノベーションに正しい定義はありま せん。小規模な改修工事でもリノベーションと称していることもあるのです。

たとえば、リノベーション済みといっても、リビングと接する和室を改修して一つの広いリビングにしただけ、ということも。さらに、「リフォーム」と「リノベーション」の使い分けもはっきりしていないのが現実です。

「リフォーム」「リノベーション」といった言葉や、きれいな部分だけに惑わされず、リフォームやリノベーションの範囲外にどんな経年劣化や不具合があるのか、修繕すべき点はないのか、を確認しましょう。

ポイント2.リフォーム・リノベーションの内容を確認しましょう

リフォームやリノベーションをした箇所について、解体時の状況や改修工事の内容を詳しく教えてもらいましょう。

たとえば、既存の仕上げの上から付けたり貼ったりしただけなのか、それとも張り替えや交換をしたのか、どの程度まで解体したのか、といった具合です。

張り替えや、交換・解体をした場合は、元の取り除いた部分がどういった状態だったのかを聞いておきましょう。

濡れた跡やカビ、腐食があった場合は、それらの原因は何か、対処済みなのかも確認しましょう。

下記は「リフォーム・リノベーション工事チェック・完成検査」で不具合が発見された事例です。

床下が腐食していたり・・・

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仕上げの内側にカビがあったりすることも。

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こんな場合は、カビや腐食の発生元が直されていなければ、いずれ再発するおそれがあります。

ポイント3.工事の請負先をチェックしましょう

どのような業者がリフォーム・リノベーション工事をしたのかを聞いておきましょう。

仕上げの経年劣化程度で大きな不具合もなく、仕上げだけをやり直したということであれば、塗装業者や内装業者、大工でも問題ないことがあります。

しかし、間取りを変える、一部解体するといった工事であれば、建築士が関与している、または大規模改修(耐震補強など)の実績のある工務店が工事していることが理想です。

建物の構造をわかっていない業者が壁を取り除いてしまい、耐震性・耐久性を損なった、というケースもあります。

重大な不具合を見逃してしまうと、将来的には修繕費用がかさむ、売却しにくくなる、といったリスクもあります。

不安要素は購入前になるべく取り除いておきましょう。判断が難しい場合は、第三者の建築士やホームインスペクター(住宅診断士)など専門家にチェックしてもらうのも一つの手です。