さくら事務所には、毎日沢山のお問い合わせがございます。中でも多いのが中古住宅に関するご質問。ホームインスペクションについてのご質問はもちろん、見学時や引き渡しのタイミングなど、何にどう気をつけて確認すれば良いのか、ご不安を抱える方も大勢いらっしゃいます。
日本では、戸建、マンション問わず、中古住宅を売買しようとするとき、居住中であることが多いので、今回は、居住中の場合において、見学する時、引き渡しを受ける時のチェックポイントをご案内します。
見学に関する注意点
中古物件を購入するときには、必ず見学をして状態をチェックすることが必要な作業となります。
ところが入居中の物件の場合、売主は通常の生活を送っているため見学をするにも気が引けてしまう、という方が多いようです。
しかし住宅の購入は、生涯に何度もあるわけではない大きな買い物です。引き渡し後に問題が発覚した場合、精神的に受けるダメージも大きくなるでしょう。
本来は、遠慮することなく、チェックするべきところはしっかりとチェックすることが重要なのです。
また、売主は住宅を早く売りたいと思っています。そして売却後に余計なトラブルは起こしたくないとも思っています。したがって、誠実な取引をしたいと願っている売主であれば、心中は、「見学時によく見てもらい、疑問や不安は事前に解決してもらいたい」と思っているはずなのです。
見学する際には、事前に、壁紙の汚れや水回りの傷み具合など、自分にとって譲れないポイントを絞って準備しておくとスムーズに進むことでしょう。
また普段であれば開けると失礼にあたる押入れやクローゼットなどの収納も、見学させてもらい、湿気によるカビや腐れなどの症状はないか、目で見て臭いを嗅いで、確認しましょう。
ただし、収納を開けたり、あるいは写真を撮ったりする場合は、必ず売主の了解を得てから行うようにしましょう。
自分たちの家具を搬入する場合に備えて、メジャーをもって寸法を測ることも忘れないようにしましょう。 また、その場の雰囲気に呑まれることなく、間取りの確認をしつつも、その家で生活するイメージを膨らませながら、家具の配置や導線をイメージしてみると良いでしょう。
ホームインスペクション(住宅診断)に関する注意点

中古住宅を購入するときには、売主が居住中であってもホームインスペクション(住宅診断)をしておくことをおすすめいたします。
ホームインスペクション(住宅診断)をしておくことで、住宅の劣化状況や欠陥の有無などコンディションを専門家の見地から見きわめられます。
ホームインスペクション(住宅診断)は契約前、契約後、どのタイミングでも利用することができますが、中古住宅の場合は売買契約を締結する前に行うことが効果的です。
購入後に問題が発覚しても、契約してしまえば、買主に責任が移転することが一般的だからです。もし、どんな問題が起こっても、全て自分の責任として受け止める、というような決意でらっしゃる場合でも、契約前にホームインスペクション(住宅診断)しておくことで、補修やリフォーム、リノベーションをの計画も立てやすくなるなど、メリットがあります。
ただし居住中の場合に実施する場合は、売主の立ち合いが必要です。
居住中の中古住宅でホームインスペクション(住宅診断)を実施する場合は、事前に許可をもらうこと、そして売主の在宅日で日程調整をお願いしております。
また、売主や売主側の仲介会社がホームインスペクション(住宅診断)を実施している場合もあります。診断結果を見せてもらうとともに、どういった立場の者が診断したのか、念のため確認しておくと良いでしょう。
引き渡し日に関する注意点
通常、引き渡しは代金決済や所有権移転登記を済ませた当日に行われますが、売主の都合で「引渡し猶予」が契約条件に設定される場合があります。
「引渡し猶予」とは、売主は代金を支払った後に、買主が引っ越すまでの間について事実上の引き渡しを猶予することです。
つまり、代金を先払いしても約束の期間まで入居ができないということになります。
猶予期間は、売主の都合によりますが1週間程度になることが多くのケースです。
「引渡し猶予」を設定する場合には、引き渡し日や猶予期間中に物件の損壊があった場合の負担についてなど覚書によって取り決めをしておきましょう。
売り出し中の中古物件が空き家だった場合
売り出し中の中古物件が空き家だった場合は、見学や引き渡し時期などさまざまなスケジュールについて、買主の都合を優先できます。
住宅ローンを利用する場合は審査を通過しなければいけませんが、本審査後は書類の手続きから引き渡しまでスムーズに進むでしょう。
このケースでは、購入の申し込みをして概ね1ヶ月程度での引き渡しが可能になります。
物件引渡し前に、ホームインスペクションのご検討を!

中古住宅の売り出し物件で売主が居住中のケースは、引き渡しの時期が買主の都合に左右される可能性を考慮しておく必要があるでしょう。
しかし、大きな買い物になることに変わりはないため、売主に遠慮ばかりせず、買主として自分が後悔しないように、ポイントを絞ってチェックすることを忘れてはなりません。
中古住宅は、新築時点ですでに30~40%欠陥が!
過去に、さくら事務所と千葉大学で共同で行った住宅欠陥における大規模研究では、新築時の段階でおよそ30~40%補修検討すべき箇所が存在(経年により発生率は上昇し、築10年以上の物件は約60%)していたことがわかっています。
ホームインスペクションとは、雨漏りやシロアリ被害、建物の傾きなどの劣化状況や、新築時の施工不良などについて、建物に精通した専門家のホームインスペクターが診断するサービスです。改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などの改修アドバイスまでサービスに含まれ、物件価格の約0.2%の費用追加でリスクヘッジができるため、ご利用の検討を強くおすすめしております。
中古住宅の場合、インスペクションを入れるベストなタイミングは『申込み後~契約前』となり、他の時点でも入れることは可能ですが、注意点も多いため、お急ぎの方はまずは一度お問合せください。
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さくら事務所は、国内におけるホームインスペクション普及のパイオニア的存在であり、これまでご依頼実績は業界No.1(累計70,000件超)、満足度98%(Google口コミ☆4.8)と非常に有り難い評価をいただいております。
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