中古戸建て購入時の注意点とは?プロの建築士が解説

  • Update: 2021-05-31
中古戸建て購入時の注意点とは?プロの建築士が解説

3回目の緊急事態宣言も延長となり、多くの方が長らく都内を中心にステイホームが求められている今、テレワークなど、自宅で過ごす時間が増えたこともあり「住まい」に求められるものも多くなりました。

このような状況の中、中古住宅がかつてない勢いで売れていることをご存知でしょうか?

都内マンションの価格高騰もあり、駅から少し離れていいから、郊外で(埼玉・千葉など)、一部屋くらい増やした、少し広めの家を探したい、などといった需要が増えているのです。ただし、在庫が少ないため、どうしても築年数などの条件面で妥協をする方も多く、劣化による安全面のリスクが高まっていることも現状としてあります。

中古住宅には劣化や不具合も多く、新築のような保証もないため、実際に住んでみると想定外のトラブルに見舞われることも多いため、ぜひ、本記事を参考にしていただき、より良い中古住宅選びの参考にしていただけると幸いです!

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購入時の注意ポイント

①老朽化、ゆがみなど構造上の問題はあるか?

老朽化

意外にも一戸建て住宅に地盤調査の義務付けがされたのは2000年(平成12年)と最近です。1981年(昭和56年)の新耐震基準に着目しがちですが、2000年以前の建物は、地盤の影響で建物自体が傾斜してないか注意して確認をしましょう。

また、特に木造住宅の場合は経年により床にたわみが生じます。傾斜やたわみは修復も困難なことから、生活に支障がない程度になっているか確認をするようにしましょう。

※「建築基準法」「耐震基準」について詳しく知りたい方はこちら

②雨漏り、シロアリの被害は大丈夫か?

雨漏り

一般的に新築時の雨漏りの保証は10年、シロアリの保証は5年となります。保証期間が過ぎると経年劣化により防水性能や防蟻処理の薬剤の効果が低下してしまい、雨漏りやシロアリの食害のリスクが高くなります。

これらを放置していると建物の構造に重大な不具合を起こす原因となるため、屋根に関しては、塗装や葺き替えを、シロアリ被害については、薬剤塗布を定期的に行い、防水性能や防蟻性能が保持されているかの確認 を行いましょう。

③耐震基準に問題はないか?

耐震性

地震の多い日本では、大きな被害がある毎に建築基準法を改正してきました。 1978年宮城県沖地震により1981年の建築基準法改正(新耐震基準)。

1995年兵庫県南部地震により2000年の建築基準法の改正(2000年基準)などがあり、いつの建築基準法に沿って建てられたかにより耐震の基本性能が異なり、古い建築基準法ほど耐震性が劣るため注意が必要です。

1ページで分かるホームインスペクションとさくら事務所とは

 

 

④断熱性能に問題はないか?

「断熱」「耐震」

断熱については、一戸建て住宅については未だに法令等で性能を義務付けていません。但し、省エネルギーやヒートショックの観点から住宅金融公庫による公庫仕様や現在ではフラット35の仕様により断熱性能を取得している建物があり、耐震と同じく仕様の改訂ごとに性能を向上させてきました。そのため、築年数が古いと耐震性と断熱性が低い可能性があるため確認はしておくのが良いかと思います。

⑤水まわりの劣化、不備はないか?

水回り

キッチンや浴室、洗面所、トイレは使用しているうちに摩耗をしてきたり、給水管や給湯管が金属の場合には錆が付いたり、防水をしている箇所も年月により劣化が生じて放置していると水漏れなどの不具合が生じます。

不具合が生じると生活に支障があり、修理や交換も比較的費用が掛かることから、中古住宅の場合、引き渡し後に交換する予定がなく継続して使用する際は使用できる状態なのか?しっかり確認をしておく必要があります。

⑥建物の間取りはおかしくないか?

間取り建物

注意したいのは、主に過ごす部屋から水まわりの動線や屋外への出入り部分です。家族とのコミュニケーションなど日常生活を想定して、間取りがこれからのライフスタイルに合っているかを考え、物件を選ぶ必要があります。

また、木造の場合は構造上、簡単に壁の位置を変更することは出来ないため、構造を無視したリフォームを行うと耐震性を損なうことがあります。

※昨今、特にリフォーム事業は法整備が甘く、このようなケースが多発しています

⑦リフォーム、修繕費用について

リフォーム

中古住宅の場合、劣化や不具合は必ず存在すると言っても過言ではなく、リノベーションやリフォーム物件であっても、どこまでが工事範囲だったかの確認や、劣化や不具合について、いつどのような修繕が必要で費用が掛かるのか想定をしておく必要があります。

修繕のタイミングと費用を把握できれば、売買価格が購入できる範囲なのか理解し易くなりますが、怠ってしまうと、購入後に急な修繕が必要になった場合には最悪家計が破綻してしまうこともあります。

これからリフォームを行う場合も同じで、引き渡し後に予定している場合には、あらかじめ見積もりを取るなどしておくと出費の見込みが立つのでおすすめです。

⑧周辺環境について

周辺環境

周辺の建物が低層の住宅で見晴らしが良くても、新しい建物が建つと状況が変わることがあります。どの程度の建物が建てられるか、どのような用途の建物が建てられるのかは都市計画や条例によって決められているため、現在の環境が維持できるのか、変わる可能性があるのかは予測することができます。

また、テレワークの導入により今は住むエリアを気にしなくなっていても、コロナが収まった場合はどうなるのか、直近の状況だけではなく、この先のことを職場に相談をしてから決める必要があります。

 

見える部分で判断せずに、ホームインスペクションを受けると安心

見える部分で判断せずに、ホームインスペクションを受けると安心

ホームインスペクションとは?

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場からまた専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務です。

細かな部分まで検査ができ、長期的な安心を買える

中古住宅の売買時に利用できるホームインスペクションは、実に100項目以上にものぼる点検を行います。

[ 調査シート例 ]

[ 調査シート例 ]

目に見える範囲はもちろん、専門の機材などを使って目に見えない範囲でどのようなことが起こっていそうか、いつ、どこに、どれくらいの修繕費用がかかりそうかなど、買って大丈夫そうかだけでなく、買った後に中長期的にどのようなことに注意すればよいか、などをホームインスペクターがアドバイスをします。

瑕疵保険加入で住宅ローン控除適応も可能。月々の費用はかなりお得

上述ですが、中古住宅においても瑕疵保険加入で住宅ローン控除適応も可能となります。とくに、瑕疵保険はホームインスペクションを行うことで同時に検査することができるので、中古住宅の購入を検討されている方におすすめの方法です。

費用に関しては、所定の検査に合格すると加入することができ、月々に換算すると1,465円(税込)~(※1) (※2) の保険料で加入することができます。

例えば、3,000万円の中古住宅なら物件価格の0.2%程度(※3)の費用でホームインスペクションを利用し、長期的な安心を買うことができます。

(※1) さくら事務所で保証期間5年・保証金額1,000万円、保険料は一括払い
(※2) 瑕疵保険にご加入していただくためには、所定の検査に合格する必要があります
(※3) 物件購入価格が3,300万円(税込)の場合、66,000円(税込)÷3,300万円(税込)=0.2%

まとめ

中古住宅は新築より早く購入できたり実際の建物を見ながら決められるメリットがありますが、建物の劣化・コンディションや周辺環境、耐震性などのリスクを確認し、メリットとのバランスを納得した上で購入することが大切です。

とはいえ、ほとんどのリスクは事前に減らすこともできます。今回ご紹介したホームインスペクションを利用すれば、多くのリスクを減らしつつ、築20年や25年以上の住宅でも住宅ローン控除を利用できる可能性もあるため、利用するメリットはとても大きいと考えられます。ぜひ中古住宅購入の方は参考にしていただけると幸いです!