中古住宅のホームインスペクションは不要?時期別の権利やタイミングも解説

  • Update: 2022-02-11
中古住宅のホームインスペクションは不要?時期別の権利やタイミングも解説

中古住宅の購入を検討しているが、不具合などがあったらどうしようと考えている人も多いかと思います。

そんな悩みを解決するのがホームインスペクションですが、「瑕疵担保責任があるから大丈夫。インスペクションなんて必要ないですよ」と、売主・仲介からブロックされるケースがあったり、買主様が、家族とのコンセンサスが取れずに、やむなく断りになるケースも少なくありません。

中古住宅では、雨漏りの可能性の有無、設備機器の不具合はもちろん、建物の傾きチェックなど、居住・売買時のリスクにつながりやすい箇所の劣化・不具合リスクが高く、どのような理由であれ、ホームインスペクションの重要性が高いことには変わりはありません。

今回は、インスペクションを利用するべきタイミングの話から、時期別での買主様が保有している権利まで深堀りした内容になっていますので、最後までご覧いただけますと幸いです。

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まずは、住宅購入から引き渡しまでの流れを確認

ホームインスペクションを行うタイミングは、物件の検討状況により様々です。

まずは住宅購入から引き渡しまでの流れを確認しましょう。

販売会社や、検討している物件がマンションなのか、一戸建てなのかによって多少の違いはありますが、一般的な中古物件における検討から購入、引き渡しまでの流れは、以下のようになっています。

一般的な中古物件の購入の流れ

「物件見学」→「申し込み」→「契約」→→「引き渡し」→「入居」までの流れの中で、どのタイミングでホームインスペクション(住宅診断)を入れたら良いのでしょうか?

タイミング別でのインスペクション利用の特徴

●申し込み前

申し込み前のタイミング

まず、この申し込み前というタイミングについては、当然は契約の前で、おそらく内見に行っただけのような状況だと思われます。かなり早いタイミングとなりますが、この時点でのインスペクションは可能です。

インスペクションの結果、不具合などが見つかり、売主と交渉していくことを考えるかもしれませんが、購入申し込みが多い場合、どの買主を選ぶかは売主の自由ですので、断られてしまう可能性が高くなってしまいます。そのため、インスペクションとしてはベストなタイミングとは言えないと言えるでしょう。

●申込み後~契約前

申し込み後・契約前のタイミング

このタイミングが、一番インスペクションに適しているタイミングになります。

契約申込をして購入意思を示して、売買契約に向けた調整も進んでおりますので、売主さん買主さんともに前向きに進んでいるというタイミングです。不具合が見つかった場合に、まだ契約の前ですので、キャンセルすることもできます。

その不具合を修繕してもらうことを売買契約に入れることもできますし、もし直せないような不具合であれば、その分の売買価格から値引きしてもらうことも可能となります。

また、買主側としても見つかった不具合は修繕の必要があるものですので、双方にとってこのタイミングでのインスペクションがベストでしょう。

●契約後~引き渡し前

契約後・引き渡し前のタイミング

契約後でも、売主側で不具合が発覚すれば直してもらえます。

ただし、中古戸建の不動産売買においては、売主さんは基本修繕に限定されています。そのため、損害賠償請求や、代金の減額請求、契約を解除するということは厳しいでしょう。

また、主要設備以外のクロスであったり、フローリングなどといった部分に関しては、売り主では補修責任は負わないという形で売買契約をすることが一般的です。そのため、契約後から引き渡し前までの間に、売主の過失によるもの以外でクロスやフローリングに不具合を発見したとしても追求ができません。

事前にしっかりと建物の状態が良く分かっていないと、それがいつの不具合なのかはなかなかわかりづらく、責任があいまいになったり、補修範囲が限定されることになります。

インスペクションのタイミングとしては、一長一短があるのを頭に入れておいてください

●(※実例)床下配管から漏水の跡がインスペクションで発見されたケース~

この実例の場合、売主さんは、あくまでも原状回復までが義務になるので配管を直しますが、その上にあるフローリングやクッションフロアなどの床部材の修復も売主さんの方でやるのかやらないのか?また、その後買主さんがリフォームをするとしたら費用はどちらが持つべきなのか?などの、責任負担区分が非常に曖昧になってしまうデメリットがあり、このタイミングでは、話がうまくまとまらずにすれ違うことが多くなってしまいます。

引き渡し後~3カ月

引き渡しから3カ月までのインスペクションについては、まずは売買契約の条件をしっかりと確認しておく必要があります。

雨漏り、シロアリの害、給排水管の故障などは、引渡しから3カ月間は売主側の責任となり、さらに、キッチン、浴室、洗面所、トイレなどの主要設備は引き渡しから7日間だけが責任範囲です。そのため、引き渡しから7日以内にインスペクションを行って、売主さん側に補修の申し出を行う必要があります。

不動産取引におけるポイントなんですけれども中古住宅の場合、天井の点検口だったり、床下の点検口が設置されていない住宅があります。そういった住宅の場合、契約前にインスペクションを行っても天井や床下の点検口はチェックできないので、引き渡しから3カ月以内に点検口を設置して、雨漏りやシロアリの害、漏水などを確認することが大事です。

契約前にインスペクションができなかったという場合は、3カ月間は契約不適合責任をとりますよという形で契約することが肝心となってきます。

不動産売買上のルールとして、修復に急を要するものを除いて、発生した不具合には売り主さんに立ち会う機会を与えなければいけません。すぐに直そうと思っても売主に現地確認していただいて、売主の利用しているリフォーム会社で修復をしていくという作業になるので、タイムリーに行われるかであったり、費用感であったりなどトラブル要因となってきます。

引き渡し後3カ月超

引渡し後3カ月を超えてしまって不具合が発見されたという場合はどうなるのでしょう?

3カ月を超えてしまいますと、基本的には責任追及することができなくなってしまいます。主要構造部の不具合、雨漏りや主要設備の不具合が出ている場合でも売主側で対応する義務がありません。

このタイミングでインスペクションを行っても、住宅の状態把握はできますが、売主側の責任を追及するということはできないので、無駄になってしまうかもしれません。

ご自宅のコンディションを把握してどこを直したほうがいいかとか、いつどれくらい費用がかかりそうかってチェックのためのインスペクションならいいでしょう。

瑕疵保険対象の期間について

瑕疵保険

「瑕疵保険」とは、中古住宅を購入した後で隠れた不具合により何らかのトラブルが起こったときに支給される保険金のことですが、中古住宅ではすでにこの瑕疵保険に加入しているケースがあります。

新築の場合「瑕疵担保」は義務化されているため、購入者の意思に関係なく付帯してくるものですが、中古物件には瑕疵について保証するものがありません。そのため、購入後に問題が発見されれば、購入者は自費で改修作業をすることになります。

「瑕疵保険」はそのような状況において購入者の負担にならないよう保護してくれるメリットがあるため、事前の加入有無については確認をしておきましょう。

※瑕疵保険について詳しく知りたい方はこちら

※さくら事務所の瑕疵保険について詳しくはこちら

 

売主の契約不適合責任の期間は3カ月とするのが基本的です。

瑕疵保険には、こういった売主の契約不適合責任の期間を超えて、保険金でカバーするという機能がありますが、補修は最低限で、10年持つような修繕を認められるかはわかりません。

それこそ、シロアリの被害などは補償の対象外になっていることもあります。保証があるにこしたことはないのですが、トラブルを起こさないという観点が大事です。また、保険があるからチェックなどをせず、3カ月を超えて不具合が見つかると大変なことになってしまいます。

そのため、事前にインスペクションを行い、不具合などがあれば、売買契約でしっかりと解決する選択肢を取ることが効果的です。そうすることで、売主も買主も両方とも安心安全な取引ができますし、そこでリスクヘッジできなかったものが補償や保険のサービスの対象になるというのが正しい使い方でしょう。

ホームインスペクションの利用で、「お得で効果的」な中古物件購入が可能に

新築一戸建てホームインスペクション・内覧会

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場からまた専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行うサービスです。

元々は、住宅ローン減税適用のための瑕疵保険適合検査を検討されている方に、瑕疵保険の調査範囲を含み、かつ一般の方では補修判別が難しい傷・汚れのチェックや床下・屋根裏など、目に見えない不具合などもプロの目でしっかりと確認できる本サービスをおすすめしていました。

ホームインスペクションの検査範囲

中古物件は元々欠陥や不具合が多く、千葉大学の研究のデータによると、新築時の段階でおよそ30~40%補修を検討すべき箇所が存在(経年により発生率は上昇し、築10年以上の物件は約60%)します。インスペクションご利用で、よくある雨漏りの可能性の有無、設備機器の不具合はもちろん、建物の傾きチェックなど、居住・売買時のリスクにつながりやすい箇所の劣化状態を、物件価格の約0.2%でリスクヘッジできるため、ぜひ一度検討をしていただくことをおすすめいたします。

中古住宅の売買時に利用できるホームインスペクションは、実に100項目以上にものぼる点検を行います。

[ 調査シート例 ]

[ 調査シート例 ]

目に見える範囲はもちろん、専門の機材などを使って目に見えない範囲でどのようなことが起こっていそうか、いつ、どこに、どれくらいの修繕費用がかかりそうかなど、買って大丈夫そうかだけでなく、買った後に中長期的にどのようなことに注意すればよいか、などをホームインスペクターがアドバイスをします。

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