住宅ローン減税は中古住宅でも適用可能?おトクな組合せや手続きについても解説

  • Update: 2021-04-23
住宅ローン減税は中古住宅でも適用可能?おトクな組合せや手続きについても解説

持ち家を買う場合、住宅ローンのお得な利用方法について詳しく知ることは非常に大事です。

中でも「住宅ローン減税」について、中古でも新築と同じ住宅ローンを借りられるかどうか?この辺りをしっかり理解している人はあまり多くないかと思います。

結論、中古住宅でも住宅ローン減税が可能です。また、築20年以上の場合は、条件がありますがインスペクションと組み合わせると非常にお得で中長期的に大きな利益を得ることも可能です。

本記事では、その条件や費用、具体的な手続き方法や必要書類などもまとめて解説しますので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

あなたのお家の災害リスクを診断!災害リスクカルテ

中古住宅の住宅ローン控除ってどんな仕組み?

住宅ローン控除(減税)とは?

住宅ローン控除(減税)とは、正式名称は『住宅借入金等特別控除』といい、一言でいうと「住宅ローンを組んで住宅購入すれば税金を安くしますよ!」という、国によるマイホーム購入者のための経済的負担を減らす制度のことです。

具体的な方法としては、すでにお支払い済みの税金を年末調整や確定申告でお返する方法が取られます。

一般的に、住宅ローンと言えば「新築」を購入する際に適用されるイメージが多いかもしれませんが、新築住宅・中古住宅、一戸建て・マンションといった区別はなく、すべてで適用可能となっています。

住宅ローン控除の計算方法について

計算方法

原則として住宅ローン控除額は、住宅ローンの年末残高に1%をかけた金額として計算されます(所得税から控除しきれなければ住民税からも控除されます)。

控除はまず、その年に納めた所得税額から行われますが、控除しきれなければ個人住民税からも控除できます。住民税から控除できる金額は、課税総所得金額の7%または13万6,500円のいずれか小さいほうの金額が上限となります。

<※補足>消費税がかかる場合の控除期間が13年に延長

2020年時点で、消費税がかかる場合の控除期間は10年から13年に延長されました。
ただし不動産の決まり事として、売主が個人の場合は非課税となり、一般的な中古住宅の場合は売主が個人のケースがあるため、新築住宅と異なり非課税となり控除上限は最大20万円にとどまることが多いです。

<※補足>控除の計算方法について

1年目から10年目までの10年間はこれまでの決まりと同じです。11年目から13年目にかけては毎年の控除額の計算方法が変わります。

※控除額は次のA,Bのうちいずれか少ない方の金額になります。
A. 住宅ローンの年末残高×1%
B. 建物の取得価格(上限4,000万円)の2%÷3

控除の計算方法について

新築の住宅ローン控除の方がお得なのか?

一見、控除の上限額だけをみると新築が400万円、中古が200万円と「新築の方が200万円もお得じゃない!」と感じるかもしれません。

しかし、中古の場合は上述の通り多くの物件が「非課税」となり消費税がかかりません。度重なる増税の流れのために新築の控除額が増えてきた背景があり、一概にどちらの控除がお得ということはありません。

中古住宅の住宅ローン控除の適用条件は?

適用条件

中古住宅で住宅ローン減税を受けるためには、新築住宅に求められる条件を満たしたうえで、さらに耐震性などの基準を満たす必要があります。ここでは、その要件を具体的に解説いたします。

<新築と共通の条件>

●住宅を取得してから6か月以内に入居
控除を受ける年の12月31日まで居住していることが必要で、居住の実態は住民票により確認します。

●建築日からその取得の日までの期間が20年
マンションなどの耐火建築物については25年以内であることが必須です

●床面積が50m2以上であること
50㎡以上であり、かつ床面積の2分の1以上が専ら自己の居住の用であることが必要です

●返済期間が10年以上あること
途中で繰り上げ返済を行うとローン減税が適用されなくなるので注意が必要です

●本年中の合計所得金額が3,000万円以下であること
ここでいう所得とは、給与所得(給与収入-給与所得控除)、事業所得、不動産所得等のことを指します。注意点として、株式等又は不動産等の売却による申告分離課税される所得も加算されます。

<中古特有の条件>

もともと住宅ローンとは、金融機関が対象物件=「住宅」を担保に住宅購入資金を借しつけしています。要するに、金融機関は物件に相応の経済的価値があることを認めた上で貸し出しを行っています。

そのため、中古住宅は新築と異なり、その物件価値は落ちていることがほとんどであり、一定の住宅としての資産価値が担保されることではじめて貸出が行われます

ここからは、具体的な中古特有の住宅ローン減税適用のための条件を解説していきます。

<経過年数の基準>

耐火構造(要するにコンクリート造)の場合→ 築25年以内
非耐火構造(要するに木造)の場合    → 築20年以内

仮に上記の年数を超えた場合でも、「既存住宅売買瑕疵保険」もしくは「耐震基準適合証明書の取得」を行うことで減税の適用をうけることができます。

《 注意点① 》
「既存住宅売買かし保険の付保」については、引き渡しまでの間に保険の付保を完了していなくてはいけない点が非常に注意です。また、「耐震基準適合証明書の取得」の場合、引き渡し後の証明書取得でも対象となりますが、引き渡し前に「耐震基準適合証明書の仮申請書」を取得しておく必要があります。

《 注意点② 》
「旧耐震基準」で建てられた住宅については、「既存住宅売買瑕疵保険」「耐震基準適合証明書の取得」の両方の取得が必須となります。

1981年6月1日を境に、それより前の建物は旧耐震基準の建物、それ以降の建物は新耐震基準の建物と言われており大きく耐震設計の基準が変わりました。
新耐震と旧耐震の見分け方についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。

【中古住宅購入時には必ず確認!新耐震と旧耐震の見分け方】

ホームインスペクションと組み合わせると『お得かつ効果的』

ホームインスペクションと併せると効果的かつお得

ホームインスペクション(住宅診断)とは?

ホームインスペクションとは、建物に精通した専門家 ホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者の立場から中立な視点で建物を検査・診断し、その建物に長く住まう上でどのようなことに気をつければよいか、などのアドバイスを受けられるサービスです。

いつ・どこに・どれくらいの補修が必要なのか、あと何年くらい住めるのか、といった中長期的なことから、すぐに補修したほうが良い短期的な注意事項まで知ることができ、中古住宅を売買するリスクを大きく減らすことができます。

「質の高い安心」を月々お得な費用で購入できる

瑕疵保険の検査でも建物を検査しますが、あくまで目的は「瑕疵保険に適合するかどうか」を確認すること。「長く住む上での注意点」や「短期的・中長期的に気をつけること」「いつ・どこに・どれくらいの補修が必要か」といったアドバイスはもらうことができません。

また、ホームインスペクションの方が検査項目が豊富です。瑕疵保険の検査では、例えば建物の一部の傾き計測のみでOKとされている、といった「建物のコンディションを大まかに捉える」ことが目的の検査項目があります。ホームインスペクションでは、瑕疵保険の検査と比較すると、より幅広い検査事項で、より的確に建物のコンディションを知ることができます。

 さらに、ホームインスペクションと瑕疵保険の検査をセットで行うと、現地の確認は一度で済ませることができ、その上建物の注意点や今後のアドバイスなどももらうことができるので、時間も費用も節約することができるので、非常にお得です。

費用に関しては、所定の検査に合格すると加入することができ、月々に換算すると1,465円(税込)~(※1) (※2) の保険料で加入することができます。

例えば、3,000万円の中古住宅なら物件価格の0.2%程度(※3)の費用でホームインスペクションを利用し、長期的な安心を買うことができます。

(※1) さくら事務所で保証期間5年・保証金額1,000万円、保険料は一括払い
(※2) 瑕疵保険にご加入していただくためには、所定の検査に合格する必要があります
(※3) 物件購入価格が3,300万円(税込)の場合、66,000円(税込)÷3,300万円(税込)=0.2%

1ページで分かるホームインスペクションとさくら事務所とは

リフォーム減税と併用はできる?

住宅ローン控除(減税)は、要件を満たせばリフォームやリノベーションもその対象となります。

ただし、住宅ローン控除も、リフォーム減税(投資型・ローン型)も、所得税を控除する制度となっており、原則として住宅ローン控除とリフォーム減税を併用することはNGとされています。
※耐震改修の投資型減税のみ、住宅ローン控除と同時に利用することが可能です。

固定資産税も減額

また、リフォーム減税対象の工事なら、翌年の固定資産税が一定割合減額される措置を受けることもできます。

当初は2020年までの期間限定の措置としてスタートしましたが、2020年度の税制改正で、適用期限が2年間(2022年3月31日まで)延長されました。

すまい給付金も対象・給付額を拡充

すまい給付金とは、消費税率引上げによる住宅取得者の負担をかなりの程度緩和するために国が創設した制度です。
※詳しくはこちらからご確認いただけます

中古住宅に関しても、限定的ではありますがこの「住まい給付金」の対象となり、それは売主が宅地建物取引業者である中古住宅(中古再販住宅)に限ります。一般的な中古住宅の売買は売主が個人であることが多いのですが、この場合は消費税が課税されません。このため、給付対象は、消費税の課税対象となる中古再販住宅だけとなります。

控除を受けるために必要な書類は?手続きの流れは?

控除を受けるために必要な書類は?手続きの流れは?

中古住宅のローン減税は新築と異なる条件も多く、慣れない知識も多いかと思います。ここからは最終的に控除を受けるまでの流れや手続き・必要書類について解説をしていきます。

控除を受けるまでの流れ

控除の適用条件が複雑だった分、手続きの流れについてはシンプルに感じられるかもしれません。
以下の流れで最終的な受け取りまで行う事ができます。

1.住宅の取得
2.入居(取得日から6ヵ月以内)
3.必要書類の入手・作成
4.入居の翌年に確定申告で申請(通年:2月16日~3月15日)
5.還付金の受け取り(1ヵ月前後)

ここで大事なのは制度適用の入居期限の厳守と住宅取得から6ヵ月以内に入居することです。これができないと申請自体が出来なくなってしまうため注意が必要です。

控除に必要な書類

ローン控除に必要な書類は、手続き1年目の非常に多くなるのが特徴的です。

<初年度>

新築物件・中古物件共通の書類
入居した翌年の確定申告で居住地管轄の税務署に次の必要書類を提出します。

①新築物件・中古物件共通の書類

 

中古物件・リノベーションの場合の追加書類
中古住宅の場合は、以下のいずれかの提出も必要となります。

②_1_中古物件・リノベーションの場合の追加書類

リノベーションの場合は、以下の提出も必要となります。

②_2_中古物件・リノベーションの場合の追加書類

<2年目以降(会社員・公務員の場合)>

リノベーションの場合は、以下の提出も必要2年目以降は会社員・公務員の場合、年末調整のみで手続きが完了できます。
税務署から送付される次の2点に「ローン残高証明書」を添付の上、勤務先に提出します。

③2年目以降会社員・公務員で必要な書類

<2年目以降(フリーランスの場合)>

自営業・フリーランス等でご自身で確定申告を行う場合は、次の3点に必要事項を記載して提出します。

④2年目以降会社員・公務員で必要な書類

まとめ

マイホームを購入するときにはいろいろな制度がありますが、その中でも住宅ローン控除は中心的な制度で、とても多くの方が利用されています。新築住宅だけでなく、一定の条件を満たした中古住宅も利用することができます。特に、既存住宅売買瑕疵保険は住宅ローン控除を利用する上でとても重要な検査ですので、覚えておきましょう。

さらに、ホームインスペクションと既存住宅売買瑕疵保険の適合検査を一緒に行えば、住宅ローン控除の利用だけでなく、建物のコンディションを知って中古住宅売買のリスクを大きく減らしたり、短期的・中長期的な注意点などを知ることができ、とてもお得です。

さくら事務所のホームインスペクションは、インスペクション費用に既存住宅売買瑕疵保険の検査費用も含まれています(※中古一戸建てのみ、中古マンションは別途費用が発生します)。
中古住宅売買では、ホームインスペクション・既存住宅売買瑕疵保険を利用し、リスクを減らし、住宅ローン控除も活用して、お得な売買をしましょう。